遂に今年も釣納めの日が来た。今年は、29日か30日に鳴門の鯛サビキでの釣納めを計画したのであるが、既に予約が入っていた。そのため相談の結果、広島にウマヅラ釣りに行くことになった。美咲丸は既に別の釣り物が決まっていたので、友香丸に連絡すると、ウマヅラで出船してくれることになった。
←友香丸、小型であるがスピードは速い。
この日の釣行に、新しいメンバが加わった。このホームページを見て下さっているOY氏である。メールしてきてくれたのがきっかけとなり、この日の釣行に参加されることになった。私は覚えてないのであるが、20年程前に中鹿丸のウマヅラ釣りで、私に親切に対応してもらったとのことであった。
いつものように、1時前に毛糸先生から「もうすぐ到着する」との電話があり、荷物をマンションの1階まで運んだ。既に車が到着して荷物を積込み出発、須磨のM氏の家まで国道を走り1:30頃に到着した。そして全員の荷物を積んで一路広島を目指した。須磨から阪神高速に入り、姫路バイパスの姫路西を経由して山陽道に入った。この日は帰省のためか、一般車両が多かった。停滞は無かったが、どこのサービスエリアも一杯の車であった。
今回も2回目の休憩は、小谷SAに入ってもらった。理由はここでしか売っていない「ゆさんのキムチ」を買うためであった。前回買って帰ったメンバも、美味しかったと絶賛していた。キムチを購入した後、広島インターまで山陽道を走り、高速を出た後は一般道を通って、乗船場近くのセブンイレブンに5:30頃到着した。
何故広島インターから乗船場まで一般道を走る理由は、最短で行くことが出来る東広島から東雲までの高速代が720円もするからである。帰りは早く帰りたいし、一般道は混雑するので高速を利用する。食糧を買った後、隣の釣具店(アングル)で何か掘り出し物はないか見たが、私は買う物は見つからなかった。
コンビニを出てすぐに乗船場に到着した。船頭さんに船の前部に4人座りたいとの要望を出したところ、要望通りに座らせてもらえた。この日のメンバーは、新メンバのOY氏、F氏、毛糸先生と私の4人であった。あらかじめ乗船前にくじびきで釣り座を決めた。右舷ミヨシに毛糸先生、次にF氏、左舷ミヨシに私、次にOY氏が座った。
予定では6時30分出船であるが、皆さん揃ったので6時頃に出船した。この日も切るエサとハサミとタッパーを持って、キャビンの後ろに移動してエサを切った。最近の状況から、そんなに食いが良くないと判断して、100グラムしか切らなかった。エサを切った後は、疲れを取るため仮眠した。
私は、出船前に船頭に、いつも行けば必ず良く釣れるあるポイントに入って欲しいとお願いしていた。1時間ちょっと走った所でエンジンがスローになり、皆さん各釣座に移動して準備に掛った。船首の方向を見ると、良く釣れるポイントに向かっていた。
私は、既にガイドに糸を通した状態で、ロッドをセッティングしてきている。そのため、準備は竿を継いで仕掛けをセットするだけであり、すぐに終わってしまう。仕掛けに餌を刺して、船頭の合図を待った。この良く釣れるポイントは、潮の流れが複雑で一定の方向に長時間流れることは経験ない。船頭は、暫く魚探で映りを探してから、投入の指示を出した。
ひと流し目は、思いの方向に潮が流れなかったためか、誰にもアタリは無し。2流し目は上手く魚が居る所を流したため、アタリが出てこの日の一匹目をゲットすることが出来た。そして次の流しもアタリをキャッチすることが出来て2匹目をゲット出来た。しかし、その後は、魚の群れが消えたのかアタリは出なかった。
暫くして、すぐ近くの別のポイントに移動した。そして仕掛けを投入すると、一流しで、一人か二人釣り上げるぐらいのペースが続いた。ここで私は2匹ゲット出来て計4匹…、こんなに釣れないとは予想していなかった。船頭は、この辺りのポイントに見切りを付けて、西の方に大移動した。
←沖家室島の南端にある灯台前である。磯釣りをしている人が見受けられた。グレを釣っているのかな?
時間を掛けて移動してきたものの、新しいポイントも、反応は微妙で、殆ど誰にも釣れることは無かった。それでも、魚探に映っているので、流し続けるしか無かった。暫く流し続けていたが、全く反応が無くなり、沖の本命ポイントに移動した。
このポイントで食わなかったら、この日の釣りは、希望が無いことになってしまう。ひと流し目、期待をこめて竿先を見つめるも、アタリは出なかった。10月、11月に来た時は、このポイントでまずまず釣れたのであったが、この日は暫く流したがアタリが殆ど出なかった。
この時点で、我々4名の釣果は、皆さん1桁止まりであった。こんなに釣れないことは経験が無い。この後、沖上がりの時間まで、東のポイントに戻った。かつて良く釣れたポイントを攻めると、各ポイントでポロポロと釣れるのであるが、何回か流すとすぐに釣れなくなるような状況が続いた。下船して船頭から聞いたのであるが、どこのポイントも魚探には良い映りが出ていたらしい。単に魚が口を使わないだけてあった。
午後2時、悲しくも今年の釣りは終わった。私は8匹とカワハギ1匹、OY氏10匹、毛糸先生11匹、F氏7匹と散々な結果になってしまった。ただ、型が良いし、肝も良く入っていたので、食べるには十分であった。
←広島まで来て一日でこれだけとは悲しい…
今年、計6回広島のウマヅラ釣りに釣行した。その中でまずまずと思えたのは2回、天候にも左右されたが、今年は良く無かったというのが結論である。美咲丸の船頭が、年々ウマヅラが減ってきていると言っていたが、私は、その年毎にムラがあるだけだと思っている。広島のウマヅラは良型揃いなので、一度経験してしまうと、遠い釣り場なのであるが、また行こうという気になってしまう。
実は、来年11月の釣行の予約も済ませてしまっている。それだけウマヅラ釣りは、はまると染まってしまう魅力のある釣りである。カワハギ釣りと違い、宙層で掛け合わせ無ければ釣れないという究極の技術が必要で、釣れた時のうれしさは、言葉に例えることが出来ない。心からオモシロイと思える釣りである。また、持ち帰って究極の美味である「生肝」を食べれるのも釣人の特権である。
私は、30年余りの間、この釣の研究と実践を繰り返してきた。今のスタイルを構築するのに何年もの時間を費やしてきた。メーカーに専用の竿も作ってもらえた。鈎もこの釣りのために改良してもらえた。その結果、皆さん釣果UPに前進することが出来たと思っている。ただ、この釣りをする地域が限られるため、メーカーも力を入れてくれないのが実情である。
私は、今後もこの釣が好きな同志と共に、行けることが出来る限り釣行を重ねて行くつもりである。このホームページをご覧の方で、乗船した時に見掛けられたら声を掛けて頂ければと思います。私の知らない情報も収集出来ますし、教えることが出来ることは、伝授したいと思っています。
このホームページも振り返ってみると既に8年も書き続けておりました。ご覧頂いている方から、色んな知らない情報を詳細に書いてくれているホームページは他に無いと、評価して頂いております。私の独断と偏見の部分もあると思いますが、よろしければ今後もご覧下さい。
2017年12月31日 齋藤 宏之