2023年9月30日 西田釣船の鬼アジと真鯛①

西田釣船 今年1回目の鬼アジと真鯛狙いである。夏場も釣れる年は釣れるが、やっぱり暑いので、9月中旬以降に釣行するようにしている。今年は、メチャメチャ暑かったので、8月に予約しなくて良かったなあと、しみじみ思った。ただ、やはり暑さが原因なのか、鬼アジの釣れ出すのが遅いようである。また、ムラも激しく、釣行の一週間前は釣れていたのに、この週の前半は鬼アジがゼロという状況であった。メンバーには、その状況を伝えたが、この釣りは行ってみなければ分からない。

4:15に毛糸先生が迎いに来て下さり出発、摩耶から高速に入り淡路SA兼出口から降りて岩屋港に向かった。高速を使うと岩屋まで40分ぐらいで到着した。この日は、一人都合により来れなくなったので、小浜にアコウ釣りに行って出会った、若いF氏を誘った。当然、彼は明石海峡での鬼アジ釣りは初めてなので、私が指導しての釣りとなった。

F氏が初めてということで、私とF氏が船のミヨシ側に座らせてもらうことにした。5時頃に船頭が自転車に乗って来たところで、皆さん荷物を持って乗船した。船の電灯を点けてもらい準備を開始。F氏は明石海峡でのタックルを持って居ないので、電動リールと竿は、私のお古をプレゼントした。仕掛けも私の物を使わせた。

この日の初めのターゲットは「鬼アジ」である。そのため、起伏の激しいポイントを攻めるので、長い竿が底取りが有利になる。私が選んだタックルは、竿:DAIWA 極鋭真鯛360(20年ぐらい昔の竿)、リール:DAIWA SEABORG 200J、道糸:PE1.5号、仕掛けは、アジカブラの6本鈎仕掛け、オモリは60号と80号を使った。道糸は、潮流が激速なので、ハリスより強い最細のPEを使うことをお薦めする。

5:20頃、皆さん準備が整ったところで出船した。初めのポイントは、港のすぐ目の前である。5分程でポイントに到着して潮の流れを確認した後、すぐに釣りがスタートした。潮は、まだそんなに速く流れて無いようであった。底を取って暫く流れた所でいきなりガギガギガギ…鬼アジのアタリが来た。隣のF氏にアタリがあったか聞いたところ「来ました」との返事があった。しかし、潮先のトモの2人には釣れてないようであった。暫くして取り込んだのは、まずまずの鬼アジであった。F氏にも掛かっており、私が玉網で掬い、明石海峡での初鬼アジをゲットした。

それからの数流しは、入れたら釣れるの入れ食い状態であった。しかし、この日は大潮である。暫くすると段々と潮の流れが速くなって来た。初めは磯の前で釣れていたのであるが、潮が速くなると磯の後ろで釣れるようになった。磯の後ろを狙う場合、根掛り多発の磯を越える操作が必要なので、激流の中では難しい釣りとなる。皆さん潮が速くなると、根掛りを多発していた。

西田さん

そろそろこのポイントでは、釣りが出来ない状況になった時、F氏が根掛りしてしまったため、オモリを切ったところ、竿を見ると何か掛かっていた。玉網を持って待っていると、上がって来たのは良型のイサギであった。私もイサギを釣りたかったが、この日は、他にもう一匹だけであった。

←西田船頭である。この人が居なければ、明石海峡での良い釣りは出来ない。漁師の釣り方を勉強出来る珍しい釣船である。もう歳なので、自分でもあと何年出来るがわからん…と言っていた。

激流となったため、船は次のポイントに移動となった。このポイントでは「真鯛」狙いである。仕掛けを、胴突き5本鈎仕掛けにチェンジして、船が用意してくれた活きた川津エビを「鈎に鼻掛け」して、投入の合図を待った。この鼻掛けは、簡単ではない。慣れるまでには10年はかかる。初めてのF氏には、難関であった。しかし、これが出来なければ、釣りが成り立たない。時間が掛かっていたが、何とか鈎に刺せていた。

暫くして「やって良い」との合図が出て釣り開始となった。すぐにアタリがあったのであるが、上がって来たのは「ツバス」であった。こいつが沢山居る時は、鯛より先に掛かることが多く、厄介な存在である。しかし、この日は真鯛が結構食って来た。私は、オモリが着底したらタチウオ釣りのように、ゆっくりと巻き上げ、5mぐらい巻き上げてアタリがなかったら、また着底させて巻き上げるを繰り返した。

真鯛のアタリは、いきなり穂先が引き込まれることもあるが、殆どの場合、穂先に重みを感じた後、引き込まれる事が多い。引き込まれたら、大合わせを必ず入れる。真鯛の歯は固く合わせても貫通しない。合わせて周りの唇に鈎を掛けるのである。カンヌキと呼ばれる部分に鈎が掛かれば、まず外れることは無いが、鈎先が歯に乗っている時や、唇に薄く掛かっている場合、巻き上げ途中で外れる事が多発する。

この日は、幸いにして掛けた真鯛を全て取り込む事が出来た。しかし、ツバスも5,6匹掛かってきた。この日の真鯛は、中型ばかりで、大型もミニサイズも居なかった。F氏も真鯛をゲットすることが出来て、魚種はパーフェクトであった。潮が緩くなると、アタリも無いのに餌が取られることが多くなって来た。穂先を真剣に見ていると、どうやらウマヅラが餌を取っていることが分かった。そのため、この日最後のポイントに移動となった。

最後は、瀬戸(明石海峡のド真ん中)での鬼アジ狙いである。仕掛けをアジカブラの仕掛けに戻した。仕掛けを投入すると流石に水深があり、カウンタは60mを越えていた。暫く段々と深くなって行ったところで鬼アジのアタリが来た。竿を立てて電動で巻き上げるのであるが、水深があるため中々上がって来ない。やっとカウンタが一桁になったところで魚が見えて来た。手元で仕掛けを手繰って取り込んだのは、良型の鬼アジであった。朝釣った物より5cmぐらい大きかった。その後、私は2匹追加出来た11:30に沖上りとなった。

釣果

全体の結果は、鬼アジ32匹、真鯛20匹、イサギ2匹、メジロ2匹、ツバス多数、サバ少々、ウマヅラ1匹と多種多彩な釣果であった。

←この日の私1人の釣果である。小さく見えるが、鬼アジは40cmあり、大きいのは45cmぐらいあった。真鯛は、暑いせいか例年ほど肥えていなかった。これだけで35Lのクーラー満タンになった。

この日釣れたら、職場の親睦会で知り合ったメンバにプレゼントすることにしていた。ただ、前日にアナウンスすると、釣れない事が多いので、事前に何も言わなかった。釣れたので、陸に上がってからラインした。その結果、夕方に手渡しすることになった。

この鬼アジ狙いは、日によってムラが激しい。何回もハズレを経験してきた。F氏は初めて乗船して、大漁してしまった。もう、忘れることの出来ない記憶が出来てしまった。いつまで西田さんが釣船を続けられるか分からないが、今後、若いメンバを増やしたいため、F氏を誘った。来年からは、メンバの一員となって欲しい。(もう、なってしまったと思う)

この日の夕食は、鬼アジのカルパッチョと真鯛のポワレであった。白ワインとフランスパンを買ってきて楽しんだ。美味しい!!!脂が乗っていて、明石海峡で釣れるアジとは、到底思えない大きさと旨さである。これを一回食べてしまうと、また行って釣って食べたいと思うようになる。西田さんが「今、浜値で一匹3,000円しとる」と言っていた。それだけ価値がある魚である。

今後、年末までは、本日と同じ釣りと、広島・晴光丸のウマヅラを予定している。私は秋から冬に多く釣行している。理由は、美味しい魚が沢山釣れるからである。「釣り」という遊び、釣って食べてと2回楽しめる。家族や友人にも喜んでもらえる楽しい趣味である。