実は先月、二見港からのタコ釣りに行ったのであるが、予想通りの最悪の結果に終わってしまった。今年のタコ釣りは悲惨な状況である。余りにも酷かったのでホームページに上げなかった。釣具店に行くと、タコ釣りのグッズが昨年まで良く売れていたので、今年も売れると期待してか、沢山陳列されている。しかし、誰も近寄らない状況であった。釣具店も自然を相手に商売しなければならないので、釣り人と同じく状況が予想出来ないので大変である。
シロイカ釣りは、今年も良くとは言えないが釣れている。次の9月に予定している釣行まで、余りにも間が空いているので、もう一度行く事にした。皆さんご承知の通り、土日の予約は寸前に出来るはずがない。そのため、仲間で調整して金曜に行くことにした。仲間のM氏が探してくれた結果、前回乗船した「WING TAIL」の予約が取れ、今回も鳥取に行くことになった。
前回、本格的なオモリグの釣りを体験した。しかし、未だに思うのが「何で投げなければならないのか?」である。水深が40m以上もある場所で、真下ではなく2,30m投げた方が良く釣れる…。何とも私は信じ難かった。しかし、船頭が釣っているところを見ていると、言っていた釣り方でバンバン釣られるので、ウソを言っているとは思えなかった。
今回、釣行の直前に20日から兵庫県にも「緊急事態宣言」が発出されてしまった。鳥取県には発出されない。そのためか、当日の11時に出船するかしないか連絡する…とのことになった。どう考えても天候は問題ない状況であった。我々の憶測であるが、緊急事態宣言が出ている所からの客を、受け入れたくないのではないかと思った。どこから来たかは、車のナンバープレートでウソはつけない。
11時の連絡は、もう少し待って下さいとのことであった。その後、暫くして「出船する」との連絡が来た。はっきり言って、今更中止にされたら、有給で休暇も取っての釣行なので、「困る」であった。12:45に毛糸先生が迎いに来て下さり出発、近くに住むM氏を拾って神戸を後にした。加西SAで一回休憩した後、鳥取の道の駅で、今、旬の梨(新甘泉)を購入し、2時間ちょっとで目的のまやま釣具店に到着した。
←シロイカ釣りのグッズで有名な「まやま釣具」。鳥取の市街地にあるので、近隣の釣船に行かれるなら、一度は立ち寄ってみてはと思う。釣れる道具が売られている。一つ一つ商品の説明もしてくれるので安心である。
今回は、前回に買えなかった色のエギとスッテとイカメタルの30号、そして近隣で売り切れているサンラインの「イカメタル用のSV-Ⅰ」4,5号を購入した。これらの商品購入のため、船代に匹敵する代金を支払った。何より、釣るための投資である。何を釣るにしてもケチッていては、良い釣りが沢山出来ないと思っている。
船頭は、やはりコロナの事を気にしているのであろう。16:50に港に来て下さいとの事なので、市街の別の釣具店に遊びに行って時間を潰した。調整して16:50に港に到着、誰もまだ来てなかったので、今日は3人だけと思っていると、車が2台来て全員集合した所で、釣り座を決めてすぐに出船となった。
出船までに準備を実施した。この日のタックルは、オモリグ仕掛けを真下に下ろす釣り方のため、竿:剣崎30-270MT、リール:ジリオンPE、道糸:PE0.6号、仕掛けは、オモリグの上に枝鈎を付けた2本鈎仕掛けと、投げるオモリグ用に、竿:紅牙 TENYA GAME AIR H-235MT、リール:TOURNAMENT 2500SIA(古いリール)、道糸:PE0.6号、エギは2.5号をセットした。この日は、流し釣りということなので、オモリは30号を使った。
この日は、予報によると風向きは南で5mぐらいであった。船は港を出た後、少し西向きに舵を取った。そして走る事20分で、鳥取砂丘の沖辺りでエンジンがスローになり、パラシュートアンカを入れ、落ち着いたところで釣り開始となった。シロイカ釣りで、毎度開始直後から気合を入れて、仕掛けを下ろしてしまうのであるが、今まで良かった事は一度も無かった。しかし、この日は違っていた。
←岸に見えるのが鳥取砂丘。何でこの一帯だけが砂丘になっているのか、本当に不思議である。
水深は70mぐらいとのアナウンスがあり、まず仕掛けを下ろしてみた。前回の釣行から、この釣船でのオモリグには、メタルトップの剣崎が使えると思い使ってみた。その予想は的中、穂先にはっきりとシロイカのアタリ(乗り)が出て、一投目からシロイカをゲットした。しかし、手巻きで70m巻き上げるのは大変であった。
たまたまの一杯だったのか…と思いつつ、続けて仕掛けを下ろすと、またまたヒット。今まで経験したことの無い、明るいうちからの乗りが続いた。何時まで続くのかと思いつつ、下ろし続けると一回胴長35cm位のがダブルで掛った。その時は、イカの締め込みがハンパでは無かった。やっとの思いで水面に引き寄せた時は、本当に感動(イカソーメンが食べれる)した。
30分ほど経過すると、ピタッとアタリが無くなってしまった。暫くすると夕暮れも早くなったのか、船頭は漁火を点灯した。その頃、我々は釣れないのに左舷トモのお客は、スピニングで投げてコンスタントに釣れていた。不思議だなあと思っていると棚が浅いことを教えて下さった。M氏にもそのことを伝えると、皆さん釣れ出した。やはりこの釣りは、棚が大事である。
時間が経つにつれて、釣れる棚はどんどん浅くなって最後には10mぐらいでも釣れるようになった。こうなると2本仕掛けは、圧倒的に有利になる。ただ、使うエギやスッテにより、良く乗る乗らないの差があった。この日は、はっきり言ってどんなエギでも釣れる感じであった。こういう日は、どのエギが良く乗るのか、色んなエギを付替えて実験してみた。
←一旦釣れたイカをクーラーに納めたが、暫くするとすぐに釣れてしまうのであった。下に見えるハサミのような物が「墨抜き」である。確かに慣れると簡単で、全部抜くことが出来た。手順の動画もあるので、何回か見てイメージトレーニングしておくと失敗は無いと思う。帰宅して墨で汚すことも無くなるので推薦する。
実験の結果、この日一番良かったのは、まやま釣具の「緑」で、次にフラッシュブーストの「アボガド」が良かった。つまりこの日は「緑」が良かったことになる。ダイワの新しいスッテ(オレンジ色)も試したら釣れたが、良く乗るレベルでは無かった。他の人の状況も見ていたのであるが、シロイカ釣りの鉄板である「赤と緑」のエギが安定して釣れていた。余り迷わず、これ一本で通すのも良いのかも知れない。
この日釣れたシロイカは、香住で釣れる物より相対的に大きいが、浅い棚で釣れる物は小型が多かった。そのため、少し深め(25mぐらい)で釣って見たところ、良い型のイカが乗るようになった。贅沢なことであるが、これだけ釣れてしまうと、型へのこだわりが出てくる。そのため、底近くを狙ってみた。結果となるが、パラソルは釣れなかった…残念。
沖上がりは23:30と思っていたが、この後、荒れて波が高くなるとのことで、22:30に沖上がりとなった。皆さん沢山釣っているので、早く終わってくれて帰宅も早くなるので良かった。この日はパラシュートアンカーでの流し釣りであったためか、投げることなく真下でも良く釣れた。漁火を灯していたら、流れていても小魚も付いて来るのだと思った。
←この中に沖漬けの筒や、持って来た氷が入っていたので、一杯になってしまった。重量も半端出なかった。
結果、浅棚を攻めていたM氏が120杯程、私が帰って数えたところ90杯程、毛糸先生も80杯程釣っていた。釣れない時も多々あるが、何回かチャレンジしないと、良い日に巡り合うことも無い。今回は、その中で良い日に当ったのである。私にとって、数ではなく型のことも考慮すると、最高の日に当った。自己新記録である。
陸に上がって氷をもらって入れようとしたが、隙間が無いぐらいイカで一杯になっていた。クーラーの重さも半端ではなかった。メーカーから販売されている「イカ様トレー」は、良く冷えるのかも知れないが、収容出来るイカの数が知れているので、釣れる日は、すぐに一杯になってしまう。その後は、ジプロックに入れるしかない。日本海では、釣れないと言っても、いつもこのトレー3枚は一杯になる。35Lのクーラーを買えば、もっと収容が楽になるのであるが、まだ悪くなっていないので、このまま使う。
23:30頃に帰路についたのであるが、ガソリンがギリギリということで、近くのスタンドを探して給油した。その時の出来事であるが、カーナビが「この辺りは盗難の多発地帯です 注意して下さい」と複数回語るのであった。盗難の多発地帯ということは、泥棒が多いということ?皆さんこのメッセージを聞いたのが初めてで、ちょっとビックリした。翌日、ネットで調べたら、確かに盗難や車上荒らしが多発した地点では、そのメッセージが流れるように設定されているとのことであった。
帰りの高速はガラガラで、安全運転して頂き2:40に帰宅出来た。簡単にタックルを水洗いして風呂に入った後、お待ちかねのイカソーメンを造って食べた。前回、2枚におろしてから細く切ると伝えたが、その2枚におろすとは、左の写真のように切る事である。ちょっと良い刺身包丁でなければ難しい。
←刺身包丁での2枚おろしである。「銀座渡利」で検索すると、イカソーメンの作り方の動画が見れるので、料理に興味がある方は見て欲しい。イカソーメンは、薄く細く切る方が美味しいと思った。
行く時に買ったおにぎりは、良く釣れていたので食べるタイミングが無く、イカソーメンと一緒に食べた。噛むと甘味があり、ソーメンつゆの美味しさと合わさって、最高であった。シロイカは、調理も簡単で食べても美味しいので、もらってくれる方が沢山居る。また、冷凍保存もし易く、解凍して刺身にしても食べれるので、捨てるようなことは無い。
翌日、知人に30杯程プレゼントして、残りを料理したのであるが、それはそれは時間の掛る仕事であった。こんなシンドイ事になるのなら、そんなに釣って帰らなくても良いのであるが、釣れるのに釣らないなんて出来ません。それが釣り人ですよね。次回は、恐らく明石海峡の真鯛と鬼アジ釣りに行くことになると思われるが、一ヶ月も釣りをしないのと、病気になってしまいそうだ。