今年2回目の広島遠征である。前回は、8月に夜メバルに釣行、その2日後のイサギとメタボウマヅラ釣りは、台風のため中止となってしまった。そして10月12,13日のウマヅラも台風のため中止になってしまった。今回釣行出来なければ、広島へのウマヅラ遠征が無い年となってしまう。しかし、天気だけは、誰にもコントロール出来ないので、運に任せるしかない。
そして、今回の釣行の日が近づいて来た。ドキドキしながら天気予報を見ていると、今回は釣行出来そうな予報となっていた。前々日の木曜日に船頭に出船の確認をしたところ、出船出来るとの回答をもらえたので、メンバーに伝えた。また、今回は良いポイントの場所取りのため、通常より早い5時出船とのことで、いつもより1時間早い出発となった。
当日は0時出発なので、前日は通常通り定時まで勤務していると殆ど寝る時間が無い。そのため、フレックスを使って1時間早く帰宅して準備した。当日は0時に毛糸先生が迎えに来て下さり出発した。そしてM氏の家でM氏の車に乗り換えて、当日のメンバ4人が揃い0:30に神戸を出発した。
今回の経路もいつも使うルートであり、高速代が最小で時間が掛らず山陽道に入れる、阪神高速→姫路バイパスを経て姫路西から山陽道に乗った。F氏の運転で、道中停滞も無くスムーズに山陽道を走り、途中1回休憩して出発から2.5時間程で小谷サービスエリアに入ってもらった。
このサービスエリアで遠征時に毎度購入している「ゆさんのキムチ」を購入するためである。皆さんもこのキムチは美味しいという認識で、広島遠征時は、このキムチを購入することが恒例となっている。このキムチ、以前電話で生産者に確認したのであるが、販売の契約により、下り線のサービスエリアの方にしか置いて居ないので注意して欲しい。
小谷SAを出発し、すぐ近くの高屋JCTを降りて呉道から国道32号を通って、4時頃に安芸津駅近くのセブンイレブンに到着した。途中大雨の影響で崩れた山の補修の場所があり、簡易な信号で3分ぐらい待たされた。食糧を調達した後、最終目的地の安芸津港に向かった。港に到着すると、船頭は来ていなかったがお客さんは結構来ておられた。そして、4:40頃に船頭が到着した。皆さんすぐに船頭から提供される氷を好きなだけクーラーに詰め込んでいた。
その後、注文していた活きた川津エビを、エビ漕ぎの漁師さんから受け取り4人で配分した。この日は、2隻が出船し、ウマヅラ狙いとタチウオ狙いになっていた。我々は、船頭から好きな座席に座って良いということで、右舷のトモから4席の釣り座を頂いた。仲間でくじ引きした結果、トモから毛糸先生、私、F氏、M氏と決まった。また、事前の約束として、翌日は、くじ引きなしで逆順に4番の人から先に釣り座を選択出来るようにした。
各自のタックルを釣り座に積込み、5時に予定通り出船となった。出船後は、餌の川津エビを事前に切るため、ハサミとタッパーを持って、トモで餌のエビを鈎の大きさに合わせてカットした。私は1,000円分なので、30分ぐらいで終わったが、2,000円分買ったメンバーは、余りにもエビが多かったようで、途中でカットを止めていた。
←やはり活きた海エビは、カットしてもしっかりしていて食いも良い。この晴光丸では、事前に連絡すると用意してもらえる。オキアミは瞬殺されると思う。出来るなら海エビの方が、アタリが出やすいのでベストだと思う。カットする大きさは、使う鈎一杯の大きさがベストである。
船は、方向からして愛媛県の中島方向を目指して走っていた。乗船場では風が気になるほど無かったが、途中、豊島大橋を越えて暫く走ると、北東の風が強くなって来た。中島の近くまで来た時には、白波が立っていた。そしてエンジンがスローになり、ポイントに到着したのであるが、とても釣りが出来る状況では無かった。そのため、中島の西辺りのポイントに移動した。
しかし、そのポイントも非常に強い風と波で、通常のウマヅラ釣りが出来る状態では無かったが、魚探を見て釣れる確証を持たれたのか、準備するようアナウンスを出した。かなり強い風と波のため、タックルは、通常より短い竿でなければ対応出来ないと判断し、まずは、昨年実験した「タチウオ竿」で釣ってみることにした。
この日のタックルは、竿:メタリア・タチウオテンヤSP215、リール:ジリオン100SH、道糸:PE8本撚り1号、穂先に道糸が絡むのを防止するため、先糸としてフロロの4号を2mぐらい付けた。仕掛けは幹糸4号、ハリス3号、鈎:がまかつのカワハギ王7号(ナノスムースコート)の胴突き6本鈎仕掛けで、ドンブリカゴ25号を使った。エサは川津エビの胴の部分を鈎一杯の大きさにカットして刺した。
一流し目、合図が出て仕掛けを投入、しかし風が強く波も大きくアタリが取り辛い。更に重圧を掛けるように、朝日が正面から照って来て、まともに穂先が見れない。トモの毛糸先生も、見え辛いのか穂先を船尾の方向に向けて釣られていた。
この時点で、潮はそんなに流れておらず、暫くして仕掛けを回収してみると、何とエサが全て取られているではないか!何とかしてこの時化の中で、アタリを取って釣らねばならない。すぐに餌を付けて投入しようとするが、船の揺れが激しく、棚に下ろした後の竿の操作がとてもやり辛かった。
それでもウマヅラ釣りを30年以上やってきた者にとっては、何とか出来るものである。自然体で竿を持つと、アタリが取れるのである。船が大きく揺れても、竿先を地震計の針のように止めて、ゆっくりと誘い上げると一瞬ムニッと重みが出て、掛け合わせると鈎に乗った。
コンコンと顔を振りながら上がってきたのは、25cmほどの中型であった。よし、このパターンで釣るぞ…それからは、入れれば当たるの入れ食いモードとなった。ただ、私でも耐えられないような強風と大波が襲ってきて、どうしてもアタリが取れずに餌を取られることもしばしばあった。玉網も用意していたが、食いが良いので殆ど口の中に鈎掛りしていたし、大型と確認出来ない時は、使わないようにした。
このポイントでは、良型のウマヅラが結構混じった。アタリがあり掛け合わせた時に、全体的に硬いタチウオ竿なので、掛けた瞬間の重みで大体の魚の大きさが読み取れた。また、海水の透明度も良かったので、巻き上げ途中で魚が見えてきて魚の大きさが判断出来た。大型は、必ず玉網で掬うようにした。
2時間ぐらい経つと、潮が速くなって食いが悪くなって来た。そのため船頭は、最初に入ろうとしたポイントに移動した。この時点で、私はまだ17匹しか釣っていなかった。この日は、2人の友人にウマヅラをプレゼントする予定であり、最低30匹は釣りたかった。
本命のポイントに移動してきたが、朝ほどでは無かったが、まだまだ風が強く波も大きかった。そんな中で釣りがスタートとなった。そして仕掛けを投入…即アタリが出てウマヅラが釣れた。周りを見ると皆さんウマヅラを掛けているではないか!ここから爆釣が始まるのであった。
魚を外して刺し餌を付けてアミエビをカゴに詰めて投入。船頭の指示棚で止めて仕掛けを張ると、モヨッと重みを感じて合わせると鈎掛り…。こんな状況がずっと続くのであった。魚の活性が良いので、ダブル、トリプルも結構あり、皆さんウマヅラ祭りに突入した。
本当に棚に下ろした後、いちにのさん…で合わせても掛るような状況であった。この状況で、海が穏やかだったらどれだけ釣れることか…と思いつつ釣り続けた。通常、初めに食いが立ち、暫くすると食わなくなるものであるが、このポイントは違っていた。食いが落ちることなく、延々食い続くのであった。
←お昼には、時化も収まって来て、釣り易くなった。
我々4人は、先程書いたように、いずれ食いが落ちてくるので、釣れている間に沢山釣ろうと思い釣り続けた。そのため皆さん購入していた食事を、結局取ることなく沖上がりまで釣り続けていた。バケツに入りきらず、足元には絞めただけのウマヅラが散乱していた。そして、腹を切って内臓を取る時間も無いまま、14時の沖上がりを迎えた。
この日は食いが良かったので、7号の鈎が口の中に掛っていることが殆どで、巻き上げ途中でバレてしまうことが殆ど無かった。初めのポイントで30匹釣れなかったので、今日はどうなるかと思っていたが、釣れ出すとそのことも忘れて無心で釣りまくっていた。
←数を数えていなかったので、何匹釣れているのかわからなかったが、80匹以上は釣れていると思った。一旦クーラーから魚を出して、数を数えながらクーラーに入れた。結果、目標の3桁「101匹」を達成していた。
この船は、安芸津港に戻り、記念撮影するのが恒例となっている。しかし、今日釣れた魚は友人に宅急便するため、港に帰るまでに皮を剥き、内臓を取り除く必要がある。そのため、先に写真を撮ってもらい、港に帰るまでの間に処理を行った。101匹の魚を処置するのに、ほぼ1時間掛った。丁度終わった頃に港に着いた。
港に帰ったら恒例の写真撮影。皆さんのクーラーを並べてパチリ。時化の中でこれだけ釣れているとは思わなかった。この日の釣果は、私が101匹、F氏65匹、M氏41匹、毛糸先生48匹となった。この日は、昨年もお邪魔した西条の居酒屋(かっちゃん)で忘年会を行うため、西条のホテルに宿泊した。ホテルに向かう途中にあるクロネコの東広島営業所に立ち寄り、宅急便を出してからホテルに到着した。宴会を19:30からにしていたので、皆さんホテルでシャワーを浴び19:20にロビーに集合した。
ホテルからかっちゃんはすぐ近くなので、徒歩で向かった。店に到着すると、束村船頭と小池船頭が既に待っていて下さった。6人揃ったところで忘年会スタート。何より私がウマヅラを3桁釣ったことが、船頭にとってとても嬉しかったようで、そのことが、冒頭からの話題となった。
今まで晴光丸に釣行した際、船頭が思っている爆釣をさせていなかったことが残念であったようで、やっと今回、その思いを実現出来てホットされているようであった。釣らせてもらった側にとっては、本当に感謝するしか無い。今まで、広島の色んな遊漁船に乗船してきたが、今回、最高の釣果を出させてもらえた。
←「祝101匹」のケーキ。船頭のサプライズが非常に嬉しかった。ケーキで祝ってもらったのは、幼少の頃以降無かったので、感激した。
かっちゃんに釣ったウマヅラとハナダイを持ち込んで料理してもらった。ウマヅラは、鮮度か良く、キモもそこそこ入っており刺身が美味しかった。また、カラアゲも絶品であった。ハナダイも塩焼きにして下さったのであるが、流石にプロの料理は美味しかった。宴会は、話題が途切れることなく続いたが、翌日も釣りなので22時頃に解散となった。
明日の天気は、今日と違い凪の予報である。今日、これだけ釣れたのだから、朝から凪で同じ状況であれば、明日は、今日以上に釣れることは間違いないと思った。そのことは、現実化されるのであった。明日も5時出船ということで、朝4時にフロントに集合になった。0時に神戸を出発した1日目は、22時にやっと終わった。