大人の遠足3回目である。今回は、大晦日に一人で新幹線を使い、前泊して1日だけの釣行となった。一回、広島への電車釣行が、どんなものか経験したいと思っていた。昨年も同じ計画を立てて準備したのであるが、大寒波が襲来して大荒れとなったため中止になった。今年は、天気予報を見ていると、釣行出来そうな状況であった。
←電車釣行なので、持ち物は最小限になるように工夫した。特にクーラーは、沢山釣れたら宅急便で送ることにして、21Lを選択した。ちょっと恥ずかしいが、長靴も荷物になるので履いて行った。
電車釣行の場合、船頭さんにホテルへの迎いと、帰りに新幹線の東広島駅に送ってもらう必要があった。この日の予約の際に確認したところ、送迎してくれるとの返事があったので安心した。釣行なので費用は最低限にしたかった。新神戸から東広島までの新幹線で、一番安く買えるチケットは何か?嫁さんの宝塚観劇友達で、広島から来られる方が居り聞いてもらった。その結果、50歳以上であればJR西日本の「おとなび」会員になると、こだま限定であるが、6割引のチケットを購入出来ることが分かった。今回はそのチケットを購入した。(片道、3,580円)
出船するかの決定を、前日の12時に決めてもらい連絡して頂く約束にしていた。そして、前日の12時に小池船頭から電話があり、「明日は風があるが近場なら行ける」ということで、30日の午後4時に自宅を出発した。JR六甲道から三宮まで乗車して、神戸市営地下鉄に乗り換え新神戸駅に到着した。出発待ちの間に駅の売店で船頭さんにプレゼントする御菓子を買って、予定の新幹線に乗り東広島を目指した。行きの博多行きは、帰省のためほぼ満席の状態であった。
この安い乗車券、安いのが目的に合っているのであるが、何より駅の停車時間が長い。どこの駅でも、必ずのぞみなどの列車に、最低1本、最高3本抜かされるのであった。平均10分ぐらい停車したので、駅の数を考えると、その時間だけで1時間以上のロスになる。結局、東広島まで2時間半程掛った。
←東横イン東広島である。新幹線の駅前にあるので、駅から近く非常に便利である。また、船頭さんが自宅から乗船場まで通う道中にあるため、送迎のお願いがし易い。
駅を降りて徒歩2,3分でホテルに到着。その後、飲み物と明日の朝食を、ホテルの隣にあるセブンイレブンに行って購入した。夕食を食べれる店は、色々調べたが非常に少なかった。年末なので、事前に営業しているか電話してみたところ、30日は営業していないとのことであった。そのため、事前に神戸で寿司を買って持参した。
当日は、船頭さんが4:30にホテル前で拾ってくれることになっていた。用意を済ませて4:20にチェックアウトし、船頭さんの到着を待った。外が寒いか出口を出ると、何と道に雪が薄っすらと積もっていて、非常に寒かった。予定通りに船頭さんが迎いに来て下さり出発した。途中、安芸津駅近くのセブンイレブンで食糧を買って、乗船場に到着した。港では、風が殆ど吹いていなかった。
この日は満船で、私はいつもの右舷真ん中に座るよう指示された。船のエンジンが掛り照明が点いたので、船に荷物を運んで出船前の準備を実施した。その後、持参した冷凍エビのカットを開始した。全員揃ったので5:20に出船した。どこに行くのか知らされなかったが、北西の風が強く吹く予報になっていたので、周防大島の南側に行くことが予想された。
豊島大橋辺りまでは、そんなに波は無かったが、橋を越えて暫く走ると急に波が高くなって来た。しかし、まだそんなに強風でなかったので、そこそこのスピードで走ることが出来た。一時間程経った頃、段々と空が明るくなり、周りの景色が明確に見えるようになった。そして、右前に片島が見えて来た。
エンジンがスローになったところで、船頭さんから準備のアナウンスが流れた。出船前にロッドは準備出来ていたので、サルカンと仕掛け、どんぶりカゴを繋ぐだけであった。セットして餌を刺し、撒き餌をカゴに詰め込みアナウンスを待った。この日は、非常に寒かったので、撒き餌のアミエビはカチコチであった。
全員の準備が整ったところで、「やって下さいnnメートル」のアナウンスが出て釣り開始となった。しかし、釣り始めた時刻は、まだ薄暗く穂先が非常に見難かった。その2流し目、得意の上視線釣法と言っていいのか、穂先を空の見える高さにして、アタリが見えるようにして待っていると、小さくクックックッ…とアタリが出て、合わせると鈎に乗り1匹目ゲット。
←朝イチのポイントは、丁度釣り出して暫くすると潮が緩んで来て、一時的に入れ食いモードとなった。帰るまで活かしておくため、BOXを使わせてもらった。但し、ウマヅラのエアー抜きをしなければ、空気袋が膨らんだままになって泳げず、長くは生きていない。
その後は、穂先が普通に見える明るさになり、アタリが明確に分かるようになった。水深が深い所から浅くなって来るポイントで、ある棚の深さになるとウマヅラが食って来たので、初めからその棚で待つようにした。すると、ウマヅラが居る場所に来ると、ウマヅラらしいアタリが出て釣れるようになった。
そして、潮が緩んで来ると、棚が10mぐらいまで上がって来て、手返しが早く出来るようになった。また、撒き餌をカゴに入れなくても食ってくるようになり、入れ食いになった。但し入れ食いと言っても、途中で口切れしてバラシも多発した。暫くすると、段々と食いが悪くなり、魚探には映っているのに食わなくなって場所移動となった。
船は、段々と西のポイントを魚探で確認しながら移動して行った。そして、良い映りが出たポイントを攻めて行った。殆ど、過去に来たポイントで、それぞれに良く釣れた所であった。しかし、この日は風が強いため、船頭さんの思い通りに操船するのが難しい状況にあった。
島の風裏のポイントでは、比較的風の影響を受けないので、アタリがあればはっきりと分かるのであるが、風がモロに当る所では、本当にアタリが分からない状況であった。それでも神経を集中すると何とかなるもので、ポロポロと釣れ続いた。それは経験と精神力が無ければ長時間維持出来ないと思う。
←大晦日の釣果、44匹にて本年度の釣りは終了した。しかし、これだけのシケの中で、こんなに釣らせてくれたことは、本当に嬉しかった。
この日の天気予報によると、風は段々と弱まって来るとの事であったが、現実は逆で、朝は比較的穏やかで昼前から風が強くなって来た。この日は大晦日ということで、営業が終わった後、船の掃除と新年の準備のため、13時に沖上がりという条件が付いていた。
そして、終わりの時刻が近づいて来た。最後のポイントは、前回来た時に入れ食いになったポイントであった。しかし、この日は前回のように食いが良く無く、ポロポロと釣れる状況であった。何より風が強く、アタリが分からない状況が続いた。船頭さんが「あと5分で終わります」とのアナウンスが出た直後、アタリが分かり鈎に掛けた。その魚を取り込んだところで、今年一年の釣りが終わった。
簡単に身の周りを掃除した後、魚を絞めようとしたが。帰りの道中シケているので、帰港してからということになった。船は安芸津港を目指して走り出した。1月23日に来た時は、風向きが北東であったため、恐ろしい程の波であったが、この日は北西であったため、船頭さんもちょっと西寄りのルードを走ったため、比較的速度を出して帰れた。それでも豊島大橋辺りまでは、かなりの波があった。
豊島大橋を通過した頃、船頭さんが私に「この先は波が無いので、魚を絞めて下さい」とのアナウンスをくれた。私は、小出刃で魚を絞めてハラワタを抜いた。丁度、船が安芸津港に到着した頃に処置は全て終わった。
船が港に到着し、クーラー以外の荷物を帰宅に向けて片付けた。その間、船頭さんは恒例の釣果写真用に魚をクーラーに並べていた。船頭さんに何匹でした?と聞いたところ44匹との返事があった。ちょっと蓋が閉まらなかったので、ちょっと小さい魚は、頭を落として蓋が閉まるようにした。船頭さんは、私の乗車時刻のことを優先して下さり、掃除をされる前に東広島駅まで送って下さった。
←新幹線の東広島駅。一日の中でこだま以外殆ど停車しない駅である。駅の周辺は本当に何も無く、食事する所が少ないのが旅行者には困る。西条駅周辺とは比べ物にもならない。何のためにこの駅を作ったのか不思議な気がする。
船頭さんが早めに送って下さったので、駅では時間に余裕があった。そのため、駅の中の土産物屋では、何が販売されているのか観察してきた。この東広島(西条)周辺は、酒蔵が多いためか、日本酒が沢山販売されていた。それ以外で一番売れていたのがご存じ「もみじ饅頭」であった。私は、甘い物を殆ど食べないので、日本酒の小瓶を買って、新幹線の中で飲んだ。
帰りの新幹線は、大晦日で上りということもあり、ガラガラの状況であった。帰りも各駅で抜かされまくり、18:58に新神戸に到着した。駅には、昨日から帰省している娘夫婦が、車で迎いに来てくれていた。改札を出ると娘が待っていてくれて、車を呼んで荷物を積込み、自宅まで運んでくれた。これで今年の釣行は全て終わった。
今回のGoToウマヅラ、宿泊費が日帰りと違って余分に掛ってしまうことがリスクであるが、船頭さんにお願いして送迎して頂ければ、問題無く釣行出来ることが分かった。釣り仲間とスケジュールが合わない時で、どうしても行きたい時は、この方法で今後も行くことにした。
2021年度が終わってしまった。今年は、意外にも釣行日は天候に恵まれ、中止になることが殆ど無かった。(12月25日は中止になったが)天気だけは、神頼みとなってしまうので仕方無い。半年ぐらい前から天気が分かっているのであれば、中止にならない予定を立てれるのであるが…、自然に対しては、そんなに長期の予報は現状出来ない。
来年は、60歳を迎えるので、仕事等の予定が明確になっていない。しかし、釣りの予定は着々と進んでいる。2022年度は、今まで通りのパターンで釣行する予定である。このところ釣れる船の予約は、一年ぐらい前に入れるのが、何となく定常化しつつある。そのため、近日中に仲間で決定している釣行予定の予約を入れる予定である。
今年もこのホームページを見て下さっている方々からメールを頂いた。ウマヅラの問い合わせが殆どであった。私は、聞かれていることに対して、理解してもらえるかは不明であるが、出来るだけ分かり易くお答えした。何か私が答えれることがあれば、問い合わせして頂ければと思っています。
今後もこのホームページ、続けれる限り続けて行きます。よろしければ今後もご覧下さい。皆さん、何時まで続くのか予想出来ないですが、コロナに負けず良い釣りをしましょう!!! 2021年12月31日 齋藤 宏之。