2021年12月11日、12日 ウマヅラパラダイス!晴光丸のウマヅラ②

大人の遠足2回目である。前回は2日間で99匹と、目標に1匹届かなかった。しかし、2日間とも35Lのクーラー満タンの釣果であった。これだけ釣らせてくれる釣船は他に無い。2回目は、何とかして100匹超えを目指しての釣行となった。一週間程前から天気予報を見ていたのであるが、少なくとも11日の天気は、間違いなく好天であることを確信した。12日は、午後から風が強くなって来る予報であった。

出発の前々日、小池船頭に確認したところ、土曜日は風が無いと思うので佐田岬に行く、日曜はシケるので近場で釣るとのことであった。メンバに行く場所と、佐田岬に行くため、イサギが釣れる可能性が高いので、長めのハリスの仕掛けも持って来るように伝えた。

1日目

前日の夜は20時に寝て24時に起きた。忘れ物が無いように、エサや飲み物を積込んで迎えを待った。今回は、毎度参加される毛糸先生が、急に熱を出してキャンセルとなり、3名での釣行となった。0:50にM氏が迎いに来て下さり、荷物を積込み神戸を出発した。

出発して早々、アクシデントが発生した。須磨の料金所を越えて暫く走っていたところ、サイレン音が聞こえて覆面パトが我々の車の前に割込み、着いてこいとの掲示が…。私もスピードメーターをちらちら見ていたが、100kmぐらいしか出していなかった。なのに何故捕まるんだろう…と思った。

パトカーに着いて行くと、高速の出口辺りの路側帯にて停止、警察官が来て「ここは70キロですから…」との発言があり、運転していたM氏がパトカーに行った。パトカーの中で、色々と会話があったようで、何故か謝ったら許してくれたとのことで戻って来られた。良かった…折角の釣行の行く途中で捕まったりしたら、気分が落ち込んでしまう。

それからは、特に注意して運転して頂き、休憩も取らずにキムチを買う小谷SAに到着した。この日は、キムチもカクテキも沢山あった。2つずつ購入して、安芸津駅近くのセブンイレブンに向かった。20分程で到着し、食糧を購入して乗船場に向かった。駐車場に着くと、ほぼ満車状態であった。晴光丸は人気が高い!

到着してすぐに準備に取り掛かった。クーラーに氷を積込み、タックルを船まで運んだ。このところ、右舷のトモから3席が神戸シートになっており、私はキャビン横に座った。船に設置されているロッドフォルダのクランプを竿にセットし、この日はスポーツカメラで撮影するので、マウントを手摺に取り付けた。

5時出船と聞いていたが、皆さん集まりが良かったので、少し早く出船となった。道中2時間30分も掛かるので、ゆっくりと餌を切った。とりあえず頭を切り落とした川津エビを300グラム用意した。その後は睡眠時間が短かったので仮眠した。海は穏やかで、途中揺れることは殆ど無かった。そして7時を過ぎた頃、近くに伊方原子力発電所が見えて来た。暫く走った所でエンジンがスローになり、皆さんタックルの準備を始めた。

原発

←伊方原子力発電所である。佐田岬の真ん中辺りにある。テレビの報道によると、現在は稼働していないようである。

タックルの準備は簡単で、ガイドに糸を通してセッティングして来ているので、サルカンと仕掛け、どんぶりカゴを繋ぐだけある。撒き餌の箱が後ろからリレーされて受け取ったら準備完了となる。後は、餌を鈎に刺し、カゴに撒き餌を入れて船頭の合図を待つだけであった。

この日のタックルは、ウマヅラのカゴ釣りには最適な竿:剣崎30-270MT、リール:ステファーノ200、道糸:PE8本撚り1号、穂先に道糸が絡むのを防止するため、先糸としてフロロの4号を2mぐらい付けた。仕掛けは幹糸4号、ハリス3号、鈎:がまかつのカワハギ王7号(ナノスムースコート)の胴突き6本鈎仕掛けで、ドンブリカゴ25号を使った。エサは川津エビの胴の部分を鈎一杯の大きさにカットして刺した。

通常、鈎は8号を使うのであるが、今回、餌が少し小さ目だったので7号を使ってみた。これが失敗の始まりであった。皆さん準備が出来たところで、釣りスタートとなった。まず釣れたのは、20cm程のイサギであった。船頭の指示する棚は、どうもイサギの棚で、その棚に合わせると、間違いなくイサギが食ってくるのであった。しかも、途中からは、撒き餌が効いてきたのか、良型のイサギが掛かって来た。一番大きいのは35cmぐらいあった。

佐田岬先端

暫く船が流れて行き、指示する棚がある深さになると、ウマヅラが釣れるのであった。しかし、朝イチはバンバン掛るのに、殆ど途中でバレてしまうのであった。何でやろ???過去の経験で、このような時は、まず鈎の大きさを大きくすると、バレが減ることが良くあった。そこで鈎を8号の仕掛けに替えたところ、やはりこれが正解!バレが極端に減った。

←奥に見えているのは、佐田岬の先端である。他の釣船はタチウオに行っているようで、この日は他の釣船を見掛けなかった。

朝は、イサギを釣る気ならば、撒き餌を棚でしっかり撒くと、間違いなく食って来た。しかし、私が釣りに来て居るのは「ウマヅラ」である。ウマヅラが釣れた棚がわかっているので、船頭の指示棚を無視して、初めからその棚で待っていると、イサギは当らずウマヅラが当ってきた。

最初のポイントでは、初めのバラし連発以降持ち直して、バタバタとウマヅラをゲットすることが出来た。そして次のポイントに移動したものの、船頭の指示棚に合わせると、やはり食ってくるのはイサギばかりであった。船頭は、魚探を見ながらウマヅラらしき魚影を探しながら、船を少しずつ移動させていると、ウマヅラの群れに当り、バタバタとウマヅラが釣れた。

釣り風景

←佐田岬のポイントは、本当にイサギの濃い釣り場である。7月にイサギをメインに狙った時は、そんなに釣れなかったのに、今回は釣れて欲しくないのに、ウマヅラの仕掛けにバンバン食って来た。

しかし、潮が止まって来ると、私でも分からない間に餌が取られてしまう状況になった。滅茶苦茶真剣に穂先を見ていると、確かに食いに来ているが、潮が動いてないと、静止して餌を食べているようで、合わせるタイミングが無かった。

暫くすると、逆向きの潮が流れ出した。10月に来た時は、この逆向きの潮が流れ出した時に食いが立った。しかし、この日はそれほど食いは良くなく、ただ単に時間が過ぎて行くだけであった。

残り時間が少なくなって来た13:30頃、移動したポイントが大当たり!!!最初から皆さん入れ食いモードになった。先程釣っていたポイントから、そんなに離れていないのに不思議であった。こんな時は、カゴを外してオモリにチェンジ。食ってくるなら、アタリが取り易くて合わせがシャープに出来る。

入れれば即アタリが出て即掛け合わせ…釣れる釣れる、これが広島タイムである。船頭が「何時まで続くか分かりませんが、良く映ってますよ…」とのアナウンス。いやいや2時間は続いて欲しいと思ったが、世の中そんなに甘くない。暫くすると、本当に食い気が無くなってしまった。しかし、撒き餌を入れて下ろすと食って来た。

私は、この最後のポイントで、かなり数を稼ぐことが出来た。港まで帰るのに2時間30分掛かるので、3時に沖上がりとなった。簡単に身の周りを掃除した後は、宅急便用の料理である。娘が「直ぐ食べれるようにしておいて…」とのことであったので、皮剥き⇒頭と胴を分離⇒エラ取りまで実施。35匹料理するのに、1時間30分ぐらい掛った。

釣り風景

←帰港の際、seikou丸が速いことを見せつけるために、わざと晴光丸のすぐ側を追い抜いて行くのである。10月も同じ事をしやがった。

帰港中、中島の北ぐらいを走っていたところ、後方から速い船が近づいて来た。そして晴光丸をあざ笑うかのように、真横にスピードを落して平行に暫く走り、その後、猛スピードで抜かして行くのであった。単にseikou丸のスピードを見せつけているのであった。(船が速いだけでは、魚は釣れん!!!)

この日は穏やかであったためか、2時間10分程で安芸津港に戻れた。港に着くと、記念撮影するのが恒例となっている。お客は、クーラーだけを残して船を降り、タックルを車まで運んでいた。船頭は、一生懸命見栄えがするように、クーラーの中の魚を並べていた。結局、私は料理した35匹と宴会に寄付する17匹の計52匹とイサギを10匹ほど釣っていた。

神戸軍団の釣果

←神戸軍団の釣果である。私の釣果は、52匹であった。

この日は、宅急便で魚を送った後、船頭と忘年会を開催することになったいた。船頭に開催するお店と時間を聞いたところ、我々が宿泊するホテルから車で無ければ行けない店であった。この船の常連のNさんも忘年会に参加されるということで、ホテルから店まで送迎して頂くことになった。

我々は、急いで宅急便の配送センタに向かったが、船が帰港した時刻も遅かったし、道路が渋滞していたので、宅急便を出して18:45にホテルの前に集合は、やはり出来なかった。途中、携帯でNさんに遅れることを連絡すると、ホテルの前で待って下さっているとのことであった。チェックインすると更に遅れるので、車を駐車場に入れて、そのままNさんの車で、お店まで連れて行ってもらった。

お店に着くと、3号艇の山田船長が皆さんの到着を待っておられた。小池船長が暫くして到着し、忘年会がスタート。初めから「ウマヅラ」の話題で盛り上がった。竿、ハリスの長さ、餌の鮮度の事…皆さん気にしていることが沢山あることが分かった。私なりに分かっていることは説明したが、理解してもらえるかは分からない。

注文していた料理が終わった頃に、私が提供したウマヅラとイサギの料理が出て来た。ウマヅラは薄造り、イサギは炙りであった。イサギは、娘のところに送っても、料理出来ないので全部宴会に寄付した。最後のポイントで釣ったウマヅラだったので、鮮度抜群で非常に美味しかった。イサギも良く肥えており、脂が乗って美味しかった。

楽しい時間はあっという間に過ぎて、22時を過ぎたのでお開きになった。Nさんには、ホテルまで送って頂き申し訳なかった。明日は、ちょっとシケるということであったが、何となく天気予報は良い方に変わっているように思えた。明日は5時にフロント集合ということで、各部屋に入った。

2日目

2日目は、5:30集合ということで、ロビーに5時に集合して出発した。この日も、安芸津駅近くのセブンイレブンで食糧を調達し、乗船場に向かった。到着して、まずはクーラーの中を空にして、氷を一杯入れて船まで運んだ。昨日、タックルは船が預かってくれたので、受け取って準備を開始した。釣り座は、昨日と同じで右舷トモから3人座った。トモの2人が釣り座を入れ替わった。

漁師の船

6時前に出船、この日もエサ切りから始まる。2日目は、ドライアイスで保冷状態の冷凍エビを、必要な分だけ解凍した。私はとりあえず、この日も3袋(頭を落したエビ300グラム)解凍して切った。切った後は、どこのポイントに行くのか聞いて居ないので、仮眠してエンジンがスローになるのを待った。

←情島と周防大島の間にある水道は、流れが急な場所であるが、いつも漁師が沢山集まり漁をしている。何を狙っているのかは不明。

エンジンがスローになったのは、中島より西の小さな島の前であった。映りが良かったらやってみるということで、皆さん準備に取り掛かった。準備を終えて投入の合図を待ったが、結局このポイントでは仕掛けを下ろすことなく移動となった。船頭は、更に西のポイントを目指して移動した。

暫く走ってエンジンがスローになった。魚探でポイント周辺をぐるぐると回りながら映りを見ていたが、このポイントも映りが無いようで、またまた移動となった。次のポイントは、潮がぶつかり合っているような所であった。こんなとこ、流れが複雑過ぎて釣りにならないのでは…と思っていると、「nnメーターです」とのアナウンスがあり、一斉に仕掛けを投入した。

BOX

すると、撒き餌に湧いて来たのか、ウマヅラの入れ食いが始まった。昨日は最後、今日は最初のポイントで入れ食いになった。またまた私は、カゴを止めてオモリに替えた。船頭は「今、いい映りが出ています」とアナウンス。10メートル程の棚なので、回転が早い。釣り上げてすぐに投入し、オモリが棚に届くとまたアタリ…。昨日の終わりの入れ食いより良く釣れた。

←最初のポイントで入れ食いになった。結局朝イチに26匹釣れた。

暫くすると、オモリだけではアタリが消えたので、カゴに再び付替えると、アタリが続くようになった。その後もポロポロと釣り上げて、私は、この朝の時合で26匹ゲットすることが出来た。皆さんもこの時合で、沢山ゲットされていた。

2時間ほど釣れ続いたが、遂に食わなくなり移動となった。それからは、船頭が色んなポイントを点々と移動してくれたのであるが、2,3流しは釣れても、後が続かない状況の繰り返しとなった。2日間で100匹の目標をクリアするには、この日48匹釣らなくてはならない。朝の時合の後は、匹数を数えてなかったので、何匹釣れているか分からなかった。しかし、2日間で今回は100匹を達成したかった。

釣果

この日は、14:30で終わるとのアナウンスがあり、丁度、刺し餌が無くなったので終わりにした。周りの掃除をした後、BOXに活かしているウマヅラを一匹ずつ絞めた。絞めた後は、肛門から腹を割いて内臓を取り除いた。ニガ玉と呼ばれる胆のうは、注意しながら確実に除去した。ここまで処置した後は、氷を入れた海水で冷やした。この日、処置していて思ったのであるが、今日釣ったウマヅラの方が、昨日釣ったウマヅラより何故か肝の入りが良かった。釣り場の餌が影響しているのかも知れない。

全て処置が終わった後、一旦、全ての魚をBOXに入れて数を数えた。すると帳尻を合わせたかのように48匹居た。一日目52匹、二日目48匹、計100匹で目標達成となった。朝の入れ食いがもう少し続いて居たら楽勝であったが、後半はちょっと厳しかった。

←何とか2日間で100匹を達成することが出来た。クーラーの蓋が閉まらなかったので、ドライアイスを入れていたクーラーにも、数匹入れて持って帰った。

船頭には、48匹釣っていたことを伝えていなかった。帰港して、写真撮影のためBOXから数えてクーラーに並べ、48匹居たことが分かったようで、「齋藤さん、丁度100匹ですね」と言ってくれた。

過去に良く釣れた時は、比較的中小型が多かったが、このところは大型が中心なので、数釣らなくても体積は十分にあった。しかし、一日平均で50匹釣れる船は、私にとって「ウマヅラ・パラダイス」である。今年は、明石海峡でも状況は良かったと聞いているが、広島にはかなわない。

刺身

←この日のウマヅラは、朝から沖上がりまでの間、イケスで活かしていたので、自宅に帰った時もプリプリの状態であった。刺身は、透き通った身で弾力があり非常に美味しかった。

帰りも停滞することなく、思っていたよりも早く帰宅することが出来た。帰宅して、煮付け用に4匹下ろし、刺身を造って風呂に入った。風呂からあがってくると、煮付けが完成していた。鮮度の良いウマヅラの煮付けは、身がサクサクしていて非常に味もあり美味しい。嫁さんが、釣りたてのウマヅラは本当に美味しいね…と、感想を漏らした。

翌日、小型が数匹居たので干物にした。その他のウマヅラは、人気があり行き先が決まっている。この時期、鍋にして食べたいらしく、連絡すると、まだ魚を渡してないのに、大喜びの声が聞こえた。来年定年になるので、来年は広島に行けると思うが、それ以降は、何かアルバイトでもしてお金を稼ぎ、絶対に釣行しようと思っている。

次回は、鳴門の鯛釣を予定している。ビニールサビキで釣ると思っていたら、「エビラバ」で釣るとの連絡が入った。別にビニールサビキでも良いとのことであるが、エビラバ仕掛けを購入して、チャレンジしてみるつもりである。釣れるかな???