２０２２年１１月２６日 西田釣船の真鯛と平アジ⑤
今季５回目の真鯛と鬼アジ・平アジ狙いである。今回が、今年度の西田釣船の最終回である。前回は、真鯛は釣れず、鬼アジと平アジが良く釣れた。今回は、真鯛を釣るのが一番の目的であった。真鯛が釣れる潮の時刻が遅いし、このところ朝日の出る時刻が遅くなっているので、この日の出船は６：３０にした。その代わり鬼アジを狙いたいので、１４時まで釣らせてもらった。
←この日釣った真鯛の造りである。西田さんが神経抜きをしてくれるので、夕食の時も身はプリプリであった。関西の人間は、熟成して味を楽しむより、やはりプリプリの鮮度の方が優先されると思う。魚屋でも値段は、鮮度が良い物の方が高価で販売されている。
前々日にメンバーには「６：３０出船、６時頃岩屋港集合」とメールで連絡した。今回は、西田さんも１４時まで連続で操船もしんどいので、カワハギ釣りはせずに途中２時間程休憩することにしていた。５：１０に毛糸先生が迎いに来て下さり出発、摩耶から高速に乗って６時頃、岩屋港に到着した。既に珍テスターが到着しており、暫くするとM氏も到着して全員揃った。
４人揃ったので、まずは釣り座のくじ引きをした。私は「４番」で、最後に残った左舷の前に座った。実は、ビデオを映す目的もあったので、一番を引いてもこの釣り座に座るつもりだった。６：２０ぐらいに船頭が来て、皆さん乗船した。まずは、鯛の仕掛けを準備して、空が明るくなった６：４０頃に港を後にした。
この日の鯛のタックルは、竿：ダイワ極鋭真鯛360、リール：ダイワ・シーボーグ200J、道糸：ソルティガセンサー1.5号、仕掛けは、自作胴突き５本鈎仕掛け、オモリは６０号を使った。餌は活きた川津エビを鼻掛けで使う。この鼻掛けが上手に出来なければ、真鯛は釣れない。また、潮流が速いので、仕掛けの投入が遅いとお祭りしてしまうため、素早く投入する技術も必要である。
ポイントに到着して一流し目、船頭の狙いが外れたのか誰にも釣れなかった。しかし、２流し目から船頭の読みが当たったのか、全員に真鯛が当たり出した。オモリが着底した後、ゆっくりと巻き上げていると、穂先にモタレたような微妙な重みを感じた後、「コンコン…ギュッ」と穂先が引き込まれたところで、大合わせを入れた。
この合わせた時に、鈎先が唇かジゴクに掛かれば取り込むことが出来るが、硬い歯の上に乗っているだけの時は、巻上げ途中でバレてしまう。活けエビ餌で釣っていて、飲み込まれたことは今まで一回も無い。鈎掛りすると明石海峡の真鯛は、凄いスピードで底に引き込む。巻上げ途中で真鯛は顔を振るので、ハマチか真鯛か判別は顕著に分かる。コンコンと顔を振りながら上がってきたのは、４０ｃｍ程のベッピンさんであった。
それからの流しは、激流となったが真鯛のハズレ無しという状況になった。しかし、船頭の合図に遅れるとポイントを過ぎてしまうので、素早くエサを付けて投入しなくてはならない。この釣りのキモと言えるところである。ある流し、オモリが着底したので一瞬仕掛けが馴染むのを待って巻上げに入ったところ、即大きなアタリが出たので大合わせを入れた。すると、今日一番の強い引きが伝わって来た。
暫くあしらって上がって来たのは、５０ｃｍ程の真鯛のダブルであった。その後も潮が強く流れている間は、ポロポロと誰かが真鯛を掛けているという状態が続いた。しかし、潮が緩くなってくると、次第にアタリも無くなり、殆ど何も釣れなくなった。そんな中、何やらアタリがあったので掛け合わせると鈎に掛った。上がって来たのは、私の得意な魚「ウマヅラ」であった。ウマヅラが釣れるということは、潮がかなり緩くなっているということである。そこで、一旦休憩することにした。
西田さんの船が停泊する場所に船を入れて、４人で近くの喫茶店に行った。モーニングは１０時までとメニューに書いてあったが、１０：１０でもモーニングにしてくれた。釣り人が４人揃うと各人の近況報告があり、自分の行っていない場所の状況を入手出来た。また、年末に近いので、来年の釣行計画を話し合って、おおよその計画を立案した。
１時間ほど休憩して船に戻り、後半の準備をした。鬼アジ・平アジともアジカブラの仕掛けで狙う。市販のサビキと違い間隔も広いので、５本以上の枝鈎となると、鯛サビキと同様にもつれを防止する箱が必須となる。また、アジは口が弱いので、出来れば２～３ｍのマイ玉網を用意することをお薦めしたい。
船頭の「そろそろ出よか…」との言葉で、後半戦の出船となった。ポイントは、岩屋港のすぐ前であった。一投目、釣れるポイントまで流れた所で、ガクガクガク…キュ～ンと平アジのアタリが出た。この平アジを巻き上げる時は、出来るだけ竿を立てて、少し速めに電動で巻き上げると、途中で暴れることが少ない。仮に途中で暴れても、竿を立てているので、巻上げを止めても竿であしらう事が出来る。
フィニッシュは網で掬うことになるのであるが、仕掛けの上の方に掛っている時は、竿を立てて水面まで引き寄せて掬う。下の方に掛っている時は、仕掛けを手繰り寄せて幹糸を掴み、魚が掬えるところまで手繰って魚を掬う。アジは、比較的海底に近いところに居るので、釣れるのは仕掛けの下の方が多い。
潮が止まるまでの間、私は毎流しヒットが続いた。その中で、一回は７本鈎で６連があった。たまたまでしか無いが、群れているところに当たると、一気に複数の鈎にアジが掛り、強い引きで仕掛けを持ち上げれない状態になってしまうと、その間に更に他の鈎にアジが掛り、連で上がって来る。
暫くすると潮が止まり、そして逆向きの潮が流れ出した。これからが鬼アジの潮である。この潮を釣るために、西田さんにお願いして延長したのである。流れ出すと私にアジがヒットした。しかし、鬼アジモドキと言いたいような、４０ｃｍはあるが４５ｃｍは無いというサイズであった。
不思議と他のメンバには殆ど釣れなかったが、私は最後の潮で５匹程釣ったところで１４時となり、沖上がりとなった。西田さんが「段々と鬼アジが減って来た」と言っていたが、本当にそんな感じがする状況であった。これだけ釣れるのであれば、本当はもう一回来てみたいと思った。
←４人の釣果である。この日は鯛もアジも良く釣れた。予定通り鯛が釣れたのが嬉しかった。本物の鬼アジが釣れなかったのが残念であった。
岩屋港に戻ったら、魚を締める作業が残っている。船頭にこれだけの魚を締めて神経抜きしてもらうのは無理なので、このところ私が締めて、船頭には神経抜きだけをやってもらっている。まずは、前のイケスの魚から。私と珍テスターは、後ろのメンバより沢山釣っていることは分かっていた。締めても締めても終わりが無いような状況であった。
そして前が終わったところで後ろの魚の締めを開始。まあそれでも釣っている量が多いので、だいぶ時間を費やした。やっと終わり、魚が冷えたところで、写真撮影となった。沢山居り過ぎて、綺麗に並べるのが面倒になり、適当に並べて写真を撮った。その後、各人が入れた鰭を切った場所を確認してクーラーに収めた。これでこの日の釣りは終わった。
←私の釣果である。鯛の下には良型のマアジが１９匹入っている。今年は、鬼アジと平アジが例年より良く釣れた。釣れたというより、釣れる仕掛け（アジカブラ）にこだわって、各メンバーにも自作してもらい、挑んだ成果である。市販の仕掛けでは、これだけの釣果は望めない。
クーラーを桟橋から陸に運ぶのは、これだけ釣っていると一苦労である。車の荷台に積むのも、一人では出来ないこともある。神戸から近場で、これだけの釣果を出せたのも、西田釣船のお陰でしかない。メンバーも同じ事を言っている。
帰宅して、本日中に千葉の友人に宅急便で送るため、速攻で料理を開始した。明日に届くようにするためには、営業所に１９時までに持って行く必要がある。カルパッチョ用の刺身と、アジフライ用に３枚おろしにして梱包し、営業所に持って行った。これでこの日の必須の任務が終わった。
この日は、沢山釣れたら娘のバイトしていたお店にもプレゼントする予定にしていた。というのも、前回プレゼントした時に、鬼アジを燻製にすると、長い間腐らずにスモークサーモンのように食べれることを教えて下さった。私は、その作り方の細かいノウハウを聞きたかったので聞きに行った。
翌日、教えてもらったスモーカーをコウナンに行って購入し、即燻製作りを実践してみた。そして完成…でお味は？？？かなり美味しい物が出来た。（凄く美味しいとは思わなかったが、結構イケル物が出来た）出来上がった物は、真空パックにして冷凍保存し、食べる時に解凍する。
燻製には、冷燻、温燻、熱燻の３種類の作り方があり、教えてもらったのは「冷燻」である。スモークサーモンは、専用の機器でなければ作るのが非常に難しいと、ネットに書かれていた。今回教えてもらったのは、塩締めした身を、煙で燻す方法であった。温度が上がらないように工夫して、煙で３０分程度燻した。
完成品を嫁さんにも試食してもらった。評価は？？？「◎」であった。これで料理の新しいレパートリーが一つ増えた。この燻製の対象は、特にコレという物もないので、どの魚でも作れるとの事であった。今度、鯛が釣れたら実践してみようと思っている。
次回は、広島へ大人の遠足に行く。一泊二日で一日目は釣りが終わった後、ホテル近くの居酒屋に釣った魚を持ち込んでの宴会（忘年会）を予定している。釣り仲間で釣りに行って宴会もして…毎度、楽しい想い出になっている。こんな事、あと何年出来るかな…。人生、何か「ときめき」が無いと、時間が早く経ってしまうとテレビで言ってました。私にとって「釣り」がときめきですね。