私にとっては、4回目のイカメタルである。一昨年に初めて連れて行ってもらい、過去3回の釣行は、全て100杯以上釣ることが出来た。連れて行ってくれた釣友によると、メチャメチャ運が良いと言っていた。一日頑張って1桁という日もあるらしい。このところの釣果を見ていると、何となく上向いてきているように見えた。但し、一人で100パイを超えるような釣果は出ていないようである。
←初めて乗船した香住漁港の第二福丸である。通常は漁師をされているとのことであった。
当日の天気予報は、曇り時々晴であった。今まで3回行った時は、生憎全て雨の日であったので、初めての晴であった。ただ、前線が下がっているため、北東の風が吹く予報となっていた。日本海側で北寄りの風が吹くと波が出ることが予想された。その予想は見事に当たり、悲しいがこの日の釣行を苦しめるのであった。
毛糸先生が12:30に迎いに来て下さる予定になっていたが、意外にも規制解除によると思われる渋滞で、到着が遅れることとなった。到着して荷物を積込みすぐに出発となった。六甲トンネルを抜けて北六甲有料道路を通り、吉川から舞鶴道で春日まで北上し、和田山を通って江原まで高速道が出来ていて終点まで行った。そこから国道を通って豊岡の釣具店に行った。高速が延伸していたので、昨年より更に早く豊岡まで行くことが出来た。
一番欲しいと思っていたエギは無かったので、別の緑系の2.5号のエギを購入した。このところイカメタルも人気が出て、各メーカーも力を入れて製品を作っている。そのため、店には大量のエギが陳列されており、どのエギが釣れるのか、迷うことが多くなって来た。
豊岡を出て国道を走り香住を目指した。途中、田んぼにコウノトリが居た。毛糸先生は、野鳥の観察をしておられ、鳥は一目見たら種類が分かる方である。コウノトリと白鷺は良く似ているが、コウノトリはしっぽが黒いのが特徴と教えてくれた。豊岡では、コウノトリを保護しており、結構、見ることが出来るようである。
予定通り16:00頃に到着。既に他のメンバーは到着していた。駐車場から船までは100m程であった。まずは、この日のリーダである青物男のくじを引いて釣り座を決めた。船はイカリで固定して釣る。正直言って、船の前が良いのか後ろが良いのか、未だに分かっていない。
←1年振りの香住港。この写真の右端辺りから海晴丸が出船していたのであるが、焼失してしまった。復帰したらまた乗船したい。
私は、3番を引いたので、船のどこか角に座ることが出来る。順番に決めた結果、右舷トモに決まった。通常は、17:00出船であるが、他船が出船して行くところを見て、船頭は16:30に出船した。目的は、場所取りのためである。船頭は、香住港から一番近いポイントにイカリを下した。ここは、昨年に晴海丸で来たポイント付近であった。天気は良いのであるが、恐れていたウネリが高かった。
船頭は、これぐらいなら凪と言っておられたが、瀬戸内海の釣り人にとっては大きな波であり、また経験の無い波長のため、船酔いのリスクが高い。ドンブラコ・ドンブラコ…風は収まることなく、同じ状況が続いた。しかし、今日は何をしに来たのか?イカ釣りである。準備は、竿に糸を通してきているので、サルカンを繋げればセッティングはすぐに完了となる。
この釣の一番のネックは、セットするエギである。釣れるか釣れないかは、このエギで決まると言っても過言では無い。一日同じエギで釣れることもあるが、時刻により結構当るエギは変化する。初めは何が良いのか分からないので、昨年実績のあった物から開始した。
この日のタックルは、竿:Emeraldas MX 610LB-METAL、リール:バルゲッタ200HG、道糸:PE0.6号、仕掛けは、小浜リグと呼ばれている2本鈎仕掛け、上の枝には小さなエギかスッテを着け、下にはイカメタルと言うオモリに布を巻いたようなエギである。結局この日は、潮が速くなることが無かったので12号で通した。
この白イカ釣り、船の灯りが点くまでは殆ど釣れないのが常識である。しかし、前日は、気てすぐに何バイか釣れた…と言っていた。場所取りのために早く出船したが、やはり釣れ出すのは日暮れぐらいからなので、それまで休憩して居たら良いとのことであった。昨日は、明るいうちでも釣れたのなら釣るしかない…と、私は仕掛けを下ろした。
潮は緩いのか、12号のメタルでも斜めになることは無かった。先日まで釣り人を苦しめていた細長いクラゲも見受けられなかった。一生懸命シャクっているとアタリが出た。3回目のアタリで鈎に掛った。「これは大剣!」と思っていたが、上がって来たのは何とサバフグ。船頭は、毒が無くて食べれると言ったので、絞めてキープとした。
それ以降、アタリは無くウネリは続き、流石の私もヤル気が無くなり休憩となった。しかし、日暮れの時刻までは遠かった。やっとのことで太陽が水平線近くに傾いて、皆さん釣りをスタートさせた。すると私にファーストヒット。上がって来たのは、待ちに待った大剣!!!半分船酔いした状態であったので、嬉しかったが気分は悪かった。
良し、これからと頑張るも、それ以降はアタリが出ない。船の前の方では、見えないが歓声が上がって、誰かが良型のイカを釣ったようであった。隣のダイスケさんと、本当に今日は釣れませんね…と言いながら、二人は、エギの色を替え、品を変えての釣りを続けた。
ある時、ダイスケさんがグロー系のメタルスッテに替えたところ、スルメイカが釣れ出した。私はメタルスッテを黒、上のエギを、この日買った緑にすると、スルメイカが乗って来た。但し乗って来るイカの大きさが20cmにも満たないムギイカであった。暫くして浅い棚にすると、スルメイカの25cm程の型が釣れ出した。
暫くは、スルメイカが釣れていたが、次第にアタリは少なくなった。またまた釣れない時間が続く…。そして船酔いしそうな気分も続いた。しかし、23:00までは止める訳にはいかないし、釣れたら頂戴と言われているので、何とかして釣らなくてはならないという使命があった。
釣れるエギは何だろう?下のメタルを赤と黄色に替えて、底近くを探ってみた。するとこれが大当たり!私は入れ乗りとなった。実はこのメタルに替える前に、デュエルの同色のメタルで釣って見たのだが、その時は反応が無かった。時刻なのかメーカーなのか、理由は分からないが、ダイワのメタルには連続して乗ってくるのであった。
何故か釣れる釣れる…、時計を見ると22:30、あと30分しか無い。自宅用は十分である。後は、欲しい方に配る分がどれだけ釣れるかである。ただ、そんなに良型が釣れることが無いので、数釣っても体積はイマイチであった。そして23時を越えた頃に沖上がりとなった。
前回までの3回の釣行では、イカを綺麗に持ち帰れていなかった。そのため今回は、ネットで色々と持ち帰り方を調べて準備した。まず、クーラーに入れる前に冷海水で冷やし、冷えたらザルのような容器に移して、クーラーで冷やして持ち帰ることが、基本であることを知った。
そのため、ダイワの「イカ様トレー」を購入した。私の30Lのクーラーには、横幅の関係でSサイズしか使えなかった。昨日からそのトレーを冷凍庫で冷やし、ペットボトルに水を入れて-60度の冷凍庫で氷にしたものを持参した。まずは、バッカンに海水を入れて、ペットボトルの氷を放り込んで海水を冷やした。そして、釣れたイカを漬け込んで冷やし、最後にトレーに移した。
←今回初めて「イカ様トレー」を購入して使ってみた。鮮度を保つには中々良いが、そんなに数を収納出来ないものだと思った。(Sサイズ)この日釣った分で一杯になった。
結果、大剣は1ハイ、スルメと白イカを合わせて35ハイ程であった。写真は翌日の朝に撮った物である。綺麗な赤の色が出ており、鮮度が保たれていることが分かる。帰宅してすぐに1ハイ食べたのであるが、鮮度抜群のイカは、サクサクしている様な食感であった。
翌日の昼食は、釣って来たイカをイカそうめんにして食べることを決めていた。テレビやネットでストレートタイプのめんつゆで食べると美味しいと知ったので、嫁さんに買って来てもらっていた。料理の本を見ると、ミョウガと大葉を細かく千切りにして付け合わせていた。そのことも実践していざ実食…。めっちゃ美味しいなあ…と、ツルツルと一瞬で食べてしまった。今後、釣ってきたら絶対この食べ方で食べようと思った。
港に上がり、暫く雑談をして0時丁度に香住漁港を後にした。深夜は、どの道も空いていて、自宅には2:20頃に帰って来れた。しかし、この日はウネリのために本当に疲れた。こんなに苦しかった釣りは、久々のような気がする。今の時期は、前線が本州の上にあがったり下がったりするので、南に下がると今回のように北寄りの風となり、波が出る時がある。逆に北側に上がると南風となるため、少々強く吹いても波は立たない。
次回は、近藤丸のマダコ1回目である。今年は、淡路の西浦沖でマダコが好調に釣れている。獲れ過ぎるのか、近くのスーパーでは、半額で売っている店もあった。しかし、マダコは結構高いので、プレゼントしたら喜ばれる。料理のレパートリーも豊富なので、誰にも愛される魚?である。
実はこの日、私にとって58回目の誕生日であった。今は、嫁さんと娘がお酒をプレゼントしてくれるのが定番になっている。定年まであと2年、年金は65歳から…。それまでの5年間は、何かアルバイトでもやらなければ、釣りどころか、生きて行けない。釣道具は、もう死ぬまで買うことは無いが、行くには費用が掛かる。そろそろ今時の求人を調べて、定年になったらすぐに働けれるように準備をしようと思っている。皆さんは大丈夫?