今年一回目のシロイカ(剣先イカ)釣りである。近年、瀬戸内海でアオリイカが釣れなくなり、注目を浴びるようになった日本海のシロイカ釣り。人気急上昇で、土日の予約は1年前でも難しい釣船もある。また、このところタコも不調のためか、余計に人気が出て来たように思える。人気の理由は、一定レベルのタックルを用意すれば、比較的初心者でも簡単に釣ることが出来るからである。また、良い日に当たると、素人でも50杯以上の釣果が出る日もある。そんな日に当たってしまうと、この釣りを止めれなくなる。食べても甘くて本当に美味しいので、沢山釣れても喜んで貰ってもらえる。
←この船が、WING TAILである。まだ数回しか釣行していないが、岡山と大阪からのお客さんが多いようだ。また、マニアの方が多く見受けられる。
この釣りは、大体夕刻に出船し、日付が変わる頃に帰港となる。それから帰路につくため、午前3時ぐらいの帰宅となってしまう。そのため、日曜の釣行となると、月曜は休暇を取らざるを得ない。今回は、月曜が祝日であったので、仕事を休まずに済んだ。
場所取りのため、16:30出船するので、遅れないように来て下さいとのことであった。まやま釣具店にも立ち寄ることを考慮して、私の家を12時に出発することになった。当日、毛糸先生が11:50に迎いに来て下さい出発。近くのMK氏を迎いに行き、神戸を出発した。六甲トンネルを通って中国道を走り、途中加西SAで、昼食のラーメンを食べた後、佐用JCTから鳥取道を走った。
出発後2時間30分ほどで、鳥取にある有名釣具店「まやま釣具店」に到着した。今回の買い物は、昨年、道糸から切れて無くしたカラーのエギを購入するためである。ただ、この店のオリジナルエギは一個千円異常するので、ちょっと数をまとめて買うと経費が高くつく。但し、商品にについて質問すると、納得する回答してくれるので、ついつい買ってしまう。
←リニューアルされた、まやま釣具店である。あれだけのエギが売れたら、そりゃ儲かると思う。少しは割引して販売してもらえないものか…。他社で良い商品が開発され安く販売されたら、一気に下り坂を歩みそうな気がする。
エギが陳列されている所に行くと、昨年無くしてしまった「グリーン」と「イエロー」があったので購入した。仲間も、それぞれ欲しいエギや天秤を購入されていた。鳥取では潮が速いことが普通なのか、この店で売られているイカメタルは、殆どが30号以上で60号もあった。60号はタルイカでも釣るのか…と思う程の大きさであった。このイカメタルで本当に剣先イカが釣れるのであろうか?
店を出て、丁度対面にあるスーパーで食糧と飲み物を購入し、乗船場を目指した。鳥取の道路は混雑もなく、走ること20分程で網代港に到着した。時刻も早かったためか、船頭も他のお客さんも来ていなかった。この港には、沢山のイカ釣り漁船が居り、暇なので写真を撮りに行ってみた。
←港に停泊している本職のイカ仕掛けである。この仕掛けを上げ下げして剣先イカを釣っているようである。意外にも釣り人の先端のスッテに近い物のように思えた。
函館のイカ釣り漁船が操業している番組を、何回か見たことがあるが、直に見たのは初めてであった。本職のスッテは、シンプルな安価な物と思っていたが、カラーも形状も立派な物であった。やっぱり沢山釣るためには、本職も道具に力を入れているのだと思った。
16時頃に船頭も他のお客さんも揃ったので、釣り座を決めることになった。この日は、我々3名と岡山からの5名で、我々に先に釣り座を譲って下さった。3人で話し合った結果、左舷の前から3席に座らせて頂いた。その後、荷物を船に積込んだところで、直ぐに出船となった。
かなりイカ釣りにしては、早めの出船であった。それでも港を出て行こうとしたら、他の釣船も出て行くところが見えた。港を出てどこまで走るのかと思っていたが、エンジンがスローになったのは、結構港の近くであった。昨日良く釣れた場所と、船頭が言っていた。昨日は、このポイントで一人50杯程釣れたらしい。
この日のタックルは、速潮を予想して2通り準備した。①オモリグ仕掛けを真下に下ろすタックル、竿:剣崎30-270MT、リール:紅牙IC 150H、道糸:PE0.8号、仕掛けは、オモリグの上に枝鈎を付けた2本鈎仕掛け、②投げるオモリグ用、竿:紅牙 TENYA GAME AIR H-235MT、リール:CERTATE LT3000-XH、道糸:PE0.8号、オモリ:30号、エギは2.5号をセットした。この日は、昨日より潮が緩かったようであるが、40号が必要な速さであった。
イカリを打ち、船が安定したところで釣り開始となった。まだ明るいので釣れる確率は低いが、早く一杯釣って、ボーズから脱出したいという思いで仕掛けを下ろした。しかし、やっぱり現実は厳しかった。このところ鳥取のイカ釣りは、不調が続いていた。昨日、沢山釣ったのも、この船だけだったらしい。
それでも皆さん一生懸命竿を振っていると、右舷の真ん中の方が一杯目を釣った。その後も30分に1杯ぐらいのペースで釣れていた。しかし、私の竿には、何の変化も無いまま時間だけが過ぎて行った。一人一人…とボーズから脱出して行くところを見ていると、ホンマにボーズになるのでは…と焦りが出て来た。
しかし、その焦りを消し去る時が来た。オモリを底まで落し、キュッキュッと2回しゃくって竿先を止めると、ムニッと重みを感じたので合わせるとイカが乗った。クイックイッと巻き上げ途中で引く仕草が伝わって来た。この日の一杯目と思っていたが、何と2本のエギの両方に掛っていて2杯釣ることが出来た。
良し、これから釣れるぞ…と頑張るが、その後は本当にポロッポロッとしか乗らず、日没までに釣れたのは6杯であった。他の2人も同じような状況であった。19:30頃に漁火が点灯したが、何も状況は変わらなかった。特にこの日は釣れないと確信したのが、灯りに小魚が全然集まって来なかったからである。
何か明るい時より、漁火を点けてからの方が釣れていないような状況であった。今まで10回程イカ釣りに来たが、これだけ釣れない日は初めてである。釣り友は、皆さん何回かこんな状況を、体験されているようであった。それでも諦めず、竿をしゃくり続けた21:10にアタリが出て合わせると乗った。その重みが今まで味わったことの無い重さであった。水深が55m程あったので、だいぶ時間は掛ったが、水面に姿を現したのは「大剣」であった。
船内に取り込んでザルに置くと、今まで釣ったことの無い大きさに感動した。直ぐに仕掛けを下ろすと、直ぐにまた乗った。そのイカも結構重みがあり、良型であることが予想出来た。上がって来たのは、先程のイカよりちょっと小さいが、良型の剣先イカであった。続けて今から釣れることを期待して仕掛けを下ろすも、その後はミニが一杯釣れただけで、11:30の沖上がりとなった。私の釣果は、9杯に終わってしまった。
←この日は、9杯しか釣れなかったが、1杯は「大剣」と呼べる良型の剣先が釣れた。数は今までの最低を記録してしまった。
昨年、2回乗船して良く釣れたので、鳥取は良型が沢山釣れるという概念が出来ていた。しかし、今回の結果で、その概念は潰れてしまった。次回、良く釣れたら良い概念に戻ると思うが、今年の鳥取の状況は厳しそうである。ただ、釣りは行ってみなければ分からない。挫けずに続けるだけである。
深夜は、一般道も高速も空いていて、自宅には2時30頃に帰って来れた。日本海のイカ釣りに行って帰る時刻は、いつもこれぐらいである。それから風呂に入った後、1杯のイカをイカソーメンにして食べた。料理する時は、当然活きていた。ソーメンつゆでスルスルっと食べたら、甘味があって本当に美味しかった。年に1,2回のことであるが楽しみにしている。
←翌日のお昼は、嫁さんと2人でイカソーメンを造って食べた。下の包丁は、定年退職のお祝いに買ってもらった包丁である。(66,000円)刃も本職に付けてもらったところ、剣先イカであれば、包丁の重みだけで切れてしまうほどの切れ味であった。
来週は、須磨のマアジ釣りに行くことになった。午前便は、電車では出船時刻に間に合わないので、土日の昼便に乗船する。今年は、マアジも調子がイマイチであるが、釣れたら美味しいのでチャレンジしてみる。ムラが多いので、良い日に当たって欲しい。