2020年11月21日、22日 やっぱり好調、晴光丸のウマヅラ①

今年3回目の広島遠征である。前回は、8月にイサギとメタボウマヅラ釣りを予定していたが、強風予報のためウマヅラ狙いのみに変更となってしまった。但し、夏場なのに良型のウマヅラをクーラー一杯釣ることが出来、広島の海には感激した。それ以降もウマヅラが釣りたくて、早くこの日が来ないか来ないかと待ち続けていた。

荷物

今年の10月以降は、祝日が絡んだ3連休が1回しか無い。毎年、一泊2日の釣りに2回は行きたいと思っている。キモパンの12月も祝日も無くなってしまい、更にチャンスが減ってしまった。今回の予約は、昨年の12月初旬に入れた。このところ皆さん予約されるのが早いので、希望する日があるのなら、出来るだけ早く予約することである。

←一泊の釣りとなると、色々と持って行くものが増えてしまう。

一日、一日と時間が過ぎ、今回の釣行の日が近づいて来た。ドキドキしながら天気予報を見ていると、今回は釣行出来そうな予報となっていた。しかも、何故か気温が高い予報であった。前々日の木曜日は、船頭に電話が繋がらなかったが、次の日の昼に船頭から電話があり、「出船します」とのことであった。今回は5:30出船とのことで、メンバーにそのことを伝えた。出船時刻から、私の家を1:30に出発することになった。

1日目

前日の20日は、早く寝たいのと色々準備のため、有給休暇を取った。午前は、船頭へのお土産を買って来て、その後、明石に活けエビを買いに行ったのであるが、前日シケであったため、売っていなかった。そして、一旦帰宅して17時に注文していたドライアイスを元町に買いに行って来た。これで準備は全て整った。夜は19時に寝て0:30に起きた。忘れ物が無いようにチェックして迎えを待った。

1:25に「あと少しで到着する」との電話があり、荷物を持って入口で待った。1:35に迎いに来て下さり出発した。今回の経路もいつも使うルートであり、高速代が最小で時間が掛らず山陽道に入れる、阪神高速→姫路バイパスを経て姫路西から山陽道に乗った。道中停滞も無くスムーズに山陽道を走り、途中1回休憩して4:30頃に小谷サービスエリアに到着した。

いつもの「ゆさんのキムチとカクテキ」を購入して小谷SAを出発し、すぐ近くの高屋JCTを降りて呉道から国道32号を通って、5時頃に安芸津駅近くのセブンイレブンに到着した。食糧を調達した後、最終目的地の安芸津港に向かった。港に到着すると、既に皆さん集合しておられた。すぐに船頭から提供される氷を好きなだけクーラーに詰め込んで乗船場まで荷物を運んだ。

この日は、活けエビを用意してもらえなかったので、冷凍エビを十分に用意して行った。船頭から左舷に5人座るように指示された。私は車を運転しないので、座席の狭い中央の釣り座に座った。予め乗船前にくじ引きして、皆さんに好きな所に座ってもらった。その結果、前からOY氏、M氏、私、毛糸先生、F氏となった。5:30出船、エサ切りするため、タッパーとハサミを持って後方でエサ切りをした。終わった後は、仮眠してポイントへ到着するのを待った。

釣り場

ウトウトとしていると、エンジンがスローになり、準備を始めて下さいとのアナウンスが流れた。すぐに釣り座に座り、準備を開始した。すると「良い映りが出ているので、急いで準備して下さい」とのアナウンスが流れて、皆さん急いでセッティングした。用意が出来た方は、すぐに投入して良しの合図が出て、私が投入した時には、船の反対側の方で、既に釣った方も居るとのことであった。

←周防大島の南面である。以前に見たことのある別荘がまだ存在していた。

この日のタックルは、ウマヅラのカゴ釣りには最適な竿:剣崎30-270MT、リール:ステファーノ200、道糸:PE8本撚り1号、穂先に道糸が絡むのを防止するため、先糸としてフロロの4号を2mぐらい付けた。仕掛けは幹糸4号、ハリス3号、鈎:がまかつのカワハギ王7号(ナノスムースコート)の胴突き6本鈎仕掛けで、ドンブリカゴ25号を使った。エサは川津エビの胴の部分を鈎一杯の大きさにカットして刺した。

このポイントは、風裏であるが東からの風が結構強かった。そのため、船も穂先も風に押されて釣り難い状況であった。しかし、本当に食いが良い状況で、指示された棚に仕掛けを下ろすと、結構明確なアタリが出て、中型のウマヅラが食って来た。投入してカゴが棚まで降りた直後、仕掛けを張ると穂先が「モヨっ」と、道糸に流れている海藻が引っ掛かったような、重みを感じるアタリが出て、掛け合わすとコンコンコン…と顔を振る仕草が伝わって来た。

この「モヨっ」としたアタリが出る竿を使って、穂先に表現出来る釣り方が、このウマヅラ釣りで一番難しい技術である。どんなに良い竿であっても、使い方が分かってないとアタリが出ないのである。良くどんな釣り方をすれば、アタリが分かるんですかと聞かれる。私は、鈎から穂先までを張った状態にしていれば、穂先にアタリが出ると答えている。口で言うのは簡単であるが、分かるまでにはかなりの年月が掛かることである。

このポイントでは。船が渦の中に居るような状態で、船がずっと釣れる場所で止まっているようであった。朝のラッシュが始まり入れ掛りとなった。しかし、ウマヅラも大型になると良く外れる。原因は、唇に鈎が掛かっている場合、魚が抵抗した際に唇が千切れてしまうのである。大型ほど力が強いので、その確率が上がる傾向にある。

途中の釣果

ウマヅラが入れ食いで釣れるのは、ホンマ広島の船でしか味わえないと思う。明石海峡でも型は小さいが、数が釣れた時期はあった。しかし、これだけ型も数も釣れることは無かった。この入れ食いを一回味わうと、絶対また広島に来たいと思ってしまう。

←魚がある程度溜まったら、角を切って絞めて内臓を除去する。バケツがそんなに大きく無いので、余り沢山入れると、すぐに酸欠になってしまうので、こまめに実施する。

2時間ぐらい経つと、潮が変わって渦が無くなり、ポイント移動となった。この日は、北東の風が強かったので、初めのポイントと同様に、風裏となる周防大島の南側のポイントを攻めた。次のポイントは、友香丸で来たことのあるポイントであった。

初めは、撒き餌を入れて投入し、2回目からは撒き餌なしで投入して下さいと船頭からの指示が出た。沢山撒き餌を出し過ぎると、その撒き餌につられて魚が付いて行ってしまい、ポイントから居なくなるとの理由であった。このポイントでも、魚の上を船が通ると、必ずと言っていいほどウマヅラが当たってきた。ただ、この日に行けたポイントで釣れるウマヅラの型は、ちょっと小型が多く感じられた。

この日は、シケのため乗合船やプレージャーボートが殆ど来ておらず、自由にポイントを選べる状況にあったが、大型の釣れるポイントは強風のため、入れなかったようである。その後も新しいポイントでポロポロと数を稼いで行った。特定のポイントでバリバリ釣れることも無く16:00の沖上がりまで釣り続けた。

釣果

←一日目の釣果は、72匹であった。目標は3桁であったが、この日の天候ではちょっと難しかった。

この船は、安芸津港に戻り、記念撮影するのが恒例となっている。しかし、今日釣れた魚は友人に宅急便するため、港に帰るまでに皮を剥き、内臓を取り除く必要がある。船頭に全部皮を剥いて良いか聞いたところ、上の方に15匹ほど皮の付いた魚を残して欲しいということで、そのままにした。

港に帰ったら恒例の写真撮影。皆さんのクーラーを並べてパチリ。時化の中でこれだけ釣れたのでホッとしている。この日の釣果は、私が72匹、毛糸先生45匹、F氏38匹、M氏50匹、OY氏43匹となった。本日も西条のホテルを予約しており、ホテルに向かう途中にあるクロネコの東広島営業所に立ち寄り、宅急便を出してからホテルに到着した。この日は、束村船頭宅(アジト)で、お好み焼き(広島焼き)を、ご馳走になることになっていた。小池船頭が19:30に迎いに来て下さる予定になっていたので、皆さんシャワーを浴び19:30にロビーに集合した。

皆さん集まったところで船頭の車に乗車させて頂き出発、アジトに向かった。そして約20分ほどでアジトに到着した。何となくホームページで立派なお家と思っていたが、到着してビックリするほど立派なお家であった。家の中に通して頂いて、その広さに更にビックリであった。既にテーブルには刺身が用意されており、すぐに宴会がスタートした。

ウマヅラ釣り好きが集まれば、話はその内容ばかり…途中で広島焼きの専用ルームに通され、広島焼きをご馳走になった。刺身も広島焼きも美味しかったが、出して下さる「お酒」が凄かった。ウイスキーは「山崎」、焼酎は「佐藤」。お店では、超高級なお酒である。そんな美味しいお酒を飲みながらの釣り談義は楽しかった。時間はすぐに過ぎて行き、明日があるので22:00にお開きとなり、ホテルまで送って頂いた。

2日目

2日目も5:30出船ということで、ロビーに4:30集合して出発した。この日は、昨日とは違い凪の予報である。乗船場に到着して車を降りると、風は吹いていなかった。この日は、右舷に座るように指示され、くじ引きのルールで釣り座を決めて座った。

5:30出船、まずやることはエサ切りである。2日間の釣行なので、持ってきた冷凍エビを、凍った状態で保持し続けなければならない。クーラーの中で通常の氷で冷やしているだけでは解凍されてしまう。そのため、前日にドライアイスを買って来ているのである。但し、ドライアイスを用意しても、気密性が良く断熱性にも優れたクーラーでなければ、長時間の保冷は難しい。私のクーラーは、6面真空版の物なので、2日目もガチガチの状態を保てていた。

バケツに海水を汲んで冷凍エビを漬けると、4,5分で切れる状態に解凍される。私は、1袋100g(頭除去済)にして袋を作っており、朝イチは3袋解凍してエサ切りした。エサ切りが終わった後は、仮眠してポイントへの到着を待った。

1時間ちょっと過ぎた頃にエンジンがスローになった。皆さん釣り座で準備を開始した。最初のポイントは、昨日と同じ場所であった。恐れていたことであるが、他の船が同じポイントで先に釣っていた。それでもやるしかないので、用意が出来たところで釣りスタートとなった。

この日も朝イチは食いが良かった。投入して棚で止めて待ち構えていると、「モヨッ」と来たタイミングでバシッと合わせると鈎に乗った。このポイントでは、30cmぐらいの中型が多かった。投入して早いアタリで釣れると、他のエサを取られていないので、次の手返しが早く出来る。このことも大釣りするためのコツである。

周防大島のポイント

一流しで通常1回しか仕掛けを下ろせない時、早く釣って2回下ろせて、しかも2匹釣ることが出来れば、他人との差がついて行くことに結びつく。私が目指す良い展開のパターンである。晴光丸のように沢山釣らせてくれる船では、仕掛けを下ろした瞬間に当ることが多い。そのことも意識して釣ると、無駄にエサを取られずに早く釣ることが出来る。

←一日目の写真ですが、釣っている時はこんな感じ。

初めのポイントでは、他船が居るためか、昨日ほど釣ることが出来なかった。次に船は西の方に移動した。次のポイントでは、初めはポロポロであったが、潮が緩くなって来た時、急に食い気が出て、8m程の棚で入れ食いになった。但し、その食い気は長続きせず、すぐに終わってしまった。良くあるパターンである。

それからの数時間は、移動しても盛り上がることが無く、時間だけが過ぎて行った。そして午後になり、沖家室島周辺のポイントに移動して来た。ここは初めて来た所であった。初めは少し深めの棚であったが、撒き餌につられて段々と棚が浅くなり、ここでも6~8mの水深まで魚が浮いて来た。ただ、このポイントのウマヅラは、本当にエサを取るのが上手かった。海エビエサで仕掛けを止めていると、3秒もエサが持たない。

私は四苦八苦しながらでも、ポロポロと釣るのであるが、他のメンバはエサを取られてばかりであった。釣れないので船頭は、また別のポイントに移動してくれたが、そんなに盛り上がらなかった。そして時刻も14時となり、最後のポイントに移動してきた。

沖家室島のポイント

魚の棚は、18~22mとのアナウンスであった。船頭が私に「8月に釣った場所だ」と教えてくれた。広島から山口にかけて島が沢山あるので、すぐには覚えれない。そしてこのポイントで、大型祭りが始まるのであった。船頭の合図で仕掛け投入、20mで止めてアタリを待つと、「モヨッ」と来たところで合わせを入れると鈎に掛った。今までより重みを感じた。

巻き上げに入ると、コンコンコンと顔を振るのであるが、今までに無い大きさの振りが伝わって来た。この顔の振りが伝わってくると、大型は良くバレてしまうし、取れたら大きいので、ハラハラ・ドキドキしてしまう。手に汗握るといった感じである。このポイントでは、皆さんに万遍なく当たっているようであった。

このポイントでは、中小型は殆ど居らず、来たら32cm以上の型揃いであった。やはり大型であるためか、皆さん巻き上げ途中や水面でバラされるシーンを良く見た。私自身も掛けて取れた確率は50%ぐらいであった。最後、この流しで2匹釣れたらもう一度流します…で一回は釣れたが2回目は釣れず、15:30に沖上りとなった。

釣果

この日の釣果は、私が68匹、毛糸先生31匹、F氏36匹、M氏26匹、OY氏25匹となった。昨日より数は伸びなかったが、大型が結構混じった。クーラーに収まり切らなかったので、この日、去年もお世話になった西条の居酒屋「かっちゃん」の店主が来られていたので、ちょっとプレゼントした。

←翌日料理が終わった状態。月曜は、ゴミの日なので、集めに来るまでに皮むきした。

この2日間、広島(晴光丸)は期待に応えてくれた。2日間で計140匹釣ることが出来た。体は疲れたが、心はリフレッシュされ、モヤモヤしていた気持ちが一気に消えたようであった。このところ、広島でもウマヅラを沢山釣らせてくれる釣船が減った。ネットで調べていても、トップが50匹を超える船は殆ど無い。晴光丸は、私にとって貴重な存在である。

こんなにオモロイ釣りは止められない。来月2回と、1月に1回予定している。来週は、鳴門海峡のヒラメ釣りである。昨年、出船したが沖で船が故障して、結局ヒラメ釣りは出来なかった。そのため、今回がヒラメ初挑戦となる。何とかして1匹釣りたいと思っている。