2月半ばから、新型コロナウイルスの影響で、何か外出すること自体が悪いような雰囲気の日々が続いている。釣友との連絡においても、釣船のお客さんが減少しているということであった。また、今年のイカナゴ漁もあっという間に終わってしまった。近くのスーパーで最終日のイカナゴが、何と1kg5,800円で販売されていた。今まで見た中での最高値であった。数年前は、1kg1,000円ほどであっただけに、その値段には驚いた。
←久々の釣行。日の出を船から見るのも久しぶり。
船釣りは、密室の中ではないし、隣との間隔も1mは空いて居る。大声も出したりしないので、釣りに行くことにした。毎年、この時期にお世話になっている盛和丸に予約の電話したところ、「20日は、カサゴメインの釣りになりますが宜しいですか」とのことであった。潮を見てその条件を求めていたので即予約を入れた。
いつものように準備を済ませて5:20頃に自宅を出発、JRで六甲道から須磨まで乗車した。コロナウイルスの予防の意識は凄い、乗車している方の95%がマスクを着用していた。私もそのエチケットを想定してマスクを持参して着用した。須磨駅に到着すると、西側の階段下に長野船頭が軽トラで迎いに来てくれていた。すぐに荷物を積込み乗船場まで運んでもらった。皆さん乗船されており準備中であった。この日の私の釣り座は、左舷のミヨシであった。
私が乗船するとすぐに出船となった。港を出ると予報の通り、西風がやや強く吹いていた。私も乗船してすぐに準備を開始した。まずはメバルを狙うということで、メバルのタックルをセッティングした。メバルのタックルは、仕掛けがサビキということで、竿:ダイワ・瀬戸メバルSPECIAL495、リール:ZILLION PE、道糸:PE0.6号、幹糸1.5号、ハリス0.8号、鈎5号の8本鈎の自作メバルサビキを用意した。
港を出て10分程でエンジンがスローになった。この日の一つ目のポイントは、塩屋沖辺りであった。この船は、探検丸が使えるので、船頭がポイントを探している時の海底の状況が確認出来る。暫くウロウロして魚影が出たポイントで釣り開始となった。オモリが着底したところで、船頭の指示で3m底を切ってアタリを待った。
仕掛けを本当にゆっくりと動かしていると、いきなり穂先がクックックッ…キュインと海中に引き込まれた。久々のメバル特有の引きである。その引きから良型であることが想定された。一日で一匹目を逃がしてしまうと、その日の釣りが何となく気持ち悪くなるので、すぐに巻き上げにかかった。暫くして上がってきたのは、想定通り良型のメバルであった。下から2番目の白のサビキに掛っていた。
←メバルは計9匹ゲットした。鈎でエアー抜きをしたので、帰るまで元気に泳いでいた。刺身で美味しく食べたいのであれば、エアー抜きは必須だと思う。
良し、これから釣るぞ…と意気込むが、釣れる流しと釣れない流しがあり、釣れる時は船全体で1~3匹釣れるような状況であった。探検丸を見ていると、何でこんなに映りがあるのに食って来ないのか???と思えるぐらい良い映りが出ていた。それでも諦めずに釣っていると、ポロポロと食って来た。その中での一回は、一匹目を掛けた後、追い食いに成功した。3匹は掛ったと思い巻き上げに入ったところ、何と途中でハマチが食って来た。
このハマチの引きにメバルの口が切れて逃がしてしまうことを一番恐れたが、途中でハマチがハリスを切って逃げても、サビキに4匹のメバルが残っていた。その後、このポイントでは全く食わなくなり、船は平磯の前に移動した。しかし、このポイントも殆ど釣れることは無く、ここでメインのカサゴ釣りにチェンジとなった。
カサゴ狙いのタックルは、竿:ダイワ:剣先30-270MT、リール:ダイワSEABORG 200J、道糸:PE2号、仕掛けは自作2本鈎、オモリは40号を使った。最初のポイントの潮は、既に結構緩くなっており、スタート直後から1匹目が釣れた。時間が経過するにつれて更に潮が緩くなったのであるが、本当に緩くなってしまうと、意外と食いが悪くなった。このポイントで釣れるカサゴの型は良く、23cmから最大29cmあった。
暫くすると、潮の流れの向きが反対になり、段々と速くなってきた。すると、不思議と食いが良くなって、バタバタと一時は入れ食いになったが、カサゴ釣りの出来る限界の速さを超えたところで、根掛りばかりとなりポイント移動となった。この時点で、良型のカサゴを16匹ゲットしていた。次のポイントは、既に潮の速さが速くなっており、ほぼ結果は出なかった。そのため、次は淡路の東浦沖に移動した。
←船で用意されているイケスが一杯になったので、カサゴはこっちのバケツに入れた。殆どが良型であった。
東浦沖に到着し、カサゴ釣りが続行された。初めは殆ど釣れなかったが、釣れる場所が分かると、船頭は釣れる場所を中心に流してくれた。しかし、結構釣り荒れしているのか、入れ食いするようなことは無かった。過去にこの辺りでカサゴ釣りをした時は、本当に良く釣れたのであるが、近年は、西宮や大阪などの色んな釣船が、この辺りまで来るようになり、魚が減ったように思える。
釣れなくなると、小移動を繰り返して、別のポイントを流してくれた。各ポイントでポロリポロリとカサゴをゲットして、13:00に沖上がりとなった。魚を絞めて数を数えると、メバル9匹、カサゴ33匹であった。この日のカサゴは、ミニが無く良型が多かったので、帰りのクーラーは、かなりの重さであった。
←この時期、これだけ釣れれば納得である。ここ近年、メバルが釣れないので、カサゴをメインにする釣船が多くなり、釣り荒れ気味と船頭が言っていた。今までアタリが多かったポイントも、何となくアタリが少ないような気がした。
今年のメバルとカサゴは、メバルの小型が昨年より多いように思えた。帰宅してメバルの良型を刺身にしてみた。お腹は少しへこみ気味であったが、身は結構分厚くなってきていた。身に脂は余り無かったが、エアー抜きして最後まで生きていたので、身の鮮度は抜群であった。口に入れると身がプチプチと弾く感じがした。こんなメバルの刺身を食べることが出来るのは、釣り人の特権である。
←盛和丸である。JR須磨駅から徒歩5分ぐらいで乗船出来る。私のような電車釣り師にとって、非常に便利な釣船である。予約の際に電車であることを伝えていると、今回のように駅までの送迎をしてもらえる。
昨年、近隣の魚好きの老夫婦が2人とも亡くなった。このご夫婦は、魚の料理が出来たので、何も魚の処理をしなくても喜んでもらってくれた。しかも時々、お礼にと果物やお米などを下さった。本当にお互いが良い関係にあったので、ちょっと寂しくなった。今や魚をそのまま受け取ってくれる人は少なくなった。魚は食べたいけど、料理が誰も出来ない家庭ばかりになってしまった。
私は、料理が出来るので、すぐに食べれる状態にまで料理してプレゼントしている。そこまでやらなければ、食べてもらえない時代である。私は、美味しい魚を求めての釣りが多いので、一般的には食べれない高級魚を釣って来る。プレゼントされた側は、その美味しさに感激される方が多い。こんなに美味しい魚なのだから、沢山の方にその味を届けるのも、私の任務だと思うようになった。
もうすぐ明石海峡の真鯛釣りが始まる。今までは、魚皮か毛糸かビニールで疑似餌を作っていたが、最近興味を持つようになったのが「チョクリ」仕掛けである。材料が確か良く行く釣具店で売っていたのを覚えていたので買って来た。商品は誠和釣具の「漁業者専用チョグリシート」である。帰ってパッケージを開けると、5cm幅のシートが1mと、発光テープと書いてあるティンセルが入っていた。
どのように作るのか、ネットで「チョクリ仕掛けの作り方」で検索すると、結構色々な情報が確認出来た。その中で材料や工具の写真が掲載されたページがあり、シートについてガムテープのように巻かれた写真が出ていた。買って来たチョグリシートを触った際、「これって荷造りテープてはないか?」と思い、後日、東急ハンズの荷造り用品の売り場に調査に行った。
すると私の推理は当たってしまった。売り場にはそのテープが12色あり、釣具店で買って来た物と同じ色、幅であった。一番驚いたのがその値段である。何と475mで600円程であった。1m1円程の計算が出来る。値段は釣具店で確認して欲しいが、ちょっと儲け過ぎだと思った。その商品(スズランテープ)が、ユザワヤ(手芸品店)では、税込み398円で売っていた。
500mは、残りの寿命を考えると使い切れる量ではないが、2m使うなら1個買えるぐらいなので、ススランテープを買ってしまった。これで死ぬまでチョクリ仕掛けを作ることが出来るので、どんなチョクリ仕掛けが良く釣れるのか、今後研究を重ねて行く予定である。
このところの各船の釣果を見ていると、明石海峡では未だにハマチが良く釣れている。こんなことは、私が知る限り今まで無かったことである。マアジも釣れているし、今年はどのような展開になって行くのか予想出来ない。今回のコロナウイルスも、本当に想定出来ない事態である。影響を受ける方が沢山居るので、早く収まって欲しい。