釣日誌を振り返ってみたところ、2014年の秋からカワハギ釣りをしていなかった。カワハギ釣りと言えば2012年にスカパーの「関西発海釣り派」に出演した。その時は、12月の割には結構釣れて良い思い出になった。カワハギ釣りも面白いのであるが、明石海峡周辺で釣れる魚の型が小さいのが殆どである。また、毎年釣れるとも限らず年間の対象としては扱い辛い。
7年ほど前、カワハギ釣りが脚光を浴び、私もちょっと力を注いだ。そして、ダイワの大会にも出場したが、予選敗退であった。明石海峡と和歌山では、釣り方の違いを感じた。毎年、丸松乗合船が秋に大会を開催していることを知っていた。明石の大会ならある程度釣れるかもしれないので一回出場しようと思い、毎年参加している釣り友の青物男に頼んで予約して頂いた。
予選は3回あって、平日2日と土曜日であった。本来は、会社員なので土曜日に参加したかったが、当然の如く土曜はすぐに満員になっていた。そのため18日の木曜にエントリーした。出場するからには、出来るだけの努力をしようと思い、エサの海エビとアサリは良い物を用意した。海エビは、明石の魚の棚に行って購入して冷凍した。アサリは13日の土曜日に、中央市場の貝専門店に行って小振りの物を買って来て、前日まで活かして置き前日に剥いた。
当日、4:10頃に青物男が迎いに来て下さり自宅を出発、国道は早朝混み合うこともないので、高速に乗らずに明石に向かった。やはり道中渋滞する事も無く、5時前に丸松の出船場前に到着した。タックルを下した後、車を駐車場に入れてもらった。
我々が到着した時点で参加者の半数ぐらいの方が、既に集合していた。暫くすると受付が始まった。私と青物男は、列に並んで受付を済まして釣り座のくじを引いた。青物男は右舷ミヨシから2番目、私は右舷トモから2番目となった。明石の船は、トモから流すことが多いので、潮先になればいいのになあ…と思った。
時刻はまだ5時頃だったので、かなり久し振りになるが、鍵庄の巌船頭に会いに行った。巌さんは、船でお客と雑談の最中であった。久々に見た巌さんは、結構歳を取ったように見えたが、声は昔のままであった。再会していきなり、齋藤君いくつになった?と聞かれ、56です…と答えるとワシは66や…確か10歳上やったなあ。
そこから15分程の間、昔の話や今の乗合船のことなど、真剣に話をすれば何時間もネタがあったが、時間も無かったので近況について意見交換した。何より、私が通っていたころに釣れていたメバルやウマヅラは、最近本当に釣れなくなったと言っていた。私も、最近は広島まで遠征してウマヅラを釣りに行っていることを伝えた。
集合時間が近づいて来たので、後ろ髪を引かれる思いで鍵庄を後にした。丸松の船に戻ると青物男は乗船して準備に取り掛かっていた。私も乗船して準備をしたのであるが、タックルは竿に糸を通してきているので、一瞬で準備が完了した。後はエサの準備である。
この日は、アサリと海エビを準備して来ていた。まずは、丁度解凍出来ていた海エビを鈎の大きさに切った。続いてアサリは、使う分をザルに出して塩を振りかけ暫くして海水で洗い流した。出船予定の6:00になったが、潮の関係か空の明るさが暗いのか暫く出船しなかった。そしてその後やっと出船となった。
まずは、淡路の西浦に向かって船は走った。15分程で最初のポイントに到着した。道中カワハギ釣りのルールがアナウンスされた。その中で本日の沖上がりは12:30とのことであった。この日は、風も弱く穏やかで天気も良かった。船の向きを整えたところで釣り開始となった。
この日のタックルは、竿:極鋭カワハギ205、リール:ステファーノ200、道糸:ソルティガセンサー1号、仕掛けは、既定の3本鈎仕掛け(私は集魚板や中オモリは使わない)、オモリも統一の30号。餌は、川津エビとアサリを状況により使い分けた。
丸松乗合船は初めて乗船するので、カワハギ釣りはどこのポイントでどのように流すのかわからなかった。ひと流し目は、結構長々と流したが見ている限り誰も釣れなかった。腕自慢が22人も乗船しているのに不思議に思えた。私の脳裏にあるカワハギ釣りは、アタリがあっても掛らないという釣りであるが、アタリが出ているようには見えなかった。その後も時間は経過するも、殆ど釣れているところを見ることが無かった。今日は厳しい一日になると思った。
←苦労して準備したアサリも、役に立たなかった。
暫くして潮が東向きに流れ出し、ファーストヒットは隣のオオトモの方に来た。そして、7:40頃に私にも1匹目のカワハギがヒットした。これでボーズから脱出出来たと喜んだが、これが最初で最後の1匹になるとは、この時点では夢にも思わなかった。その後は、今まで経験したことの無いお祭り地獄が始まった。
船は、ほぼ縦流しでミヨシが潮先となった。私より潮先の方は、集魚板を付けた仕掛けを前に投げての釣りをしていた。その方の仕掛けは、着底後に扇型を描くように船に寄って来る。丁度投げた分の距離が潮下の私の仕掛けに交差してお祭り発生…。
普通の船釣りを知っている方なら、2,3回同じことになると、そのような釣り方はしないのであるが、その方は、続けられた。青物男が言っていたが、カワハギ釣りが好きな人は、潮の状況など気にもせず、本に載っているカワハギ釣りをする方が結構居るらしい。私は、お祭りを10回以上、隣の方も近い状況にあった。
ルールに潮の速い時は、中オモリ等を付けてのハワセやタルマセはしないようにという規定はない。自己判断に任せていると思う。船の向きと潮の流れの向きで、出来ないこともない状況の時もあるが、原則、潮の速い時は、やってはいけない釣り方だと私は思う。
お祭りのことも今回辛かったが、それ以上に通常の釣り方では、この日は餌も取られない状況が辛かった。時々船は、ベラが良く釣れるポイントを流して、アタリの感覚を楽しませてくれた。釣れるベラは、キューセンの青ベラばかりで、私にとっては良いお土産になった。
船の流しを見ていると、この日は同じポイントの流しが繰り返された。このポイントが、今、一番確率のあるポイントとは思ったが、これだけ食い気が無いということは、個体数が非常に少ないとしか思えなかった。途中、ポイント移動の際に青物男が私の所に来てくれ、釣果を聞くと8匹釣れていた。こんな日に8匹…何か釣り方に工夫をしたのだと思った。
途中、富島の沖辺りのポイントに移動してみるも、ほぼアタリは無かった。最後に移動したポイントは、朝から狙っていたポイントであった。やはりこのポイントしか釣れないのであろう。一流しの中で、2,3箇所カワハギの釣れるピンポイントがあった。底をトントンしていると、何となく磯があるようなところであった。しかし、鈎掛りするようなアタリは、出ることなく12:30を迎えてしまった。
釣れたカワハギは1匹…、今までのカワハキ釣りで最低新記録になってしまった。帰りに船頭も言っていたが、やはり今年はカワハギが非常に少ないようである。私のカワハギ釣りのパターンは、釣れている時の数狙いである。こんなに釣れない時は、お手上げ状態であった。青物男は、11匹釣ってこの日のトップ。2位が6匹だったので、如何に上手く釣ったのかがわかる結果となった。
帰り道に青物男が言っていたのであるが、今年は、かなり厳しい状況らしい。今年は最低であるが、こんな悪い状況は、毎年続かないということなので、来年も参加しようと思っている。
←この日、唯一釣れたカワハギ。今年は少ないことが良くわかった。
次は、西田釣船の真鯛とメジロ・ブリの予定であるが、釣行日が近づかなければ、ターゲットは決まらないという状況である。しかし、西田釣船は何か釣らせてくれるのが楽しみである。また、来月は広島のウマヅラ釣りも予定している。今年は、状況を見ていると好調のように思える。釣れることを期待している。