2024年の秋に、西田釣船の予約を3日していたが、10月20日と11月2日は、悪天候のため中止になってしまった。今年は、メンバーの都合が合わず、3日しか釣行予定が無かったのに、その2日が中止となり、今回が今年の西田釣船の最終回となった。明石海峡の秋のターゲットは、紅葉鯛と鬼アジである。特に鬼アジは、40cm以上あり、浜値で3000円はする極上のマアジである。
←西田釣船である。MAX6人まで乗れるが、潮の速いポイントを攻める事が多いので、お祭りを少なくするため、4人までが釣り易い。
この鬼アジは、市場に出回る事はない。高級料亭の仲買が買いに来るらしい。その超高級な鬼アジを釣って、鮮度の良い間に食べれるのは、釣師の特権である。但し、食べるためには釣らなくてはならない。簡単に釣れるなら、明石海峡周辺の乗合船が狙いに来ると思うが、潮の流れが速い時しか釣れないので、乗合船ではお祭りで釣りにならない。仕掛けも特殊なので、自分で作るしかない。
釣行前日、西田さんと調整して、5時30分集合、6時に岩屋港を出船することになり参加者に連絡した。当日、4:30に毛糸先生が迎いに来て下さり出発、摩耶から高速に入り淡路SA兼出口から降りて岩屋港に5:10に到着した。暫くすると珍テスターが到着、ちょっと間を置いてDAISUKE氏とF氏が到着し全員揃った。
皆さん揃ったところでくじ引きして釣り座を決めた。この日は、今年最後の西田釣船であったので、参加希望者が多く5人となった。そのため、私は舳先の釣り座として、後の4人で釣り座を決めた。結果、右舷ミヨシに珍テスター、トモにDAISUKE氏、左舷ミヨシにF氏、トモに毛糸先生が座った。5:30ぐらいに船頭が来て船の照明を灯してもらい、各釣り座に座って準備を行った。朝イチは、真鯛狙いであった。
私は、竿に糸を通して準備してきているので、竿を継いでサルカンをセットし、バッテリーからリールまでの電源を繋ぐと準備完了となる。後は、BOXの餌箱に鼻掛けしたエビを入れて投入を待つだけとなった。本日のタックルは、鬼アジも狙うので長い竿を使った。竿:DAIWA 極鋭真鯛360、リール:DAIWA SEABORG 200J、道糸:PE1.5号、仕掛けは、胴突き5本鈎仕掛けで、餌は活きた川津エビを鼻掛けにした。オモリは60号を使った。
空が少し明け出した6:10頃に出船。初めのポイントは、港から15分ぐらいで到着した。期待の一投目、潮の方向が合わなかったが、私に小さいアタリが来た。この引きは、真鯛ではないことがわかっていた。暫くして上がって来たのはマアジの30cmであった。次の流しは、またまたマアジであったが、今度は40cmぐらいある鬼アジサイズであった。
空が明るくなり、潮の方向と流れているポイントが良く見えるようになった。このポイントは、岸寄りと沖合で潮の方向が違うことが多く、船頭は状況に合わせてポイントの上を流れるように操船してくれる。そして、時合なのかアタリが出て、釣れ出したのは良いのであるが、ツバス・ツバス・ツバス…。多い時は、5本鈎に3本ツバスという状況になった。私は、たまらず枝鈎を3本鈎にした。
暫くして、浅い所を流した時、真鯛のアタリが出て40cm程のベッピンさん(雌の真鯛)をゲットした。しかし、その後もツバスばかりで、北東の風が強くなり波が高くなってきたため、一旦港に入って休憩となった。港に入ってトモ側の釣果を聞くと、皆さん真鯛を釣っていて、真鯛ボーズ無しであった。
休憩時間に、F氏は桟橋でチヌを狙って仕掛けを下したところ、40cmはあるチヌを2匹釣り上げた。9:30に2回目の出船。岩屋より少し南のポイントであった。ここは、潮が速いと根掛りばかりのポイントである。昨日は、ここで結構釣れたとの事であった。ポイントに到着し実釣開始。掛かる掛かる、全員根掛り連発。たまらず別のポイントに移動した。
今度のポイントは、深く駆け落ちて行くポイントである。このポイントでは、駆け落ちる所なので、根掛りはほぼ皆無である。一流し目、私と珍テスターにヒット。上がって来たのは、待望の鬼アジであった。良し、これからと思ったのであるが、このポイントは、潮が速い時しか釣れない。一流し目が釣れる潮の最後だったのか、以降鬼アジが釣れることは無かった。
次に釣れる潮は、下りの潮の動き始めから1時間ぐらいの間であった。2時間程の間は、何も釣れることは無く時間だけが過ぎて行った。12時ぐらいにやっと潮が動き出した。真剣に仕掛けを振っていると、まだ潮は緩いのに私にヒット。鬼アジが上がって来た。流石に40cmを越える型なので、始めと巻上げ途中で結構強い締め込みがあった。
次の流しも、何故か私にのみヒット。鬼アジが釣れる時は、一人だけではなく同時に何人もヒットするのが普通であるが、不思議とそんな状況にならなかった。そして潮が段々と速くなってきた。この潮時に釣らなくては、釣果が伸びない。私は、この良い潮の時に、一回ダブルもあり、計5匹ゲットすることが出来た。他のメンバは0~2匹という状況であった。暫くすると潮が速くなり、残念ではあるが沖上りとなった。私の釣果は、真鯛2、鬼アジ6と中アジ1匹、メジロ2匹、ツバス多数であった。
←4人の釣果である。(一人は、釣った魚を全てクーラーに退避していた)ツバスは、生簀に何匹か置いてきた。全員、真鯛の顔は見れたが、鬼アジは、一人ボーズになってしまった。船頭が、釣れるポイントと、行くタイミングを間違ってしまったように思える一日であった。
結局、この日の鬼アジ狙いは、朝の潮で全然釣れず、惨敗になってしまった。今年1回になってしまったのに、釣れなくてガッカリの一日であった。船頭の話によると、今年は、8月から良く釣れたとの事であった。しかし、この猛暑の中の昼間の釣りは、熱中症との戦いでもあるため、やっぱり避けたい。来年は、9月から釣行することにする。
岩屋港に戻り魚を締めた。今までは、私が全ての魚を締めていたが、私も歳で非常にしんどいので、今年より自分の釣った魚は、自分で締めてもらうことにした。但し、神経抜きは西田さんにやってもらった。魚が少ないので、すぐに終わってしまった。暫く氷水で冷やして、各自クーラーに収めた。
現在、勤務場所が三ノ宮なので、昼休みの帰りに阪急百貨店地下の魚売り場を覗いて、戻るようにしている。このところ、ツバスの活け物が、一匹1500円で販売されていた。ツバスでこの値が付くのは珍しい。美味しいかもしれないので、一匹持って帰って食べてみた。すると脂が乗っていて、以外にも美味しかった。メジロも寄生虫が付いて無くて、美味しく食べれた。
そして、何と言っても「鬼アジ」である。2日間、カルパッチョにして食べたのであるが、脂も乗っていて最高であった。それと、もう一つのお楽しみが、鬼アジの燻製である。簡単に言うと、鬼アジ版スモークサーモンである。鬼アジを冷燻に調理する。この燻製を真空パックで冷凍保存することで、1年は解凍しても生の状態で食べることが出来る。アテが無い時、重宝する。(勿体ないけど)
←鬼アジのカルパッチョである。本当に美味しい!!!大型のマアジで、これだけ脂の乗った物は、本当に珍しいと思う。
この度、近くの良く買いに行く魚屋に、明石海峡で40cm以上の鬼アジが釣れることを話していたので、証明のため一匹プレゼントした。後で電話があり、確かにこの魚なら、5000円はすると言っていた。魚屋がその値段を付けるので、やっぱり値打ちのある魚であることが証明された。来年の目標は、年間で50匹とする。ちょっとキツイ目標である。
次回は、「広島・晴光丸のウマヅラ」を予定している。晴光丸は、ウマヅラが居るポイントに連れて行ってくれる。後は、釣るだけである。広島がもっと近い所だったらいいのになあ…、と何時も思っている。40年程昔は、明石海峡でも良型のウマヅラが30匹は釣れたのになあ…、心に残る思い出である。