2019年1月19日 高砂屋の真鯛

高砂屋丸

2019年の2回目の釣行は、高砂屋の鯛サビキに行く事になった。当初は、12月30日に釣行予定していたが、余りにも状況が良く無かったので、キャンセルさせて頂いた。このところの釣果を調べていたところ、小豆島周辺に釣行していた船の釣果が良くなってきていたので、釣れることを期待しての釣行となった。

←これが高砂屋の船、HPの写真からして新造船かと思っていたが、そうでは無かった。しかし、釣り人に対しての設備が、明石海峡周辺の船では「◎」だと思った。船の幅が広く安定している感じがしたが、その分、スピードが出ないように思えた。

冬の季節風が強く吹くこの時期であるが、この日は、予報で一週間ほど前から「穏やかで好天」との情報であった。前日の予報も、土曜日は穏やかな日和、日曜はあいにくの雨であった。当日、お誘いして下さったMK氏が3:30に迎えに来て下さるということで、2時に起きて朝食を取った。ネットで天気を確認したところ、小豆島周辺は、風も弱く絶好の釣り日和だと思った。そして予定通り3:30に迎えに来て下さり出発した。

朝は、高速に乗らなくても道路は空いているので、須磨まで国道を走って高速に乗った。明石西で高速を降りて、コンビニで食糧を調達して乗船場に向かった。乗船場は、播磨町の川尻であった。もう45年ほど前になるが小学生の時、父に連れられてこの辺りから、へぐり渡船で本庄ケーソンに渡った記憶が残っている。4:40頃に乗船場に到着した。5時集合ということで暫く待っていると、5時ぐらいに船頭が来た。他のお客さんも揃って釣り座を決めた。この日の釣り人は6名で、MK氏は右舷のトモ、私は右舷の真ん中に座ることになった。

からみ防止BOX

←このBOXがあるのと無いのでは、仕掛けの上げ下げのスピードとトラブル解消に大きく差が出る。この釣りをする船には、サービスとして準備すべきだと思う。福良の船も用意してくれていたが、本当に効果を発揮する優れ物だと思う。

釣り座が決まった所で乗船となったのであるが、この日の気温は低く船べりは凍っていた。そのため、MK氏は、乗船してすぐに滑って転んでしまった。私が乗船しようとしたところ、確かに凍っており滑りやすくなっていた。冬場は、このような状況になっていることが多いので注意が必要である。船頭は、出船前に各釣り座に仕掛けが絡まないように収納するBOXを用意してくれた。広島ではポイントに着いてから準備を始めるが、この船では、到着した瞬間から良い状況の時があるため、出船前に準備を済ませて置くことになっていた。そのため、準備を済ませてからキャビンに入った。

5:30ころ出船、船は小豆島を目指した。今の時期、この時間は真っ暗で景色が全然わからない状況であった。1時間30分程掛るということなので、キャビンで仮眠した。ふと目を覚ますと、空が結構明るくなってきていた。そして船の正面には小豆島が近づいて来ていた。船頭が「ポイントまであと10分ほど」とのことで、進行方向を確認していたが、昨年DIから釣行した時に見えた大船団が見当たらなかった。更に近づいてきたが、見える船は10隻ほどであった。

ちょくり仕掛け

この日のタックルは、竿:海春30-330、リール:Stephano200、道糸:ソルティガセンサー1号、先糸フロロ4号4m、仕掛けは、船で販売されている高砂屋特製の「ちょくり仕掛け」を使用した。8本鈎でハリスは3号という仕様であった。私にとって、ちょくり仕掛けでの釣りは、初めての経験であった。本当の釣り方は、仕掛けを上下に大きく振るらしいが、皆さん通常のサビキと同様に巻き上げては降ろしの繰り返す釣り方であった。オモリは、この日は30号統一の指示があった。

←これがちょくり仕掛け、荷造り用の紐をほぐしたようなビニールに、ラメ糸も混ぜられているように見えた。色のパターンが2通りあり、昨日は緑に良く釣れたということで、その色の方を選んだ。

MK氏によると、釣れている時は、岡山の釣船が多数押し寄せてくるが、釣れていないので来ていないということであった。昨年、DIで釣ったポイント辺りで釣りスタートとなった。しかし、魚探には良い映りが出ず、誰もアタリが無い状況が続いた。1時間程して、船頭は家島の方に移動を決めて走り出した。30分程走り、家島のポイントに到着した。その辺りには、釣船とプレージャーボートが10隻ほど固まっていた。釣れているのか他の船を観察していたが、どの船も釣れているところを確認出来なかった。探検丸を見ていたが、やはり良い映りは出なかった。

折角時間を掛けて移動してきたものの、結果は「×」であった。そして船は、再び小豆島の方向に走り出した。今度向かっているのは、小豆島の南の方向であった。30分ほど走ってポイントに到着した。そのポイントで船頭は、タイの群れを魚探で丹念に調べた末、魚影が見つかったのか投入の指示を出した。

そして、皆さん一斉に投入して着底後の巻き上げに入った直後、右舷ミヨシのお客さんにファーストヒット。そして私も着底直後の巻き上げでアタリが出た。竿全体が柔らかいのであるが、巻き上げていると明らかに何かがチョクリ鈎を噛んでいる仕草が伝わって来た。そのまま巻き続けると、コンコンコン…グイググイと鈎掛りしたことを示す引きになった。慎重に上げると35cm程の真鯛であった。これでやっとボーズから脱出出来た。

時計を見ると、時刻は既に10時を回っていた。それまでは、この日の状況から「今日はボーズかな」と、かなり弱気になっていた。そして、次の流しがこの日のベストの流しとなった。船頭が投入の指示を出した後、「今の映りは絶対釣れる、かなり上まで映っているので15mは巻き上げて」とアナウンスした。着底後、10mほど巻き上げたところで、初めからグイグイグイ…と穂先が引き込まれた。そのままゆっくりと巻くと、更に引きが強くなりリールからじわじわと道糸が引き出された。

そのままのドラグ調整では、全然巻き上げ出来ないので少しずつドラグを絞めて巻き上げた。仕掛けが見えて来たので幹糸を手で掴んで船頭の差し出す玉網に魚を入れようとしたが、魚が多数掛っているためか、前の方とお祭りしていた。絡んでいる仕掛けを解きなから手繰り寄せると、一匹取り込んでも下の仕掛けから魚の反応が伝わって来る。また取り込んだのにまだ居るようだ…結局真鯛の4連であった。

この後、2回アタリが出たのであるが、鈎掛りまで至らなかった。それからは、周りの船ではポロポロと釣れていたのであるが、我々の船では鯛は釣れず、最後に途中移動した家島のポイントに再び向かった。到着すると、朝来た時よりも、船の数は少なくなっていた。探検丸を見ていたが、殆ど鯛の映りが出ることは無かった。船頭は、この流して釣れなかったら終わりにしますというアナウンスを流した。

私は、チョクリを諦めてサビキ仕掛けに変更した。トモのMK氏もサビキに変更されていた。すると、MK氏に真鯛がヒットしたのであるが、上がって来たのは、チャリコの大型と言えるぐらいの小型であった。そして、14:00に沖上がりとなった。

釣果

この日は、船中、ボーズは無かったが、本当に食いが悪かった。結果、私が竿頭で5匹、MK氏4匹、他のお客さんは、1~4匹であった。高砂屋は、今回初めて乗船した船であった。船頭さんは、中々親切かつ熱心で、設備も他の船よりもかなり充実していると思った。小豆島の釣りで状況が良い時に、また乗船したいと思った。

今回の釣行で何よりビックリしたのが、釣りに来ている船の数が、去年より恐ろしいぐらい激減していたことである。各釣船の釣果は出ているので、全然別のポイントに行っていると思われる。それだけこの日に行ったポイントは、事実釣れていないのかもしれない。但し、自然はわからないので、今後、急に釣れ出すこともあるかもしれない。

MK氏と帰りの車中の会話で、2,3月は小豆島への鯛釣りぐらいしか、行く気になる釣りが無いと思っているのであるが、このまま上向かないのであれば、何もすることが無くなりますね…と話した。現在、今年の釣行計画を策定中である。まずは、確実に釣れると思える計画しか作れない。釣り友に私が予約して参加者を募ったところ、西田釣船が人気で、参加希望者が多く調整が必要となった。今年は、新しい釣りとして、日本海の大型剣先イカとアコウ、広島の夜メバル、イサギとウマヅラに釣行するつもりである。

フイッシングショーも近づき、各メーカーの新製品情報も掲載され出した。買いたいような竿やリールはあるか確認したが、本当に最近の船竿は、短くなる傾向にある。また、ウマヅラ釣りに適合する竿が無くなって来た。理想はメタルトップで3m程の専用竿である。協力するので、開発してくれませんか…と本当に思っている。