9月の4連休、19,21日は、仕事があり外出が出来なかった。その他の日も、このところ良い魚が釣れておらず、釣りに行く予定は無かった。天気は良いし暇なので、22日に嫁さんと何処かに、日帰り旅行に行こう…ということになった。何処に行く?新幹線とか使っても良し、日帰りで行ける範囲で…。色々と考えたが良い行き先が見つからない。日本海側、九州、四国…、結局、決まったのは、嫁さんが学生時代(40年ほど前)合宿に行った「小豆島」となった。
←神戸のフェリー乗り場、連休最終日なので、行きはガラガラであった。
小豆島に決めた理由であるが、私も冬の鯛釣で島の前まで数回行ったが、一回も上陸していなかったので、どんな島なのか行ってみたかった。また、調べたところ、神戸からのフェリーが、旅行客を見込んでいるためか、休日の朝の行きと夕方の帰りに、乗り易い時刻の便を運航していたためであった。ただ、定期便なのに何故か土日祝の運賃が、平日の運賃よりちょっと高い設定になっていた。
行くことを決めたら、現地での観光と昼食の事を調べて、一番望ましいスケジュールを決めた。小豆島の港は、土庄が一番大きく一番栄えているようである。神戸からのフェリーが着く坂手は、事前に調べた情報によると何も無い街であった。(食堂が一軒だけ)そのため、昼食はオリーブ公園内のレストランで食べることにした。
自宅を7時に出発してJRで三宮まで行き、ミント神戸の一階バス乗り場6番でフェリー乗り場行きのバスを待った。7:35発のバスには、10人ぐらいの方が乗られた。約10分程でターミナルに到着したのであるが、フェリーを降りて三宮に向かう方が、大勢バスを待っていた。乗船券を買ったらアナウンスがあり、乗船が開始されているようなので、すぐに乗船した。
←明石海峡大橋周辺でタイラバか青物を狙っている船。天気も良いし沢山出ていた。
私は、昔の淡路島へのフェリーしか乗ったことが無い。そのため乗船時間が1時間未満と短く、船の中でくつろぐということが初めてで慣れてないため、3時間ちょっとの船旅が非常に暇だと感じた。船の航路は分かっており、釣船が居そうな所を通過する際は、デッキに出て観察した。明石海峡大橋を通過する際、西田釣船が居たら電話しようと思っていたが、発見出来なかった。
釣船と違いフェリーは船体が大きいし、座席が水面から高い所にあるので、走行している時のスピードは遅いように感じられる。しかし、デッキから景色を見ると、思っているよりスピードが出ていることがわかった。明石海峡を越えると、天気も良いので遠くに小豆島が見えてきた。時計を見ると、着岸までまだ2時間は掛かることがわかった。
←フェリーが就航している坂出港。神戸からの船が着くので、もっと栄えていると思っていたが…。
乗船して2時間程経った頃には、小豆島の東側が近くなって来た。私が鯛釣りに来たポイント周辺である。フェリーは、更に1時間程走って坂出港が近づいて見えてきた。港にはそんなに大きな建物も無く、白いホテルのような建物が目立って見えた。そして船は定刻の11:10に着岸した。坂出は、地図で調べた際に何も無い所であったが、現実もその通りという感じがした。
休日は、フェリー乗り場前のバス停から、目的地の「オリーブ公園」行きの臨時バスがあることを調べていたので、すぐに乗車した。11:20に出発、途中、船から見えていた白いホテルの前を通過したが、流行っていないことが伺えた。次に丸金醤油の工場前を通過したのであるが、昔ながらの工場の建物が車窓から見えた。また、売店では「醤油のソフトクリーム」が販売されていた。
←オリーブ公園行きの臨時バス。観光客以外は、乗車されなかった。
小豆島の道路について、バスに乗って感じたのが、道が狭いことであった。山が迫っているので広い道を作れないのであろう。途中、役場を通るのであるが、役場の停留所だけは、道路から外れて役場敷地内の入り口前にあったのが印象的であった。そしてバスは20分程でオリーブ公園に到着した。思っていた以上の人が来られていた。バス停から南方向を見ると、24の瞳が有名な映画村のある半島がすぐ前に見えていた。
到着したのは、11:30を過ぎていた。結構たくさんのお客さんが来られているので、ちょっと早いが昼食を取ることにして、レストランに行った。レストランと言っても、メニューも少なく何となく食堂に近いような雰囲気であった。他に食事が出来る所が無いので、お客さんが沢山待たれており、店に入るまで20分程掛かった。事前にネットでメニューを見ていたので、「ハモの丼」が食べたかったが、一日30食限定で、既にその時点で終わっていた。仕方なく「焼き豚丼」と地ビールを注文した。
意外と早く焼き豚丼が出来てきた。早速実食…オリーブを食べさせた豚で作った焼き豚とのことであるが、食べたらジューシーさが無くパサパサという感じであった。私が食べた感じたのは、単に餌に配合しただけで、焼き豚にオリーブの香は全く無かった。折角の島での食事であったが、ちょっとがっかりであった。
←ふれあい広場とオリーブ記念館である。お土産物は、ここで販売されていた。また、ギリシャ風車の前で写真を撮るためのホウキは、ここでレンタルされていた。
食事の後は、オリーブ公園の散策である。まず、お土産に買って帰る物を偵察に行った。何処の観光地でも同じであるが、地元の名前を付けた御菓子が沢山あった。ここに来て買って帰るお土産は、やはり「オリーブオイル」である。安価な物から高価な物まで色々とあったが、何と安価な物は海外産であった。こんな産地に来ているのに、やはり国産は高いので売れないのであろうか?
だいたい買うお土産を決めて、公園内の散策を開始した。まずは、山の方に歩いて行くと植物を販売している店があり、中に入ってみた。温室のような建物の中には、観賞用の植物やオリーブの木も販売されていた。特に買うことも興味も無かったので、すぐに出て気になっていた風車を見に行った。坂道を降りて風車への掲示版がある所から遊歩道を歩いた。暫くすると風車が見えてきた。
←ギリシャ風車である。この前の丘で、黒い服装の女性が何人も居たので何で?と考えたところ、ここでホウキにまたがって、ジャンプした写真を写すと、アニメ「魔女の宅急便」の主人公キキが飛んでるような写真が撮れるみたいである。
風車の写真を撮った後、丘を上がると黒い服を着た方が何人も居て、写真を撮っているのであった。その状況から、ここで魔女の宅急便の写真を撮る有名なスポットであることが分かった。帰りにオリーブ記念館に行くと、壁にそのイメージで撮った写真が沢山貼ってあった。
今回の日帰り旅行は、特に何をやるという目的の無い旅行であったため、ただ単に園内の散策しかすることが無かった。公園から南の海を見ると、24の瞳で有名な映画村がある半島が見えていた。時間的に行けないが、オリーブ園下の港から渡船があるようなので、どんな船でどのぐらいの運賃で渡しているのか知りたかったので、海岸に行ってみた。
海岸は、綺麗な砂浜の海水浴場であった。今年は、コロナの影響で海水浴場をオープン出来なかったのであろう、何か閑散としていた。所々に突堤のような物があったので、先端に行って海中を覗いてみたが、何も魚は居なかった。投げ釣りしたらキスが釣れそうな所であったが、誰も釣をしていなかった。渡船の料金も、何故か明確には書いて無かった。沖の方を見ると、漁船のような船が、半島の方に向かって走っているのが見えた。恐らくこの船が渡船なのであろう。
←オリーブの実、丁度季節なのかどの木にも沢山実っていた。
帰りは15:15のフェリーに乗るため、オリーブ園前を14:25に出るバスに乗る予定にしていた。連休の最終日であり、オリーブ園には、思っていたよりも沢山の方が来て居たため、バスに乗れなかったら困るので、歩いて一つ前のバス停に行った。バスは予定時刻に来たのであるが、その時点で結構お客さんが乗られていた。
やはりオリーブ園前のお客さんが乗ると、バスは超満員状態となった。ただ、地元の方が乗っていたので、途中で結構降車された。20分程でバスはフェリーターミナル前に到着した。帰りの船は、乗船客が多いことが分かっていたが、待っているお客の行列を見て我々も早めに並んだ。
行きと違い、帰りは座る場所が無い程のお客さんが乗船された。慌てて雑魚寝の場所で2人分空いて居る所を見つけて座った。コロナの影響で、雑魚寝の場所も床に一人分ずつのテープが貼られていた。(おおよそであるが、横60cm、縦150cmぐらい) 何もすることなく、早く神戸港に到着してくれることを待った。
こんな船旅は、初めての経験であった。今や旅行は時間との闘い…と思っていただけに、新しい知識を得たように思えた。船旅は、慌てることなくのんびりと…、本当にそんな気持ちがわかるように思えた。クルーズ船が、年配の方に人気があるのも、ニーズに合っているからであろう。ただ、このような船旅は、私には合ってないことが良く分かったので、この先、二度と船旅に行くことは無いと思った。
船は予定通り18:40に神戸港に着岸した。今回の小豆島旅行の感想であるが、特に何も無い島であったと思った。せめて坂手に鮮魚店があって、どんな魚が売られているのかぐらいは見たかった。また行くことがあるとしたら、釣船の上から島を見ることになるだろう。来週は、西田釣船のマアジと真鯛狙いである。鬼アジ釣って食べたいなあ。