2021年5月29日 鳴門のメバル(福良・正和丸)

鳴門海峡大橋

予定していた4月17日は、大雨のため中止になってしまった。今回は、天気予報を見ると、天気は問題なさそうであった。しかし、別の問題があった。それは、餌の「シラサエビ」が簡単に手に入らないことである。この時期は、毎年入荷が少ないということであるが、更にコロナで外国からの荷物が届かない状況にある。今の時期のメバルは、サビキより餌の方が良く釣れるので、どうしても用意して使いたかった。

私も必死で各エサ屋のホームページを見たり電話して確認した。しかし、今回連れて行ってくれる青物男が、確実に在庫がある店を見つけてくれたので、行く道中にその店で購入することになった。餌を購入することもあったので、私の家を3:30に出発、淡路SAの出口から出て、大磯にある「フィッシングショップかもめ」で地エビを購入、そのまま国道を走って福良を目指した。道路は空いていて、5:10ぐらいに港に到着した。

この船のお客は6人である。既に2人が船の前で待っておられた。我々が到着した後、更に残りの1人が来られて全員揃った。5:20頃に船頭が自転車で到着し、出船の準備を開始された。暫くして船の前に乗船用の脚立を置いてくれ乗船を開始した。私は事前に3人で抽選した結果「1番」だったので、右舷トモに座った。青物男は右舷ミヨシ、DAISUKEさんは左舷トモに座った。

5:45頃に出船、福良湾の湾口を出て船は南の方向に走った。港では無風の状況であったが、湾口を出ると北西の風がそこそこ吹いていた。出船して20分ぐらい経った所でエンジンがスローになった。「準備して下さい」と船頭がアナウンスされたので、仕掛けを出しながら餌のシラサエビを刺した。

この日のタックルは、竿:ダイワ 瀬戸内メバル SPECIAL495、リール:Barchetta200HG、道糸:PE0.6号、幹糸1.5号、ハリス0.8号、鈎5号の7本鈎を用意した。オモリは30号を使った。但しポイントにより、40号を使い分けるということもあるので、用意は必要である。この船は、探検丸が使えるため準備した。探検丸があると、根掛りを避けた釣りが出来るので、絶対にある方が有利である。

電動丸

「はいどうぞ」のアナウンスで、この日の釣りがスタートした。初めのポイントは、一流しして何も反応が無かったので、更に南のポイントに移動した。ここで朝のモーニングタイムとなるのであった。水深は24mぐらいで駆け上がってくる地形であった。探検丸を見ていると、駆け上がりの始まる部分からてっぺんにかけて、魚影が映っていた。

←釣れなくても魚探に良い映りが出ると、釣れる気になってしまう。ただ、映っているのに釣れないと、何が悪いのか分からずダメージが大きくなる。

この時点で潮はミヨシが潮先であった。そのため、ミヨシの青物男が、毎流しハズレなしの状況でメバルを釣っていた。私もこのポイントでの2流し目から順調にメバルを食わすことが出来た。しかも、小型は居らず、釣れると25~30cmの良型ばかり。この型が狙えるのが、鳴門海峡の素晴らしいところである。

今の時期、良型が食うと、穂先が「シュン」という感じで一気に海中に突き刺さる。下手に構えていると、穂先が海中に入った瞬間にハリスを飛ばされてしまう。そのため軟調の長い竿が威力を発揮するのである。竿の曲がり方を見ながら、どう対応するのか考えるための時間的余裕があるからである。

メバルしか釣れないことが分かると、追い食いさせるテクニックが使える。一匹目が掛かったら、海底の状況がどう変化して行くのか考えて糸の出し入れを決める。殆どの場合は、水深が浅くなって行くポイントが多いので、魚を暴れさせながらリールを巻いて行く。但し、高い磯の上に映っている時は、初めから棚を決めて、魚が掛った後も糸を出さずにそのままの棚をキープする。

このポイントで、最高3連で良型のメバルを掛けることが出来た。食いが悪くなって、船頭は別のポイントを流してくれたが、釣れるのはメバルではなくマアジばかり…。しかも釣れ出すと、5連、6連で掛かって来て、どうしようもない状況となった。その後、10時を回った頃から潮の流れが反対に変わった。となると、トモが潮先になった。

すると不思議なモンで、私には単発ながらメバルが当ってくるのであった。ミヨシの青物男は、朝のように釣れなくなっていた。ポロポロと私にはメバルが連続して、朝釣れなかった分を取り返すことが出来た。沖上がりが近づいてきた頃、あるポイントで真鯛(30cmクラス)がバタバタと釣れたり、チダイ(ハナダイ)が5連で釣れたりと、飽きることはなかった。そして、14時になったところで沖上がりとなった。

釣果

結果、メバルの釣果は、青物男24匹、私21匹、DAISUKEさん10匹であった。殆どが25cm以上の良型で、良く肥えていた。マアジが釣れることは、想定外のことであった。実はこの日、私は8目の魚種を釣った。メバル、マアジ、カサゴ、真鯛、ホウボウ、オセン、ウマヅラ、ツバス。

←ダイスケさんと2人の釣果。メバルよりマアジの方が沢山釣れた。ただ、メバルは良型が多く、体積はメバルの方が大きかった。また、0.8号のハリスで、30cmクラスの真鯛も獲れた。

この正和丸は、イケスが3個で6人乗船なので、2人で一つのイケスを使うことになっている。そのため、どちらかが魚のヒレを切るなどして印を入れなければならない。この日、DAISUKEさんが入れてくれた。また、メバルは、20mを超える水深から引き上げると、空気袋が膨らんで、エアー抜きをしなければ、長時間生きていないので、美味しく食べたいのでしたら、釣ったらすぐにエアー抜きをすることをお薦めしたい。

この船の基地である福良港には、何軒かシラスを加工している工場があり、直接販売もされている。この日は、乾のチリメンを買いたかったので、すぐ近くにある工場に買いに行った。すると色んな加工品も販売されていた。皆さん良くシラス釜揚げを購入されていたので、今回それも買って帰った。

この日の夕食は、メバルの薄造りとそのまんま焼き、そしてシラス釜揚げを大根おろしに盛って醤油をかけた一品である。いざ実食…薄作りは、この時期のメバルならではの脂の乗りと身に味があり、非常に美味しかった。そのまんま焼きも、身に味があるので春のメバルとは大違いの美味しさを感じた。プラスシラスの釜揚げであるが、この釜揚げがこんなに美味しいことを、知らなかったことを悔やむほど美味しかった。

メバルが結構沢山釣れたので、この日のメバルとマアジ、そしてチリメンと釜揚げを、関東に住む娘に送ってあげた。私が食べて美味しいと思ったので、関東の方はこんな美味しい食材を食べたことは無いと思う。感想が楽しみである。次回は、香住の剣先イカ狙いである。ネットで各地の釣果を調べているが、やっと鳥取で釣れ出したようである。「大剣」釣って食べたいと思っている。イカソーメン、イカキムチ…、釣り人の特権である。