2024年9月7日 晴光丸のシロイカ

荷物

今年2回目のシロイカ(剣先イカ)釣りである。前回、鳥取に釣行した後、毎日釣果のチェックをしているが、期待出来る釣果を見ることは無かった。そんな時、広島の晴光丸の釣果を見たところ、剣先イカ爆釣の釣果が掲載されていた。数年前から8,9月に剣先イカ釣りに出ていることを知っていたが、今まで日本海の方が良く釣れていたので、気にしてなかった。しかし、今年の日本海の釣況を見ていると、瀬戸内海の方が安定して良く釣れていることが分かった。

←電車(新幹線)での釣行は、出来るだけ荷物を少なくする必要がある。そのため、クーラーは、27リットルが限界である。また、キャリーがあると移動が楽である。

今年のために、新しいエギを沢山買って準備してきただけに、今季、どうしてももう一回は、剣先イカを釣りに行きたかった。そこで、今釣れている「広島・晴光丸」に釣行することにして、7日の予約を入れた。釣果の写真を見ていると、オモリグよりイカメタルで釣っている方が多いようであった。

16時ぐらいに出船するため、東広島に15時に到着する新幹線を確認した。今回は、出来るだけ旅費を掛けないように、自由席の切符を買った。決めた新幹線に乗り遅れないように、余裕を持って自宅を12:20に出発した。快速で六甲道から三ノ宮まで行き、地下鉄に乗換え新神戸まで乗車した。乗継がスムーズに出来、12:50ぐらいに新幹線の改札に到着した。13:15発の「のぞみ」に乗車し、福山で「こだま」に乗換えて14:52に東広島到着した。

晴光丸

宿泊する東横イン・東広島駅前は、駅の目の前にあり徒歩で3分程の距離にある。すぐにチェックインして、釣り服に着替えてホテルの入口で迎えを待った。すると1分も待たずに船頭から連絡があり、既にホテル前で待機してくれていた。すぐに荷物を積込み出発、安芸津港を目指した。車中、このところの詳しい状況を確認して、この日の仕掛けを考えた。

←今回乗船した「晴光丸」である。晴光丸は、知っている限りで3隻ある。その中で一番スピードの出る船である。この船に乗船するのは初めてだったので、どんなスピードを体感出来るか楽しみであった。

16時頃、隣に停泊していた第八晴光丸が、満席の客を乗せて出船して行った。こちらの晴光丸は、30分程遅れてお客が全員揃ったところで出船した。湾内はスピードを出さずに航行していたが、豊島大橋を越えたところでスピードアップ!!!35ノット前後の速さで佐田岬を目指した。海は非常に穏やかで、滑るように走った。35ノットとは、時速に換算すると60キロ程度の速さである。始めは速いと思ったが、目が慣れてくると、普通に走っている感じになった。

金谷丸

←疾走する晴光丸。平均35ノット!海は穏やかで、そのスピードを感じさせない走りであった。安芸津港から佐田岬先端まで約2時間程で到着した。もう一隻の晴光丸は、30分程先に出船したが、途中で抜き去ってしまった。右前方に見えるのが、大水無瀬島と小水無瀬島である。ここで、ゴールまで約半分の位置である。

佐田岬は、やっぱり遠い。神戸から愛媛県の西端までの道のりである。しかし、このポイントまで行かなければ、釣れないのである。四国側の景色を見ていると、何回か来たことのある「伊方原子力発電所」が見えて来た。もう少しでポイントに到着する。ポイントに近づいてくるにつれて、レーダーには釣船が映りだした。そして、ポイントに到着したのであるが、肉眼でもかなりの数の船が見えていた。

船頭は、流し始めの場所を決めて、パラシュートアンカを入れた。船がアンカに引かれるようにしたところで、釣り開始となった。水深は90メートルぐらいあり、小魚が映っている棚の水深を、こまめにアナウンスしてくれた。宙層で釣るのでタックルは、竿:DAIWA エメラルダス MX 610LB-METAL、リール:DAIWA 紅牙IC 150H、道糸:PE0.6号、オモリ:20号、注目のエギは、上にがまかつの1.8号、下はFLASH BOOSTの2.5号を使ってみた。

開始直後はまだ明るく、宙層では反応が無かった。しかし、暫くすると深め(40m)ぐらいの棚でポロポロと釣れ出した。しかし、日本海と同じくヤクルトサイズ。ええ…ここまで来てこのサイズか…。そして私にも待望のファーストヒット。ヤクルトまでは小さくないが小型をゲットした。これでボーズから脱出である。その後、30m前後の棚を探っていると、比較的大きなアタリがあり、クイックイッと強い引きで30cmぐらいのシロイカが上がって来た。続くかな?と思ったが、マシな型はその1パイだけで、小型ばかり釣れるのであった。

時刻は、23時を過ぎたが、船中ラッシュとなるような時合が無い。船の西側を見ると大分の釣船の漁火が、等間隔に綺麗に並んでいるのが見えた。東側は、点々と好き勝手なポイントで釣っているのが分かった。東側は、広島・山口・愛媛の遊漁船だと、船頭が教えてくれた。しかし、その数が凄い。少なくとも50隻ぐらい周辺に居た。この状況では、イカは集魚灯に集まって来ない。

当初は、24時に沖上りと聞いていたが、この船は、何と1:30頃まで釣るとのアナウンスがあった。24時になった時点で、私は11杯しか釣っておらず、はるばる神戸から来たのに、悲しい釣果であった。24時を過ぎると、ポツリポツリと漁火が消えて、釣船が帰りだした。

ダブル

そして、潮の流れが西向きに変わった24:30、私に良型のシロイカがヒット。その1杯を皮切りに水深20m~10mを探ると、良型が連続ヒット。最浅は、8mでヒット。ダブルも発生して、30分程の間に良型のシロイカを、2桁釣ることが出来た。この状況が起こることを期待しての釣行であったたげに、先程までのモヤモヤが消えて、本当にスカッとした気分になった。

←良型のダブルである。この型のシロイカを、はるばる神戸から釣りに来たのである。時刻は24:30。この後、私に良型が入れ乗りになるのであった。

1:30までということであったが、途中から2時まで釣るとのアナウンスがあった。入れの乗りの後は、またまたポロポロと小型しか釣れなくなった。そして2時に沖上りとなった。すぐに墨を抜き取ってクーラーに入れた。釣果は、31杯(35cm級3杯、30cm級9杯それ以下20杯)であった。30cm以上が2桁釣れて良かった。しかし、9月4日の釣果は、一人100杯以上釣れていただけに、期待していた程、釣れなかった。シロイカ釣りで、あれだけ船が居たら釣れないと思う。次回来るなら、日曜か平日にしようと思った。

2:20頃、船は帰路についた。真っ暗な海を30ノット以上で走った。ベタ凪で波が無く、滑るように安芸津港を目指した。精度の良いレーダーが装備されているので、船同士が衝突する恐れは無い。ヤバイのは、海面を漂う大きな浮遊物である。所々で潮波が出来ているところで、船が叩かれることがあったが、2時間程で安芸津港に帰って来た。

時刻は、何と4:30。この後、船の片付け後に、船頭さんにホテルまで送ってもらったのであるが、既に5時を回っていた。フロントでもらった新聞は、日曜日の新聞であった。シャワー浴びて、帰りの片付けをして寝たのは6時。目覚ましは7:30に掛けた。疲れていたので、ぐっすり眠っており、目覚ましの電話にびっくりして起きた。

朝ご飯を食べて帰る支度を済ませ、8:20にホテルを出発した。チェックアウトの際、フロントの方に「よく眠れましたか?」と聞かれた。この人は、私が帰って来た時に対応してくれた人なので、短時間しか寝て無いことを知っているからだ。「はい、1時間30分寝ました」と返事をした。

キティー号

8:52東広島発のこだまを待っていたのであるが、入線してきた車両が赤い。携帯のカメラを準備して写真を撮ったのであるが、見たことのないデザインであった。先頭の横側に描かれた絵を見て「ハローキティー号」であることが分かった。

←ハローキティ号である。当然、この車両に望んで乗車した訳ではない。東広島8:52発のこだまが、たまたまこの車両であった。帰宅して調べると、定期便としては、博多-新大阪間を一日一往復していることが分かった。

新幹線でこんな車両があることを知らなかったので、正直ビックリであった。たまたまこのハローキティー号に乗れたのだから、売店で孫に何か買って帰ろうと思い行ってみた。そこには、キティー関連グッズが沢山あり、私は、タオルのハンカチを買った。通路で観察していると、この列車を目当てにした、沢山のお客が居られるようであった。何か今回の釣行は、「釣り」ではなく「旅行」している気分になった。

←1号車は、何と売店になっていた。こだまは、1,2,3,7,8号車が自由席である。福山でのぞみの自由席に乗るために、後よりの2号車に乗ったところ、子供が遊ぶスペースや、デザインが書かれた荷物置き場があった。

福山でのぞみに乗換えて、50分で新神戸に到着。地下鉄に乗換え、JRに乗換えて11時頃、六甲道に帰って来た。車が無くても公共交通機関を駆使すれば、行ける釣り場は多い。あと何年、釣りに行ける体で居られるか分からないので、出来るだけ釣行しようと思っている。釣れていたら、同じ釣りにもう一度行きたいと思っている。明石海峡では、アオリイカが始まった。今年は、釣れるかな?