2025年7月19日 広島尾道・雅丸のアコウ

6月一ヶ月間、釣をせずに居たのは生涯珍しい事である。但し、7月19日は、5月初めに誘って下さった新しい釣り友IT氏と、尾道のアコウ釣りに行く約束をしていた。誘って下さったきっかけは、5月の釣り日誌に「アコウが釣れなくなった」と書いたことであった。IT氏は、私のホームページを良く見てくれていて、尾道の雅丸に行けば良く釣れる事を知っているため誘って下さった。

雅丸

←今回初めて乗船した雅丸である。尾道の港から出船して、しまなみの大島を中心に色んなポイントを攻めてくれる船である。

広島のアコウ釣りには、大分過去になるが、生口島のひで丸に数回釣行したことがあった。ひで丸は、複数の僚船で形成されていて、我々が釣行した際に、本当のひで丸には一回も乗る事が無かった。行き始めた頃は、良く釣れていたが、行く度に釣れなくなり、仲間と相談して行かなくなった。

雅丸での釣りについて、事前にメールで仕掛けやタックルを聞き、それなりの準備をした。7月19日の0:34 JR大久保駅前で待合せることとなり、六甲道駅23:58発の快速に乗った。駅に到着した後、北側のロータリーで合流することが出来た。

その後、あと二人と合流し、4人揃ったところで加古川を出発して尾道に向かった。行きは、国道が空いていて、高速とそんなに時間が変わらないということで、国道2号線を走った。IT氏は、雅丸へこのところ頻繁に釣行されており、5時出船を前提に計算して、出発時間を決めていた。確かに深夜の国道2号線は、非常に空いていて信号も少なく快調に走って、4:30頃に尾道の吉和に到着した。

車から荷物を持って、桟橋の先端に係留している雅丸まで運んだ。釣り座は、大島でエサを仕入れた後、船頭が決めるらしく、全員荷物は船の前部に置いた。全員揃ったところで4:45頃に出船、一時間ぐらい走るということで、椅子に座って仮眠した。エンジンがスローになり、前方に防波堤が見えた。後で調べたところ、大島の宮窪港であった。船は、餌の活けエビを受け取る桟橋に横付けた。

活けエビ

←仕入れた活けエビである。川津エビとスジエビが混じっていた。私の経験上、スジエビでアコウは釣れないと思っていたが、しまなみの釣場では不思議と釣れた。

桟橋でエビの入ったセイロを受取り、セイロからエビを各釣り座のイケスに入れた。全ての釣り座に餌が入ったところで、船頭が釣り座を決めた。我々4名はトモに座るよう指示された。我々は、事前にくじ引きで座る順番を決めており、私は左舷のトモに座った。

荷物を釣り座に運び準備を開始した。と言っても、私は竿に糸を通して仕掛けもセットしており、竿を継いでハリスとオモリを付けるだけなので、セッティングは一瞬で終わった。この日のタックルは、竿:極鋭GAME MH-230 AGS リール:紅牙IC 道糸:PE1.5号 ハリス:4号1本鈎仕掛け オモリ:30号を使った。

まず初めのポイントは、IT氏から予め聞いていたが、港を出てすぐの場所であった。「はい、どうぞ」のアナウンスがあり、釣り開始となった。活けエビを鼻掛けにして投入した。オモリが着底した後、20cm程底を切ってアタリを待った。するとすぐにアタリが来た。クックックックッ…合わせを入れると鈎に乗った。この引き方はガシラ、やはりガシラが水面に顔を出した。この船では、魚の数を船頭がカウンタで数えており、釣れたら魚種「ガシラ」「アコウ」と声を出して報告するルールになっている。「ガシラ…」を報告。

すぐに鈎を外してエサを刺して投入。すぐにアタリが出るが、私にはガシラばかり釣れるのであった。反対側のIT氏には、この日第一号となるアコウが釣れた。そして、私にもガシラでは無いと分かるアタリが来て、小型のアコウが釣れアコウボーズから脱出出来た。「アコウ…」を報告。この船の釣果を見ていると、2桁は当たり前なので、これから何匹アコウを釣るか…というのがこの日の課題であった。

この辺りのアコウは、意外と固まって居るのか、一人釣れると周りのメンバーに連続して釣れることが多かった。そんな中、誘っていると結構強力なアタリが来た。合わせるとドラグが滑るぐらい引いた。暫くして上がって来たのは、今日イチ35cm程のアコウであった。初めの2時間程の間は、港の前の同じポイントでガシラとアコウを順調に釣ることが出来た。

アタリが減ったので船は移動した。移動したと言っても、次のポイントは、先程のポイントのすぐ近くの場所であった。釣れる流しと釣れない流しがあり、何となく暇な時間が過ぎていった。暇やなあ…と竿先を見ていると大きなアタリが来た。合わせると先程釣ったアコウより強い引きで竿が締め込まれた。これは40cmオーバーか?しかし、上がって来たのは45cmほどの真鯛、残念。その後、アタリが少ないので船は移動した。

多々羅大橋

←生口島と大三島に架かる多々羅大橋である。周りに沢山の島があり、非常に綺麗な景色である。

新しいポイントは、生口島の南側であった。途中、生口島と大三島に架かる多々羅大橋が見えた。ポイントに到着してすぐに釣り開始。岸が近いので、船がどれぐらいの速さで流れているか分かった。初めはかなり速く流れており、誘いを入れるのではなく、底取りをこまめにして、海底付近にエサが流れるようにすると、アコウが食ってきた。この時は、流れが速いためか食い込みが良く、当たればほぼ鈎掛かりした。この潮の速い時は、アコウしか釣れなかった。

そして、3回ほど流し直すと、潮が一機に緩くなった。その時、右舷前の方に船中今日イチとなる大型のアコウが釣れた。暫くすると更に潮が緩くなり、パタリとアタリも無くなってしまった。そのため船は、近くの別のポイントに移動した。2回ほど流したが、アタリが出なかったので、またまた移動となった。

結果、この日最後のポイントは、生口島の東側のポイントであった。20mぐらいから50mぐらいの水深で、漁礁が所々にある場所であった。そのため、根掛りも結構発生した。このポイントでは、駆け上がりがキツイので、じっくり誘うより、少し早めの誘いの方が、斜面を引きずらないので、釣れるし根掛りも少なくなった。

釣果

この日は、何時に沖上りするのか聞いて無かったが、アタリが少なく暑かったので、13:20頃に沖上がりとなった。朝から風も無く快晴で、屋根は付いている船であったが、帰って鏡で顔を見ると真っ赤に焼けていた。

←アコウ25匹、カサゴ28匹、真鯛1匹という素晴らしい結果となった。ただ、アコウの型は相対的に小さめであった。(バットの魚は、全てアコウ)

結果、私の釣果は、アコウ25匹(18cm~35cm)、カサゴ28匹、マダイ(45cm)であった。アコウは、数釣れたが小型が多かった。しかし、久しぶりにアコウを釣ったという実感の湧く一日であった。

今の時期、本来は日本海の佐藤丸にアコウを釣りに行っていたが、出船していないので、他を探すしか無かった。この度は、IT氏が誘って下さったので、釣行することが出来た。私は、ルアー(アコラバ)ではなく、エサで釣るタイプなので、エサを釣るか用意してくれる船にしか行かない。今後は、雅丸が私にとって有力な船になりそうだ。

この日は、メンバー4人皆さんアコウをゲットすることが出来た。IT氏も20匹以上釣っており、文句なしの一日となった。帰りは、山陽道から姫路バイパスを経由して大久保駅まで送って頂いた。帰りのクーラーは、魚で非常に重たかったので、家族に六甲道駅までキャリーを持ってきてもらった。帰宅してアコウを刺身と煮付けにして食べた。やっぱり釣りたてのアコウの刺身は、味と弾力があって非常に美味しかった。夏はやっぱりアコウやなあ…としみじみ感じた。来年も行きたい。ITさん、今回誘って下さり、ありがとうございました。

次回は、美味しくなったメックリを求めて、須磨の純栄丸に釣行を予定している。予約の際、たまたま船頭が電話に出たので、現在の状況を聞いたところ、須磨沖で釣れているとのことであった。メックリは、初旬は神戸沖で釣れ出し、段々と西に移動してきて、須磨沖で釣れる頃には、一番脂が乗って美味しくなる。楽しみである。