2024年4月15日 盛和丸の真鯛②

盛和丸

明石海峡の桜鯛2回目である。前回は、両隣りの方と記録的な「お祭り」に悩まされる結果となった。乗合なので、運が悪かったと思うしかない。そのため、次回は、潮が良くなくても、お客の少ない日に行こうと思っていた。毎日、ホームページを見て確認していたところ、4月15日と19日は空きが多いと書かれていたので、15日に予約を入れた。しかし、人気のある釣りのため、私が予約した時点で満船とのことであった。ああ…前回のようにならないことを祈った。

←濃霧の明石海峡である。こんなに濃い霧に遭遇したのは、生涯2回目である。1回目は、1996年ぐらいの3月頃に、灘区の自宅の外まで霧で真っ白になっていた記憶がある。

この日も神戸駅始発で行くことになったので、阪神で新在家(4:48)で高速神戸(5:02)まで行って、JR神戸駅(5:17)発の始発に乗換えた。神戸駅から須磨駅まではそんなに距離はなく、5:27に須磨駅に到着した。須磨駅に到着し西側の階段を降りると、船頭が待っていてくれた。すぐに荷物を荷台に乗せ乗船場まで運んでくれた。この日の釣り座は、左舷のミヨシであった。端っこなので、釣り方を考えたら、お祭りから逃れれる釣り座なのでホッとした。

真鯛狙いのタックルは、竿:がまかつ がま船 HYPER SPEC 360、リール:SHIMANO Force Master 400DH、道糸:PE1号、仕掛けは自作鯛サビキ8本鈎、疑似餌には毛糸を使った。オモリは50号を使った。なお、この船は探検丸が使えるので、設置して使用した。

5:40頃出船。岸側は景色が見えるのであるが、沖側は「真っ白」で何も見えない。船は、港を出た後、比較的岸寄りのコースを取って、舞子沖を目指した。垂水の西ぐらいに来ると、何となく明石海峡大橋のシルエットが見えて来たが、他船は確認出来なかった。濃霧のため、明石海峡を航行する大型船が、しきりに汽笛を鳴らせていた。そして、いつものポイントが近づいて来たところで、他船が確認出来た。他船は見えても明石海峡大橋は、はっきり見えない状況であった。

岸の方が、ある程度見える状態であったので、船は、魚探で海底の状況を見て、釣り開始となった。この日、鯛が釣れる可能性がある潮時は、開始直後と潮止まりの前であった。探検丸を見ると、確かに魚の映りは出ているが、結構潮が速くなりつつあった。そんな中、ひと流し目に隣の方にヒット。上がって来たのは、40cmぐらいの食べごろサイズ。赤の毛糸に掛かっていた。

次の流し、探検丸の映りを見ていると、海底からそんなに上の方に浮いていなかったので、着底からの仕掛けの上げ幅を小さくしてみたところ、いきなり大きなアタリが来た。リールから道糸が出される寸前ぐらいの、結構強い引きが伝わって来た。一匹目なので、バレずに取り込めることを祈りながらリールを巻いた。暫くして上がって来たのは、45cm程のベッピンさんで、ボーズから脱出出来てホッとした。

何となく釣り方が分かり、次の流しも同様に、そんなに上の方まで誘わず上げ下げを繰り返すと、またまたアタリが来てヒット。2匹目は、ちょっと小さい40cm程の鯛であった。まだ続くかなと期待したが、潮が速くなり探検丸の映りも消えてしまい、移動することになった。その頃には、海峡の霧も段々と消えて、視界も良くなっていた。次のポイントは、淡路の岩屋沖であった。

そんなに距離が離れて無いのに、不思議とこの辺りは、ゆっくりと流れていた。船頭が、魚探で映りを探していると、結構良い映りを見つけて、投入の指示を出した。すると正直なモンで、何人かに鯛がヒットした。ラッキーなことに、私にもヒット。ちょっと大きな45cmの鯛をゲットした。

2流しは、誰かにアタリが出たのであるが、その後は、魚の映りが消えてしまい、潮がまだ速いかも知れないが、舞子沖の始めのポイントに移動した。やはり始めは、潮が速く釣れなかったが、時間が経つにつれて少し潮が緩くなった時から、ポツポツと鯛が釣れ出した。

これから潮が止まるまでが、この日のチャンスタイムである。気合を入れて上げ下げしていると、穂先に重みを感じた後、コンコン…コンコンと当たった後、グッグッグッ…と穂先が引き込まれた。この鯛サビキ独特のアタリである。合わせを入れることなく、あまり無理せずにリールを巻くのが、鯛釣りの鉄則である。

ある流し、船頭が船の流しの向きを、左舷前方にしてくれた時、私に大型がヒット。リールから何回もジリジリと音を立てて道糸が引き出された。絶対にコイツを取り込みたい…。ハリスが2.5号なので、無理は出来ない。40m30m20m10mとリールのカウンタが小さくなり、やがて2m1m…船頭が玉網で幹糸を取らせてくれ、取り込めたのは60cmぐらいあるのではと思えるぐらいの良型であった。思わず笑みがこぼれてしまった。

釣果

その後は、潮が緩くなって魚影も無くなってしまった。1時間程の間、誰にも何も釣れず12:15頃に沖上りとなった。結果、真鯛を6匹釣ることが出来た。この数の鯛を、船べりのイケスに入れておくと弱ってしまうので、船のイケスに入れさせてもらった。その際、他人の魚と判別出来るように尾鰭の上を切った。(一番小さいのは、すぐに死んだのでそのままクーラーに入れていた)

←この日の釣果である。真鯛6匹であった。一番大きいのは、60cmあるかと思ったが、測ると55cm程であった。6匹とも肥えていて美味しかった。白子、真子とも結構大きくなっていた。

前回は、お祭りに泣かされたが、この日は、2回ぐらいしか無く、自分の釣りをすることが出来た。釣れている時間帯に、お祭りが多発すると、釣れていたはずの獲物を、泣く泣く逃してしまうことに繋がる。仕掛けが長く、潮が速く流れるので、どうしてもお祭りは発生してしまうが、お祭りを回避するような投入も、考慮して欲しいと思う。

この釣りには、もつれ防止の箱とマグネットは必須と思っている。最近、多数の方が自分なりの物を準備されている。しかし、何も準備せずに来られる方が居るのも事実である。はっきり言って、そんな方がお祭りの原因を作っている。他人に迷惑を掛けない事も、釣りの技術ではないだろうか…。

次回は、もう一回真鯛を狙える潮の日で、お客さんが少ない船に行こうと思っている。今回、釣れる日でお祭りされなければ、潮後でも問題なく釣れることが実証出来た。満船でも、全員上手い方が乗船されていたら、問題は発生しないのになあ…。世の中、思うようにはなりませんね。