2018年3月17日 盛和丸のメバル①

盛和丸

今年の1,2月は本当に寒い日が多かった。そして3月を迎えて、やっと暖かくなってきた。今年もイカナゴ漁は超不漁と新聞で知った。イカナゴ漁が復活することは、当分無いかもしれない。そうなると、イカナゴを食って育つ魚も増えるようには思えない。今年の価格は、ネットや店頭で私が確認した情報では、キロ価格が2500円~3500円の値がついていた。今年も近隣の家からくぎ煮を作っている臭いが一回もしなかった。

←盛和丸、探検丸が見れるのが私にとって最大のメリット。魚の映りを見て棚を迷わず決めれる。

そんな中、一ケ月も釣りに行かないのも辛いものである。先週休日出勤したので、平日に代休を取って釣りに行く計画を作った。16日(金)に有給を取ってメバル釣りに行く計画を立てたのであるが、強風でどこの釣船も出船を取りやめており中止となった。

盛和丸に土曜日空席があるのか確認したところ、空いて居たのでメバル釣りに行くことにした。その電話の中で現在のメバル釣りは、餌釣りではなく「サビキ」を使って釣ることを聞いた。私は、メバル釣りでサビキを使った釣りを殆どしたことが無い。古い釣り師なので、サビキと餌釣りのどちらを選択するか問われたら、迷わず餌釣りを希望してしまう。

サビキ

今回は、サビキ釣りの勉強も兼ねて、サビキでのメバルに挑戦することにした。どんなサビキが良く釣れるのか聞いたところ、「鳴門サビキ」か「海峡サビキ」が良いが、売り切れしているとのことで、自分で作るしか無かった。過去に買ったサビキの仕様を基に、自分で作って行くことにした。

材料の魚皮は、鯛サビキの素材を流用し、メバル用サビキの魚皮の型、大きさにカットして作った。ラメ糸も夏のマアジ釣りのサビキ用に沢山持っているので流用した。糸は自分で作るので、希望する物が自由に使える。そこで一番信用のあるシーガーのグランドマックスを使った。こんなサビキで、本当に釣れるのか…心配はあったが、チャレンジであった。

私は、初めての釣りに対しては、船の仕掛けを使って釣ってみるが、2回目からは、前回の実績を基に、自分で良いと思う工夫を入れて、自分で仕掛けを作って試している。失敗もあるが、他人より沢山釣るためには、何がその釣りのポイントであるかを、突き詰めなくてはならない。そのためには、一つ一つ実験して結果を検証し、他人の知らない知識を得ることである。お金と時間の掛る作業であり、他人には言えないことも多々ある。

いつものように朝4時に起床、準備を済ませて5:20頃に自宅を出発、JRで六甲道から須磨まで乗車した。須磨駅の南側の階段を下りると、長野船長が車で待っていているのであるが、今回は居なかったので、乗船場に向かって歩いた。すると前の方から軽トラが走って来た。長野船頭の車で、Uターンしてきてくれて、荷物を積んですぐに乗船場に向かった。乗船場に到着すると皆さん準備中であった。私は、左舷のミヨシに座るよう指示された。

私が乗船すると、すぐの出船となった。この日のタックルは、竿:がま船・瀬戸メバル硬調480、リール:新品のステファーノSS、道糸:PE1号、仕掛けは自作サビキ7本鈎、オモリは20号を使った。この船は、探検丸が使えるのでセッティングした。

明石海峡大橋

船は、5分ほど走って須磨沖のポイントに到着、魚探でメバルの映りを確認し投入のアナウンスを出した。まずはひと流し目、暫くして良く映っているとのアナウンス時に私にアタリが来た。クックック…と当たった後、メバル特有の突っ込みが出て、何となく2匹付いてる引きが伝わって来た。慎重に上げると、やはり上の2本の鈎に良型のメバルが掛っていた。ボーズを脱出できたことと、自分の作ったサビキで釣れたことが嬉しかった。

この日は、魚探の映りはあるのであるが、バタバタと釣れ盛ることが無かった。一流し一人か二人に釣れるような状況が続いた。須磨沖で、結局2時間程の間に、4匹の良型のメバルをゲット出来た。船は次に塩屋の沖に向かった。魚探を見ていると初めから良い映りが出ていた。しかし、このポイントも盛り上がることは無く、一流し一人か二人に釣れるような状況が続いた。

そんな中、根掛りさせてしまったので、枝鈎を付け替えて遅れて投入した直後、丁度良いタイミングで群れに仕掛けが入ったのか、力強いアタリが来た。追い食いさせるようにあしらった結果、追い食いしてきたようである。水面に2匹の良型メバルが姿を現した。釣れれば良型なのに、本当に続かない状況であった。

暫くすると塩屋沖も潮が緩くなり、魚影はあるのであるが諦めて、船は海峡筋に移動した。私はこの場所で過去に良い思いをしたことがある。期待満々であったが、何回か流すも殆ど魚影は出ず、大して釣れることは無かった。そして船は、この日最後のポイントとなる東浦沖に移動した。

そこには沢山の釣船が集結していた。釣りながら他船を見ていたが、釣れているところを見ることは無かった。魚探を見ていると良い映りもあり、船頭はメバルかチャリコか分からないが、良い映りが出ているとのアナウンスを出した。その後、久々にアタリが出て何か掛った。あきらかに顔を振る仕草が伝わって来た。上がって来たのはチャリコであった。

釣果

最後の流しで、右舷の方に良型のメバルが釣れたが、この日は本当に盛り上がりの無い一日であった。そして14:20に沖上がりとなった。結果、メバル9匹、チャリコ3匹、ガシラ1匹に終わった。メバルは型も良く肥えていた。

この日、初めてのサビキ釣りであったが、感じたことがある。それは使う竿の硬さについてである。サビキの時は、柔らか過ぎる竿より、少し胴にコシのある竿の方が、底からオモリを切る時のハネが抑えられる点である。柔らかい竿だと、オモリが底から切れた際、ボヨ~ンと結構な高さまで仕掛けが上がってしまう。これは、この釣には良くないと思った。

サビキの仕様について、不思議と長いハリスより短いハリスの方が良かった。皮の色は緑に食い付くこと多かった。もっと経験を重ねなければ真実を掴めないが、結構色々と試して検証してみた。次回、サビキに行くことがあれば、新しい工夫を凝らした仕掛けを作って行くことにする。

そのまんま焼き

この日の夕食は、メバルをそのまんま焼きにして食べた。水洗いもせず、尾びれに塩を振ってそのまま両面グリルで焼く。焼けてくると左の写真のように、ウロコと皮が焦げてめくれる。魚が大きいと火が通りにくいので、ちょっとしっかりと焼く必要がある。焼き上がったら、醤油をドバッとかければ出来上がり。以前もこの料理を紹介したが、腹ワタが入ったままなので、鮮度の良いメバルを使う必要がある。手間も掛らず本当に美味しい一品である。

この日の船代、エサ釣りでは無かったので、通常より500円安い7,000円であった。セコイことを言っているように思われるかもしれないが、エサを使っても使わなくても同額の船代のところが多い中、細かい配慮は釣り人にとっては嬉しく感じる。メニューにより値段が決まっているのであれば、使わなかったサービスの費用は請求されないのが正しい船代の考え方だと私は思う。

次回は、もう一度須磨のメバルに行くか、4月に予定されている鳴門海峡のメバルにしている。このメバルのサビキ釣りは、エサの付け替えが不要なので、本当に楽な釣りだと思った。今年の冬は、明石海峡周辺でチャリコが例年になく良く釣れていた。今年の真鯛釣りは、期待出来るのではないかと思う。