この日は、日本海・香住の剣先イカ釣りに行く予定であったが、火災による船の焼失で中止になってしまった。代わりに行く所を考えた結果、純栄丸のマアジ釣りに行くことにした。この船で釣れるマアジは、明石海峡周辺で「メックリ」と呼ばれる瀬に着くマアジである。6月,7月,8月に釣れるメックリは、脂が乗って非常に美味しい。
←今年は、遊泳禁止となった須磨海岸。そのため毎年ある海の家も一軒も無い。こんな海岸を見たのは初めてである。
この日は、11時に出船とのことで、9時ぐらいに乗船場に着くように、私の家に8時頃迎いに来て頂き出発した。途中コンビニで昼食を購入し、待合所に9時前ぐらいに到着した。スタッフの方に乗船順のチケットをもらったところ、私と釣友は、3,4番であった。これで船のどこか端に座れることが確定である。後は、当日の潮と風を読んで釣り座を決めるだけである。
到着して沖合を見ると、純栄丸が釣りをしているところを確認することが出来た。マアジ釣りは、時期の初めは神戸沖から始まり、段々と西に移動して、7月頃になると須磨沖でも釣れるようになる。群れが違うのか、須磨沖で釣れるマアジの尾びれは黄色の物が多い。
待合所で雑談していると、港の前で釣っていた船が9時頃に帰って来た。帰って来た人の会話を聞いていると、そんなに良くなかったようであった。40匹ぐらいの釣果が良く聞こえた。この日は、予想に反してすごく天気が良くなって晴れた。待合所には日影が無く、中乗りさんが先に船に乗って陰に入って待っていたら良いと言ってくれた。
10:30頃には、殆どのお客さんが揃ったのか、船に移動するように指示があり、皆さん一斉に移動した。そして乗船が始まった。1,2番の方はトモの方に座られたので、我々は右舷ミヨシに座った。この釣座が良いのか悪いのかは、行ってみなければわからない。全員揃った11:05頃に出船となった。まずは、須磨沖のポイントを流すようであった。5分程で最初のポイントに到着した。朝便の最後は釣れていなかったので、期待はしなかった。
この日のタックルは、磯竿1.5号4.8mにリールは軽量なステファーノ200、道糸PE1号に先糸フロロ4号3m、仕掛けは、自作サビキ5本鈎にアミカゴ30号をセットした。事前の情報によると、小サバが多いと言っていたので、早めに仕掛けを沈めるため、30号を使った。
暫くして投入の合図が出て、皆さん一斉に仕掛けを投入した。しかし、全然アタリが無い。一匹だけ釣れるのを確認したが、さっぱりであった。周辺の数か所ポイントを流すも、やはりアタリは無かった。その後、船は須磨沖を諦めて神戸沖を目指して走り出した。この日の海は、雨の影響か水面が茶色かった。また、そのためかボラが沢山水面で飛んでいた。
20分程走って神戸空港の誘導灯手前のポイントで、エンジンがスローになった。すぐに投入の指示が出て仕掛けを投入した。トモのお客さんに魚が掛ったのであるが、上がって来たのは小サバであった。暫くすると私にも初アタリが出た。良く引くのでツバスかと思ったが、上がって来たのはマアジの良型であった。しかし、後が続かずポイント移動となった。
誘導灯のポイントでは、プレージャーボートが、誘導灯にロープで船を固定したり、イカリを打って船を固定して釣っており、釣れるポイントには入ることが出来なかった。行く度に思うのであるが、不思議とこの誘導灯のポイントは、何番目の誘導灯が釣れる所と釣れない所かがはっきりしている。
次に移動したのが、この日一番期待のポイントである。この日は、西風が強くポイントで皆さんが釣れるような流し方が難しい状況にあると感じられた。そのため、すぐに釣れたり、中々食ってくれなかったりと、入れ食いにはならなかった。私は、最初のポイントで13匹ゲットすることが出来た。この日釣れるマアジは、前回来た時より一回り大きくなっていた。そのため、鈎掛りした瞬間の引きは、マアジとは思えない強さであった。
近くのポイントを順番に攻めるも、釣れるポイントと釣れないポイントとはっきりしていた。釣れるポイントでも、この日は食いが長くは続かず、本当に皆さん苦戦している状態であった。船頭も困っていたのだろう、その後はあっちに行ったりこっちに行ったりと、色んなポイントを攻めたが結果は出なかった。毛糸先生に「今日は最悪の日になりそうですね」と愚痴を漏らした。
点々と場所を変えたが、結局元の場所に戻って来た。そしてポロポロと釣れたのであるが、この時点で20匹程しか釣れていなかった。暫くすると、船は須磨沖を目指して走り出した。このまま須磨沖で釣れなかったら、最低新記録の達成となる状況にあった。
20分程で須磨沖に到着。いつもより東寄りのポイントから釣り開始となった。普通は、指示があり投入した直後に釣れることが多いが、このポイントでは、流れて行ってポイントに入った時に釣れた。一匹目が釣れた時は、須磨沖にもマアジが居ることにホッとした。それからは、段々とマアジの食いが良くなって来た。
丁度、待合所の沖合ぐらいのポイントで、この日一番の良い状況となって来た。入れ食いに近い状況で忙しくなって来た。マアジ釣りは、この時合が醍醐味の一つである。釣れる時にどれだけ釣るか…。一生懸命頑張るが、この日は刺し餌を付けなければ食いが悪かったため、ちょっと手返しに時間が掛った。
それでも釣れる時はバタバタと釣って、2連も複数回発生し、5:30の沖上がり迄に60匹釣ることが出来た。この日は、結果的に神戸沖より須磨沖の方が良かった。今後は、須磨沖がメインとなるだろう。出船前にチラッと聞こえたのであるが、8月初旬からタチウオに行くようである。それまでにもう一回ぐらいマアジに行きたいと思っている。
←写真を見ても、前回よりマアジが一回り大きくなっていることが分かる。その分、引きもかなり強くなっていた。口切れしないかスリル満点である。
この日釣ったマアジは、同僚にプレゼントすることになっていた。不思議と約束すると、今日のように釣れない事が多い。途中までは、自宅の分は無いかも知れない…と思った。理由は、分からないが、準備を万端にすると釣れないことが多い。電話したところ「待っている」とのことで、帰宅してすぐに調理を開始。タタキ5匹、フライ用3枚下ろし7匹、ゼイゴと腹ワタ抜き10匹…予定の1時間で完了。時間通りに取りに来たので手渡しして約束は完遂した。ああしんど…。釣りに行って疲れて、帰宅して疲れて、料理していたら掌がつってしまった。
これで今日の用事は終わった。後は、自分の食べる魚を料理して食べるだけである。この日も超定番の塩焼きを食べた。やはりこのマアジの塩焼きは絶品である。この日も、余りにも美味しいので、私も嫁さんも無言でマアジをせせっていた。実験として、塩焼きに三杯酢をかけて食べてみたが、美味しくは無かった。やはり醤油に限る。
来週は、2回目のタコ釣りである。前回釣れた2.8kgのタコは美味しかった。あんなに太い足の刺身を食べたのは初めてであった。正直に言うが、私にとってタコ釣りは、そんなに面白いとは思っていない。ただ、釣ったタコを食べる時は、とても美味しく嬉しい。そのためにやっていると思う。