2021年7月10日 小浜・佐藤丸のアコウ②

佐藤丸

2週間前に引き続き、佐藤丸のアコウ釣りである。このところ、各地で被害が出るような集中豪雨が発生しており、釣行日の天気が気になっていた。そして前日の昼、珍テスターから「船頭に連絡したら、明日は天気も問題なく予定通り」との連絡があった。その後、パソコンで天気予報を見ると、確かに若狭辺りは晴の予報になっていた。

←第七佐藤丸である。この日も、船頭の「愛人…」が乗船された。

この日の予約も、年初に珍テスターが仕立てで予約してくれた。数か月前、事前に募集して当日の参加メンバーが決まった。今回は、青物男のグループ4名と、珍テスター、MK氏と私の7名である。そして一週間前に珍テスターから、出船時刻と状況を教えてもらい、メンバーにメール連絡した。天候に問題が無い限り、連絡はしないということで当日を迎えた。

前回と同じ出船が午前8時ということで、MK氏に4:30に迎いに来て頂き出発した。六甲トンネル-北六甲-山陽道-中国道-舞鶴自動車道と高速を使い小浜ICを目指した。道中、混雑も無く、コンビニに立ち寄って食糧を調達し、港に7:10頃到着した。珍テスター以外は既に皆さん到着していた。暫くして珍テスターが来て全員揃った。

今回は、4人グループに固まってもらうため、全員くじ引きをして「一番」を引いた人の釣り座により、4人が左舷か右舷の一方に座ってもらうことになった。くじ引きソフトを使って釣り座を決めた結果、一番は、4人グループの方で、左舷に座られることとなった。私は「2番」を引いたので、右舷のトモに座ることにした。

釣り座が決まった所で、各自荷物を持って釣り座に移動し準備を始めた。この日は、小アジをサビキで釣って餌にすると聞いていた。前回小サバで大きいアコウが釣れたので、小サバも確保したかった。何回も同じ事を言うのであるが、この餌釣りで注意しなければならないのが、「餌が釣れるサビキ」を使うことである。餌が確保出来なければ、アコウを狙うことが出来ない。(エサ釣りを甘く見ないように!!!)

7:45頃、船頭と中乗りの愛人さんが来た。まずは、乗船名簿の記入を依頼してきたのであるが、前回乗船された方は、氏名だけで良いとの指示であった。皆さん記入した後、定刻の8時となり出船した。今回のエサ釣りは、前回と違い東の沖の島の側であった。但し、去年行った所では無かった。

船頭がエンジンを切ったら釣りスタートとなることが、この船の暗黙のルールである。仕掛けを投入して少しずつ深く探るが、小アジが釣れない。珍テスターが先に小アジを釣ったので棚を聞くと「18mぐらい」との回答。すぐにその棚に合わすと、ビリビリビリ…と小アジがサビキに掛った感触が伝わって来た。仕掛けを上げると5cm程の小アジが3連で上がって来た。

今日のアジも小さいなあ…と思いつつも、エサとして十分な数を確保するため必死で釣った。しかし、初めのうちは、小アジの群れが小さいのか、鈎10本着いているのに、1匹や2匹ばかりであった。船頭は、近くであるが少し移動した。その場所で、小アジが沢山鈎に掛って来るようになった。それでも、皆さんがエサを確保出来るまで、2時間近く掛っていた。

小アジ

皆さん餌が確保出来たところで、アコウ狙いとなった。船は更に東の沖の方向に30分ほど走った所で、エンジンがスローになった。周りには、ちらほらとプレジャーボートが居て釣りを楽しんでいるように見えた。船の方向を整えたところで、エンジンが切られアコウ狙いが開始となった。皆さん餌の小アジを刺して、一斉に仕掛けを投入した。

←本当に小さい小アジであった。エサにするならもう少し大きい方が良い。

アコウのタックルは、前回の経験から今までとちょっと変えてみた。竿:極鋭GAME MH-235、リール:ジリオン100-SH、道糸:PE1号、仕掛けは、鈎:改良チヌ4号、ハリス4号2本鈎胴突き仕掛け、オモリは20号と25号を使い分けた。今まで使っていたタックルより、少しパワーがある物を使ってみた。

水深は50m程であった。オモリが着底した後、仕掛けが垂直になるように、底を切ってはゆっくりと下げて着底させるを繰り返した。この日の第一号は、定番のカサゴであった。その後、何も当らない時間があった後、じわっと底を切った瞬間、明確にグイッと押えるアタリが出た。ちょっと待って更に誘い上げると大きなアタリが出たところで合わせを入れると、アコウ独特の締め込む引きが伝わって来た。本日1匹目のアコウは、30cm級の中型であった。

イケス

このポイントも、流れて行く途中に磯場があるようで、釣れる場所と釣れない場所がはっきりとしていた。船頭は、ポイント周辺を流れ終わったら、また潮上に船を移動して流すということを繰り返した。しかし、何となく皆さんにアコウが釣れても型が小さかった。平均25~30cmぐらいであった。

←上手くエアー抜きでエアーが抜けたら、帰るまで活かして置くことが出来る。

そんな中、私に大きなアタリが来た。オモリが着底して糸を張った瞬間に、グイっと重々しいアタリが来た。これは大きいと感じた後、更に糸を張ると大きな当りが出て、大合わせを入れると力強く引き込まれた。しかし、今回はアコウの力に負けないパワーの竿を使っていたため、竿を起こすと魚を底から簡単に剥がせた。

巻き上げ途中で何回か締め込まれたが、水面に姿を現したのは40cmクラスの良型であった。これで帰ったら刺身が食べれる…とホッとした。この日は、エサの小アジを十分に確保していたので、ずっと2本鈎仕掛けで釣っていた。不思議と釣れる時は、オモリが着底した瞬間に当る事が多い。底からエサが落ちて来ないか、上を見て待っているのかも知れない。

このポイントで変わった出来事が起こった。アコウを狙って底を釣っていたのであるが、仕掛けがポンと上に持ち上げられた。アコウがエサを咥えて食い上げたと思い、巻き上げながら合わせると鈎に乗った。結構強い引きなのであるが、アコウのような重量感が無い。暫くして水面に上がって来たのは、何と大型のイサギであった。

この日は、一つ目のポイントで結構長い間釣った。前回のように大型がポロポロと釣れていたら嬉しかったが、この日は、本当にアコウのアタリも少なかった。昼頃にやっと次のポイントに移動した。前回の最後のポイントの近くであった。到着してすぐに珍テスターが40cmクラスを釣ったので期待したが、大型はその一匹で終わった。

潮が速いのか、最後のポイントは根掛りが多発した。皆さんも同様で仕掛けを沢山ロスされていた。アタリがあってもカサゴが殆どであった。そして沖上がり寸前の13時を過ぎた頃、北側の方向を見ると、段々と雨雲が近づいて来ることが見て取れた。もうすぐ雨が降りますよ…と周りに伝えてレインウェアを着た。

暫くすると、遠くから雷鳴が聴こえて来て、遂に雨が振り出した。その頃になると、北の岸が全く見えない状況になった。すると大粒の雨がドシャ…と降って来た。レインウェアの上からバチバチと雨粒が感じられる程の雨であった。雨は降っていても海中は影響ないのか、相変わらずカサゴは良く食って来た。

釣果

30分程で雨は止み、釣りを続行したが、時刻が13:30となり沖上がりとなった。天気は良かったのに、何となく盛り上がる場面の無い一日であった。結果、私はアコウを11匹と特大イサギを1匹釣ることが出来てトップであった。この日は、全体的に良型が少なく感じられた。他の方の釣果は、アコウ2~9匹であった。他にカサゴは良く釣れた。しかし、やっぱり釣るならアコウを釣りたい。

←小アジに食い付いた良型のイサギ。良く肥えて脂も乗っていた。また、大きい白子も入っていて美味しかった。

情報によると、今年の明石海峡のアコウは不調である。この日本海のアコウ釣りは、アコウが釣れる確率が瀬戸内海と違ってかなり高い。アコウを釣りたいのであれば、一度、日本海の釣船に乗船されてはと思う。結構ライトなタックルで釣れるし、夏場は暑いが穏やかな日が多いので、船酔いも少ないと思う。ただ、やはり人気があるので、予約をかなり前から入れる必要がある。

来週は、今年最初のマアジを予定している。今年のマアジ、海の状態が一ヶ月ぐらい遅れていて、毛糸先生が、先日釣って来たマアジは、まだ卵を持っていたということであった。しかし、もうそろそろ脂が乗って美味しくなっているはずである。毎年、須磨沖で釣れるマアジは、余りにも美味し過ぎるので、100匹以上釣って帰っても引き取り先がある。今年も沢山釣りたい。