2025年5月5日 第二小島丸のクログチ

第二小島丸

3ヶ月ほどアップロードをしなかった。理由は、今年の冬は本当に荒天が多く寒かった。そして、魚が釣れていなかった。また、行っても釣れなかったからである。特に、4月のマダイサビキは、2回連続ボーズと、生涯最悪の結果に終わってしまった。次の釣は、ボーズにならないと思われる、紀淡海峡のクログチ狙いに行くことにした。

←「第二小島丸」である。どの船も中乗りさんが乗っており、オマツリを速攻でほどいてくれる。また、色々とお客のアシストもしてくれて、釣り客にとっては、気分の良い船である。

昨年も今頃釣行したのであるが、良い釣果を上げることが出来なかった。昨年の釣行時、良く釣れている方の仕掛けと釣り方を観察して、今までの釣り方が間違っていたことに気づいた。また、先日、サンテレビのビックフイッシングで第二小島丸のクログチ釣が放映され、その内容から自分の間違いに納得出来た。

何が間違っていたかというと、まず、2本鈎仕掛けであったこと。この魚は、底からそんなに浮いていることが無いと思っていたのが、大きな間違いであった。そこで今回は、3本鈎の仕掛けに訂正した。次に釣り方である。3本鈎にしたのであれば、底トントンだけでも上の棚を探れるのであるが、1mから2mゆっくりと上げ下げして探る方が釣れる確率が高くなる。最後に「タコベイト」を付けること。付けても付けなくても同じと思っていたが、付けた方が確率は上がる。

当日の朝、4:30集合ということで、4時までに到着するように、2:20に毛糸先生が迎いに来て下さり出発。湾岸線に乗って泉佐野で降り、63号線-752号線を深日まで走って小島港に3:40頃到着した。船の前には、既にクーラーが3個置かれていた。我々は4番目となると、どこか四方の角と隣の釣り座に座れることが確定である。4:30に船頭が到着し、準備が整ったところで乗船開始となった。そして我々は、左舷のトモから2席に座ることとなった。

船団

集合が4:30で、お客が全員揃い次第出船ということであった。他の釣船が出船し始めた5時に出船となった。港を出ると左に地の島、友ヶ島、先には淡路島が見えた。この日は、予報通り凪であった。50分ぐらい走った紀淡海峡の真ん中辺りでエンジンがスローになった。暫くして「ファン!」とクラクションが鳴り、投入の合図が出た。「水深は120mです」とアナウンスがあり、私は、すぐにエサを刺して仕掛けを投入した。

←紀淡海峡のクログチ狙いの船団である。好天で凪、しかも全体的に潮が良かったのか、どの船も釣果が良かった。

この日のタックルは、竿(この日のために新規購入):ダイワ:メタリア中深場 H73-200、リール:SEABORG-200、道糸:PE1.5号300m、オモリ:80号、仕掛けは自作胴突き3本鈎仕掛け、鈎にはタコベイトの赤、ピンク、夜光を付けてみた。餌は、サバとサンマの切り身、ホタルイカ、生キビナゴを用意した。なお、船に電源はあるが、安定した電力で使いたいのでバッテリーを持参した。道糸は、水深180mぐらいのポイントにも行くことがあるので、300m巻いておくと安心である。また、この船では探検丸が使えるので、持参して使っている。(魚群を見るのではなく、海底の地形と水深を確認するために使用)

一流し目、道糸がどんどんと出て行く、水深は120mなので何mで止まるのかとカウンタを見ていると140mでオモリが着底した。リールのカウンタ値は信じてはおらず、単に目安だと思って使っている。この日は、間違っていたことを訂正して釣ってみた。まずは1mから2m誘い上げてみることを実践した。するとすぐに大きなアタリが来た。遅れず合わせると鈎に乗った。しかもかなり強い引きが伝わって来た。掛けた当初は、竿先が水面下まで引き込まれた。「取るぞう!!!」電動のスイッチを当初低速から、段々と早巻きに速度を上げた。水深が深いので、カウンタを見るとまだ100m…、50m…30m…10mそして電動が止まり、手巻きすると魚が見えた。デカイ!!!、一匹目から50cm程のクログチをゲットすることが出来た。何と一番上の鈎に掛かっていた。訂正成功!!!

魚を外し、即仕掛けを降ろす。そして、誘いを掛けるとすぐにアタリが来た。掛け合わせると、一匹目までとは言わないが、強い引きが伝わって来た。慎重に巻き上げると、またまた良型のクログチをゲット。2回の投入で、余裕の晩飯のおかずをゲットすることが出来た。この日は、朝がチャンスタイムであった。釣り始めてから2時間程の間は、誰かの電動の巻上げ音が常に聞こえていた。

私も投入すると当たるので、手際よく掛けて、上げて、外して、再投入を繰り返した。この日釣れるクログチのサイズであるが、殆どが35cm~40cmと良型が多かった。しかし、良いことは長く続かないもので、8時を過ぎる頃からは、潮が速くなり誰にも釣れない暇暇タイムになってしまった。何よりオモリが重たいので、釣れない時間が続くと、竿を持っているのが辛かった。

釣果

←一匹知人にプレゼントした後で、一匹大型の下敷きになっていたので、12匹しか見えません。今回は、良型が多かった。

そして、時刻も10時ぐらいになると、潮が少し緩くなって来た。今からまた釣れるという信念を持ち、気合をいれて竿を握った。するとアタリが来て、久々にクログチをゲットした。隣の毛糸先生にも久々にアタリが出て、ホッとされていた。暫くするとアナウンスがあり、次の流しで沖上りするとのことであった。この日は、どうも一番数を釣ったのが私のようで、船頭が私のクーラーを勝手に開けて、魚をセイロに入れて写真を撮っていた。その際13匹であったが、最後の最後にアタリがあり、更に一匹追加して14匹となった。

今回は、型が良かったので、帰宅して食べることを思うと、非常に嬉しかった。真鯛連続ボーズの後だけに、モヤモヤしていた気分もフッ飛んだ。やっぱり釣は、釣れんとアカンなあ…。

今回は、過去の間違いを訂正したことによる結果である。釣れる仕掛け、釣り方は魚毎に存在する。この日、3本鈎の中で一番沢山掛かっていたのは、何と一番上の鈎であった。底の鈎が一番良く釣れると思っていた考えは、やはり間違っていた。タコベイトについても、「付けると釣れなくなる」と思っていたのが間違いであった。次回からは、今回証明出来たことを教訓にしたい。釣も勉強が大切である。工夫して実践してみて知り得た知識を沢山作ることが、その後の大漁に繋がると思っている。

炙り刺身

帰宅してすぐに、クログチの炙りを造って食べた。料理している時は、手に脂がベタベタと着く感じは無かったのであるが、炙りにして刺身醤油に着けると、脂が醤油の表面に大量に浮くのが見えた。口に入れるとフワッと脂が広がるのが分かった。この皿の炙りを食べ終わる頃には、沢山の脂が浮いていた。夕食の際は、炙りと塩焼きにして食べた。塩焼きも身に味があって美味しかった。

←クログチの炙りである。皮と身の間から脂がじわっと出て、非常に美味しい。

このクログチ狙いは、船により12月ぐらいから始まり、5月一杯ぐらいまで出ている。水深が100mから200mある場所で、潮の緩い日に釣れるポイントが多い。京阪神では紀淡海峡周辺が有力な釣場である。瀬戸内海では、広島や山口にも釣れるポイントがある。広島、山口辺りでは、この魚が、隣の家のごはんを借りる程美味しいので「カマガリ」と呼ばれている。但し、あまりメジャーには扱われていない。

この釣は、オモリ80号が使えるタチウオ竿と、PE1.5号か2号が300mが巻ける電動リールを持って居たら狙うことが出来る。潮の速い時は、根掛りに気を付けて棚取りしなくてはならないが、潮の緩い時は殆ど根掛りもしない。魚のアタリは明確で、そんなに難しい釣りではない。一点注意して欲しいのが、この魚、見た目に白グチそっくりであるが、口の中には鋭い歯が生えていて、下手に触ってしまうとタチウオと同様にケガしてしまう。気を付けて扱って下さい。

さて、今後は何を釣りましょうか???私は、シラサメバルとメックリのサビキに行く予定である。アコウは、釣れなくなったし、剣先イカは、始まってみなければ、何時どこで釣れるのか、状況がわからないのが辛いところである。時の流れに合わせて、釣りするしかないですね。