2021年6月17日 すすきののマーメイド・ファイナル

神戸空港

今年で31年目…。折角の一大イベントなのに、こんな長くコロナが続くとは…想定にない状況である。来年は、定年退職の休暇を使い、最後は知床岬への旅行と決めている。そのため今回は、札幌と小樽への最後の旅となった。31年間の中で、札幌に行った時の2日目は、小樽に観光に行くことが多かった。また、一年に2回旅行していた頃もあり、小樽へは、過去に20回以上行ったことになる。

←離陸前の神戸空港。減便でお客も減り、閑散としていた。神戸空港は、元々離発着の便数が少ないので、ほぼ定刻の出発となる。

昨年は、携帯に欠航のメール(kekkou_renraku@skymark…)が来たが、今回は来なかった。しかし、ちょっと心配になってスカイマークのホームページを確認したところ、減便はしているのであるが、私が搭乗する便は、往復とも対象になっていなかった。特に出発の便は、一日3便の内2便が欠航という状況であった。また、今回は、当初宿泊を予約していた「東横イン・すすきの交差点」から電話があり、コロナの療養施設になったので、「すすきの南」に変更させて下さいとの連絡があり、ホテルが変更となった。

自宅を7:20に出発してJRで三宮まで行き、ポートライナーに乗り換えて、空港には8時頃に到着した。コロナの影響で減便の空港は、ひっそりと静まり返っていた。また、天井の照明も間引きされており、何となく薄暗かった。相変わらずお土産屋も閉まっている店もあり、本当に活気が無い状況が感じられた。

8:55のアナウンスで、搭乗が始まった。スカイマークは、窓際席の方優先の考え方である。私は、今回も予約の段階で窓際を座席指定していた。そのためさっさと搭乗して、手荷物を頭上の荷物入れに収めた。3便中2便が減便されていたので、減便の搭乗客が集約されたのか、ほぼ満席の搭乗率であった。

予定通り9:10にテイクオフ、窓から純栄丸が空港近くに居るか探したが、この日は須磨沖で釣っているようであった。道中窓の外は良く晴れて地上が見えていたが、秋田辺りから雲が広がり何も見えなくなった。そして地上が見えたのは、千歳空港のすぐ近くであった。この日は、東の風が強かったため、飛行機は予定より10分遅い、11:10に着陸した。

彩未

飛行機を降りると、神戸より少し涼しいと思う程の気温であった。すぐに地下のJR乗場へ行き、快速エアポートで札幌駅を目指した。その快速、あと5分で出発というのに、私が乗った車両には誰一人として乗っていなかった。出発時でも3割ぐらいであった。このところの航空機の減便で、JRの快速も減便しており、札幌駅では「休止の列車には、注意するように」とのアナウンスが流れていた。約40分程で札幌に到着し、地下鉄で豊水すすきのまで乗車した。その後、徒歩で「東横イン・すすきの南」に行き、先に支払いを済ませて荷物を預け、予定の行動を開始した。

まずは、札幌の最初の行動予定である「彩未(さいみ)」にラーメンを食べに行った。豊水すすきのから地下鉄に乗り美園まで乗車した。地図を覚えていたが、地下鉄の駅にある近隣の地図を見ると、一番出口から出て南の方に少し歩いたところに彩未が書かれていた。その通りに歩いて行くと、5分程で店に到着することが出来た。いつも行列が出来ているが回転が早いので、そんなに待たなくても良い…と雑誌に書かれていたが、13:00を過ぎていたためか、待つことも無くすぐに店に入れた。

←札幌で一番有名なラーメン店「彩未」の味噌ラーメンである。チャーシューの上には、私の嫌いな生姜のおろしが乗っていた。固まらないように万遍なく混ぜて食べた。感想は、昨年行った純連の味に似ていて、ここのラーメンも確かに美味しいと感じた。

すぐに店に入れたのであるが、店内は満席であった。店員さんからオーダを聞かれたので、迷うことなく「味噌」を注文した。5分程して店員さんが、ラーメンを運んで来てくれた。まずは食べる前に超有名なラーメンの写真を撮って記録に納めた。さて実食…生姜をスープ全体に混ぜてから、チャーシューと一緒に麺を食べた。

おお…美味しい…。全体的に、去年食べた純連と味が似ていた。今まで札幌で色んなラーメンを食べたが、この店のラーメンも、有名なのが良くわかるだけの美味しさがあった。北海道のラーメンは、比較的塩味が濃い店が多かったが、このラーメンは、そんなに塩辛さを感じ無かった。流石有名店、私が食している間にも、ひっきりなしにお客さんが入退店を繰り返した。見ていると、ラーメン通は、食べるのも速いので回転が良い。

私も完食した後、さっさと店を出たのであるが、顔全面が汗ダクになっていた。やっぱり感じないが、塩分が濃いのかも知れない。その後、すぐに地下鉄に乗り、ススキノに戻った。そして、すすきのに来る度にお世話になっていた「すすきの市場」に行き、なじみの魚屋がどうなっているか確認した。

すすきの交差点

東側の入口から入ったのであるが、開いて居る店が本当に少なかった。緊急事態宣言が出ている中なので、飲食店が閉まっているため、配達先も無いのだろう。そして、馴染みの魚屋は、辞めてはないようであるが、どのような営業をしているのかまでは、分からなかった。西の端にある「おにぎり屋」は健在であった。

←有名な「すすきの交差点」である。この写真の右側には、かつて「ロビンソン」→「ラフィラ」と呼び名が変わったビルがあったが、現在取壊し中である。ネットで知ったのであるが、ここには2023年秋に、新しく商業施設が出来るらしい。

この日は、時間もあったので、昼のすすきのの街を散策した。流石に緊急事態宣言が出ているので、店は殆ど閉まっていた。ラーメン横丁もほぼ営業している店は無かった。あの有名なジンギスカンの「ダルマ」が、本店も支店も休んでいたのにはちょっと驚いた。一通り見回った後、夕食の食材を購入するため、札幌駅まで歩いた。

いつも人通りの多い地下道も、人はまばらであった。まず、大丸の地下の鮮魚コーナーに行って、旬の海水ウニと天然クロマグロについて、値段と品質を確認した。神戸でも魚の値段が平年よりかなり安くなっているが、札幌でもウニの値段が、今までの半額ぐらいになっていた。マグロはそんなに安くなっていなかった。

次に東急の地下の鮮魚コーナーで同じ物を確認した。すると、同じ海水ウニが、こちらの店の方が更に安かったのでこちらで購入した。マグロも産地と値段からこちらで購入した。ただ、ボタンエビとシャコは、大丸の方が鮮度が良かったので大丸で購入した。これで2日間の食材は確保出来た。

一旦、ホテルに帰って食材を冷蔵庫に入れた後、予定行動②を実施した。緊急事態宣言の対象は「飲食店」であり「風俗店」は対象では無かった。確かに風俗店では、お酒は提供されない。そのため、飲む店は休業していたが、ネットで確認すると風俗店は営業していた。コンパニオンに聞いたところ、定期的にPCR検査は実施しているとのことであった。マーメイドとすすきのでの最後の快楽を味わうことが出来て、私にとってのススキノは終わった。

夕食

店を出て、帰りにすすきの市場西端のおにぎり屋で、おにぎりを買ってホテルに戻った。この店のおにぎりは、何度も紹介したが、本当に美味しい。実食…夏場のウニは本当に美味しい。販売されているウニは2種類(ムラサキウニとバフンウニ)あり、バフンウニの方が値段は高いが美味しい。マグロは津軽海峡周辺で獲れた物で、これまた美味しい。ボタンエビも鮮度が抜群の物であった。ネットで調べたところ、シャコも小樽が名産ということであった。

今回仕入れてきた食材と同じ物を、すすきの界隈の居酒屋で食べると、購入価格の3倍ぐらい取られる。すすきのに行き始めて数年で、買って帰ってホテルで食べるパターンが、納得出来るだけ食べても安く済むことが分かった。以降はずっとこのことを続けている。旅行を安く済ませる技の一つである。

皆さん北海道に行けば、美味しい物が安く食べれるように思われているが、それは間違いである。31年の経験で、観光地で美味しい地の物を食べさせてくれる店で、そんなに安い店は無かった。(観光客が来ないような地方に行かなければ、安くて良い物を出してくれる店は無い)

人の居ないススキノ

普通であれば、夕食後は身だしなみを整えてクラブに行くのであるが、今回は店が全て閉まっている。しかし暇なので、夜のすすきのに散歩に行った。閑散としていることはわかっていたが、ホンマに誰も居ないとは思っていなかった。左の写真を見て欲しい。これが、緊急事態宣言が出ている21時のススキノの状況である。本当にここがすすきの?と思える状況であった。

←ススキノの真実…誰も歩いて居ない。本当にほぼ全ての飲食店が、張り紙を貼って休業していた。この光景は、考えられなかった。

当然、すすきの名物の極悪客引きも、人が居なければ出番も無い。カラオケも閉まっているので、呼び込みのお兄さんやお姉さんも居ない。コロナは、賑わっていた街をことごとく破壊しているように思えた。たまたま私の仕事は、コロナの影響は受けていないが、影響を受けておられる業種の方は、本当に大変なことになっていることが良く分かる。すすきのに一軒だけ残っていたパチンコ店「HAPPY」も無くなっていたので、ホテルに帰って刺身をアテに飲んで寝た。

2日目 小樽へさよなら旅行

2日目は、まず札幌の朝市に行って、自宅用の紅鮭とホッケを買って送り、その後、小樽へのさよなら旅行に行くことにしていた。札幌朝市は、場外市場のすぐ近くにある。地下鉄東西線で24軒前で降りて、徒歩10分ぐらいの所である。ここは、午前5時~11時までしか開いて居ない。ここの良さは、小売がメインでは無く、業者向けの市場であることである。そのため、観光地の市場のように、店員から声を掛けて来ることはない。

また、業者相手のため、同じ物でも価格が安く品質も良い物が多い。但し、私のように物の価値が分からなければ、良い買い物は出来ない。今回、塩紅とホッケの開きとトバを買って送った。結果となるが、値段は安く品質も良かった。この市場を知ったのは最近である。もっと早くから調べておくべきであった。

小樽駅ホーム

←小樽駅のホーム、柱にはランプが取り付けられている。この駅は、多少改築されたが、基本的には昔のままである。

買い物を終えてJR桑園まで10分ほど歩いた。駅の掲示板を見ると、5分程で小樽行き普通が来るようであった。その普通に乗り小樽を目指した。途中、銭函から小樽築港までの間は、石狩湾に沿って海辺リを走る。どうしても海が見えると、釣りのことを考えてしまう。この辺りは何が釣れるのだろう…、沖に釣船が居ないのは何故…、定置網が仕掛けてある…などを考えていると30分程で小樽に着いた。駅舎は昔と変わっていなかったが、中に入っているお店が、沢山閉まったままであった。コロナの影響である。

小樽に初めて来たのが1991年で、その頃は海外の観光客は殆ど無く、国内の観光客が沢山来ていて、三角市場が非常に賑わっていた記憶がある。中央市場も4棟に分かれているが、当時は、どの棟も沢山の店が営業していて賑わっていた。南小樽近くの入船市場も、現在は無くなってしまったが、昔は、地元のお客さんが来て居て賑わっていた。

今回、朝早く朝市に行ったので、小樽に着いたのは10時頃であった。今回が最後の旅行となるため、小樽の写真を撮りまくることが目的であった。まず最初に向かったのは、小樽と言えば「小樽運河」である。駅から歩いて5,6分の所にある。中央橋に着いてビックリしたのが、周辺に誰一人として人が居なかったこと。今まで見たことの無い光景であった。

小樽運河

←ご存じ、小樽運河である。良く見て欲しいのであるが、一人も歩道に人が居ない。こんな写真は、旅行雑誌でも見たことが無い。31年間の中でも初めての事である。哀れに思えたのが「人力車のお兄さん」。誰も来ないのに、お客を待ち続けていた。対岸の倉庫は、昔は本物の倉庫であったが、今は居酒屋やレストランになっている。

運河の次は、ウオール街の旧日本銀行小樽支店跡である。この建物は昔のまま保存されおり、中は資料館になっている。この建物の周辺には、昔の建物が残されており、現在は資料館になっている所が多い。

当初の予定では、この後は南樽市場まで散歩に行く予定であったが、神戸を出発する直前に、市場の従業員がコロナに感染したということで、急遽市場全体が休みになってしまった。そのため、軽く散歩して昼食にちょっと高級な寿司を食べて帰ることにした。とはいえ、寿司屋通りを歩くも、営業している店が少ない。そんな中、「全品2割引」と書いた寿司屋を見つけた。メニューを見ても良さそうな内容であったので、その店に入った。

小樽特選寿司

時刻も13:30ということもあってか、他にお客さんは居なかった。私と同年代ぐらいのご夫婦で、店を営んでおられるようであった。折角来たのだから、一番高級な「小樽にぎり」を注文した。この日は、緊急事態宣言中なので、ビールは出してもらえなかった。数分後、目の前に寿司が出て来た。やっぱり神戸で食べる寿司とは違い、ネタも形も良かった。

←小樽で食べた、鮨まるやまの「小樽にぎり」。休業している店が多かったが、この店が開いていたので入った。何故か全商品2割引になっていた。しかも、写真の握り以外に、甘えびの握り2カンもサービスしてくれた。

ここ数年は、北海道の回転寿司のクオリティが高いということで、回転寿司に良く行っていたが、去年からクオリティが下がって来て、行く気がしなくなった。寿司屋が競い合う小樽で生き残っている寿司屋は、やはり認められる技を持っているからだと思う。腕の良い職人さんが握ると、寿司も美味しさが違う。値段もいいけど、食べて納得出来る素晴らしい寿司であった。

寿司を食べた後は、駅の前にある長崎屋に行って、美味しい太いアスパラがあるか見に行った。行く途中の商店街の八百屋も見たが、太いのは売られていなかった。長崎屋の一階は、ちょっと観光客向きの店舗があり、そこには野菜も売られいた。そこでは、太い2Lのアスパラが3本390円で販売されていたので買った。北海道の太いアスパラは、この時期しか無いので、いつも買って帰っている。

ホテルに帰る途中、札幌の大丸を覗いたら、本数は違うが同じ2Lのアスパラが1500円していた。やっぱり大丸価格だと思った。昨日食べた「シャコ」が美味しかったので、この日も買おうと思って確認したら、メスのシャコが無く、東急に行ったらあったので買って帰った。やっぱりシャコは、オスより卵を持っているメスの方が高いが美味しい。その後、この日もすすきの市場西端のおにぎり屋でおにぎりを買ってホテルに戻った。

昨日の残りの食材とおにぎりで夕食を食べた後、何もすることが無いので狸小路を散歩した。ここでもやはり飲食店は、コロナの影響で閉まっている店が結構見受けられた。オリンピックや外国人観光客をアテにして作られたホテルが、閑散としていた。暇潰しにパチンコ店に行った。中森明菜の新台があったので打ったら500円で大当たり。1円パチンコであったが、結構連チャンして5000円ほど儲かってしまった。

3日目 最後の札幌

大通り公園とテレビ塔

3日目の予定は、昨年に引き続き、今回も昼にラーメンの有名店「純連」に行く予定にしていた。ホテルを9:30にチェックアウトした。純連には、11時頃に行くことにして、それまでの時間は、札幌駅前の釣具店「アメリカ屋」に行って、何か使えそうな変わった釣具を発掘に行き、駅前のパチンコで時間を潰してからラーメン屋に行く予定であった。

←大通り公園である。手前に見える建造中のポールは、オリンピックにおける世界の旗を吊るすポールである。マラソンの時にこの場所が使われるのかな?

時間もあったので、駅前の釣具店まで札幌にある名所を見て、想い出を振り返りながら歩いて行った。まずは二条市場。お客さんはほぼ無し。今年はシャッターを閉じたままの店も結構あった。次に大通り公園、オリンピックのマラソンがあるためか、各国の国旗を吊るすポールを急ピッチで作っていた。次は時計台、現在は暫く休館しているようであった。その後、暫く歩いてアメリカ屋釣具に到着した。

この釣具店には、関西では釣れることの無い魚の仕掛けが、沢山販売されている。カレイ、鮭、ヒラメ…見たことの無い仕掛けである。この店で行く度に買っている物がある。それは「チカ用のサビキ」である。日本海のアコウ釣りの餌となる小アジ釣りに利用する。試しに買って使ったら、大変良く釣れたので、それからは札幌に行く時は、必ず買って帰るようになった。今回も5枚買った。

その後、近くのパチンコ店で暇潰ししたのであるが、変に良く大当たりして帰るに帰れなくなり、店を出たのは11:30になっていた。1円パチンコしかしないのであるが、ラーメン代が儲かってしまった。急いで札幌駅から地下鉄南北線に乗り、純連の最寄り駅である澄川に向かった。澄川駅に到着した後、札幌の方向に5分ほど歩き、12時頃に純連に到着した。その時点で3人ほど店外に待っている人が居たので、30分は待つことを覚悟した。(店内にも15人は待っている)

純連の塩ラーメン

←純連の塩ラーメンである。塩ラーメンなのにスープが茶色っぽかった。但し、食べても醤油の香はしなかった。彩未も、この純連のラーメンも美味しかった。

札幌のラーメンの有名店は、東京よりマシだろうが並ぶことが多い。神戸なら絶対に並んでまでラーメンを食べようとはしないが、どうしても食べたいので、辛抱して順番を待った。並び出してから既に30分は過ぎた頃、やっとカウンタに通された。去年は味噌を食べたので、今回は「塩」を注文した。5分程経った頃、塩ラーメンが前に出された。

写真を撮った後、いざ実食…。塩ラーメンなので、スープが透明ぽいのかと思っていたが、以外にも茶色く醤油ラーメンのように見えた。食べてみて醤油の香はしなかったので、やはり塩ラーメンである。確かにスープも味があって美味しいと感じた。純連のラーメンを食べ終えて、今回の旅の予定行事は全て終わった。

地下鉄で札幌まで戻り、JRで千歳空港への帰路についた。快速が札幌駅を発車する際、二度と来ることが無いと思うと、何となく寂しさを感じた。今までであれば、また来年来るからな…と心でつぶやいていたが、それが無くなったのだ。帰りの快速もガラガラで、快速を間引き運転する理由も良く分かった。

空港の売店は、昨年の秋より活気はあったが、旅行客もまばらでひっそりとしていた。お酒も提供できないため、シャッターを閉じている店もあった。有名ラーメン店「えびそばの一幻」も並んでいる人は居なかった。それでも、空港の売店で売られている海産物は、不思議と安くなっていなかった。(買う人も居なかったが)

お土産には、迷わず「じゃがボックル」を買って帰る。美味しいし、北海道限定商品なので、プレゼントしても喜ばれるからだ。ただ、この緊急事態宣言下で北海道に行って来たとも言えないので、家族と親への分しか買わなかった。16:20千歳最後のテイクオフ、今回は南向きに離陸したので、苫小牧の港が良く見えた。神戸空港に着陸して飛行機から出ると、まるで浴室に入ったような湿気を感じた。日本は、四季があるが、場所によって気候も違う。夏の北海道…本当に良い気候である。一度行ってみて頂きたい。

札幌31年のまとめ

交差点の大様

←初めて1990年に札幌に行った時から、すすきの交差点のビルにある「ニッカの看板」。最近は背景色が変化する電子式になり、看板自体進化を遂げていた。この看板を見ると「すすきの」に来たことの実感が湧く。テレビや新聞にも良く使われ、北海道(すすきの)の象徴だと思う。

1990年に初めて行ってから、今まで色んな人との出会いがあった。そして、札幌の街の変化も見届けてきた。自分でも流石と思えるのが、ビルの名前を聞いただけで、そのビルに行けてしまうことである。つまり、頭の中で覚えてしまっているのである。

但し、店は変化を繰り返すので、昔から同じ名前の店は少ない。その中で昔から名前が変わらず残り続けているのが、飲み屋の「原価チェーン」である。私も過去に2回行ったことがある。この店は、安価で地元のお客が多い。ボトル持ち込み自由で、コンパニオンが何人かに一人着いてくれるような感じであった。たまたまか、結構かわいい娘が着いてくれた記憶がある。

2人で行ったのであるが、帰りに提示された料金(確か5,000円だったと思う)を見て、それぞれ別々に払おうとしたら、二人でその値段であった。その時に、すすきのは「安い・綺麗・若い」を初めて実感した。31年間も続けて良く通ったと自分でも思うが、それは街全体が「安い、綺麗、若い」であったからである。人間アホで無い限り、面白くない所に何度も行かない。

昔は、今のようにインターネットが無い時代なので、すすきのの情報は、情報誌で手に入れるしか無かった。しかも、関西に住んでいて北海道の情報を入手するのは難しかった。そのため、北海道に遊びに行く友人を見つけたら、帰りに千歳空港でスキタンとスキパラを買って来てもらった。(直接、発行元に通信販売という手もあったが)手元に1998年の情報誌「すすきのパラダイス」がある。その雑誌を開くと、その時代の表情が伺える。化粧、服、髪型は、その時代を感じさせてくれる。

私は、魚を釣るのも好きであるが、食べるのも好きである。札幌に行き出した頃は、安く良い海鮮物が食べたいと思い、色々と調査した。しかし、結果となるが旅行雑誌に掲載されている店は、はっきり言って観光客向けの情報であり、私が納得出来る店は無かった。そのため、観光客には余り知られていない市場を調べて見に行くことが多かった。

その市場が良いか悪いかは、店員が声を掛けてくるかという点で判断出来る。声を掛けてくる店で、良い店はまず無かった。札幌でも、すすきの市場では、観光客が来ることも余りないが、ここでは、店員が声を掛けてくることはまず無い。今後、お土産を買いに行かれる時は、参考にして欲しい。(札幌では、今回2日目に行った朝市がお薦め)

31年の間、毎年、2月頃に飛行機とホテルを予約して、行く日を今か今かと非常に楽しみにしていた。一年1,2回のことなので、釣りに行くより楽しみにしていた。それが終わってしまった。何事も初めがあって終わりがある。一度しか無い人生の中で、私はすすきののお陰で、自分にとって幸せな歴史(想い出)を残せたと思っている。

忘れない、ありがとう…ス・ス・キ・ノ。

最後に、行ったクラブで帰りに写した写真から作った卓上カレンダーをご紹介する。ずっと会社の机に飾っていたのであるが、ハラスメントが厳しくなって、撤去するように上司から指示され、置くのを止めた。想い出の作品である。(会社では有名であった)

カレンダー① カレンダー② カレンダー③ カレンダー④