11月の鳴門では、エサとなる川津エビが用意してもらえるなら、カブラで鯛を釣らせてもらえる。ビニールサビキの鯛釣りは、大体12月中頃からの釣となる。昨年はこの釣で、小鯛中心ではあるが鯛を沢山釣ることが出来た。カブラ釣りも簡単なようで、その日によって釣れるパターンがあり、結構奥の深い釣りである。今年もこの釣りをメインに、青物狙いと二本立てということで釣行することにした。
この日のメンバーは、釣り友に声を掛けたがメンバーが集まらず、毛糸先生、珍テスターと私の3人での釣行となった。皆さん鳴門の釣りには精通しており、カブラの釣りも慣れている。6:30頃に出船ということで、5:30頃に到着するよう、毛糸先生に4:30に迎いに来て頂き出発した。高速は空いていて予定の5:30頃に到着した。途中、鳴門大橋を渡る際、電光掲示板に風速が表示されているのであるが、予報通り7mの風であった。
到着後、この亀浦漁港では当たり前となる「氷の自動販売機」で氷を購入した。100円硬貨を投入すると、サイコロの形をした氷がガラガラと出てくる。出口の下にクーラーを開けて氷を受ける。何時終わるのか…と思える程の間氷が出続ける。今の時期なら100円分で十分だと思う。
その後、珍テスターと落ち合い、乗船前に釣り座をじゃんけんで決めた。その結果、右舷ミヨシに私、左舷ミヨシに珍テスター、トモに毛糸先生が座った。出船までにタイカブラと、青物の飲ませ仕掛けをセッティングした。そして7時前に出船となった。港のイケスに青物のエサとなるアジを活かしているようで、出船した直後にそのアジをイケスから掬って船のイケスに入れた。
今日の釣りは、タイカブラからスタートした。タックルは、竿:がま船玄人かわはぎ2.1m、リール:ステファーノ200、道糸:PE1号、先糸:5号、枝とハリスは4号、カブラは20号を使った。7mの風の風向は北西で、鳴門辺りは結構風の影響で波があり、船頭はポイントまでゆっくりと操船していた。ポイントに到着して一投目、探検丸を見ると水深55mぐらいであった。しかし、風と波で船が振られてしまい、道糸は斜めになって底が取り辛い状況であった。
その2流し目、カブラを下す途中に魚のアタリが感じ取れた。テンヤが着底した後、ゆっくりと誘い上げると明確なアタリが出た。合わせを入れるとしっかりと掛った。上げる途中にコンコンと顔を振る仕草は真鯛である。今日の1匹目は30cm弱の真鯛であった。上の枝鈎に掛っていた。その後、同じようなアタリが出て上げてみるとヤガラが上がって来た。初めて釣った魚種であったのであるが、ボディを触ると洗剤のように非常にヌルヌルしていた。
その後、違うポイントを流すも、潮が緩いのが原因で、カブラに鯛が当たって来なくなった。そして船頭は、青物狙いにタックルを変更するように指示を出した。すると、鳴門大橋の方向から潮目が北に上がってくるのが見えた。流れ出しは青物の食いが立つタイミングである。
青物狙いのタックルは、竿:真鯛竿50-390、リール:電動300番、道糸:PE3号、ハリスはブリが来ることもあるので10号、オモリ:60号を使った。エサは活きたマアジの20cmで、私は口の中から外に鈎を出すように刺した。一投目、底を探っているといきなりエサを食っているアタリが穂先に現れた。真鯛竿なので全体的に曲がるし、3.9mと長いので、食わせる余裕があった。
その後、一気に走ったので合わせを入れるとしっかりと鈎掛りした。魚の引きからして、ハマチクラスだと判断出来た。先週のメジロ・ブリ狙いは手巻きリールを使っていたのであるが、今回は電動を使った。するとやはり、巻き上げがすごく楽で簡単に上がって来た。
その後、私が1匹追加したところで潮がかなり速くなった。その時点で船全体で5,6匹釣れたぐらいであった。それでも鯛狙いが出来ないのか、その後も結構長い間、青物狙いを続行したがアタリは無かった。いよいよ皆さんもしんどくなってきて、船頭に鯛狙いにチェンジをお願いして鯛を狙った。
しかし、鯛釣もパッとせずポツポツぐらいしか鯛は食わなかった。船頭は、暫くすると再び青物狙いにチェンジするように指示が出た。今度は、潮が緩くなりかけた時の時合いを狙うようである。釣りをせずに舵を握っているので、状況判断が出来るのだと思った。
流石と言うか、チェンジしてのひと流し目からハマチが食って来た。私にもアタリがあり、巻き上げて自動巻き上げが止まったのでハンドルを回していると、何とハンドルノブが根元からポキッと折れてしまった。購入してから15年以上経った電動であった。それでも魚が掛っているので巻き上げ無くてはならず、残ったハンドルを必死で回して取り込んだ。その後は、予備に準備していた、手巻きのタックルにチェンジした。
←探検丸があると、魚影をキャッチする以外に、水深がどのように変化するか確認出来るので、棚合わせが楽に出来る。
不思議と潮の緩む時合いは結構長く続き、その中で、珍テスターが釣り上げたのは、メジロ級が1匹混じった。このポイントでは、誰かがハマチが釣れる場所に来ると、皆さん同時にヒットして釣果が伸びた。そして潮が緩くなり、青物が食わなくなった時点で青物は終了となり、再び鯛カブラの釣りとなった。後は、沖上がりまで鯛カブラの釣りとなった。
←鯛カブラと枝鈎に川津エビを刺す。この日は、枝鈎の反応が良かった。今回は鯛カブラで狙ったが、明石のように胴突き仕掛けの方が良く釣れたのかもしれけない。今後実験する予定。
潮の関係か、最後の鯛カブラ釣りは、本当にアタリが出て良く釣れた。但し、コツがあって、枝鈎に食いに来ていることを意識した釣り方が良かった。オモリを底から切る時、そっと切ると食いに来ている時は、穂先に明らかに通常と違う曲りが見て取れた。そこで少し止めて相手の出方を待つようにテンションを加えると、コンコンコンと穂先を締め込むアタリが出てそこで合わせを入れた。
ここまで待つと、アタリが出たら確実に鈎掛りしていた。朝と同じポイントを流しているとは思えないぐらい、頻繁にアタリが出て釣果を伸ばして行った。鯛は小型でも巻き上げる最中、コンコンと顔を振る仕草が楽しい。ちょっと型が良くなると、ドラグを少し弱めに設定していたら、竿が硬くて短いので、巻き上げる途中にズリズリと道糸が引き出されることもあった。
私と珍テスターは、絶好調で入れれば釣れるのであるが、毛糸先生はパターンを掴めず、釣果が低迷していた。珍テスターは、エビラバというタイラバの餌が付けれるような仕掛けを使っていた。すると45cmはあるような良型の真鯛を釣った。ネクタイと呼ばれる集魚効果のあるヒラヒラが効果的なのだろう。
毛糸先生は、最後に珍テスターの横に釣り座を移動して、数匹上げたところで沖上がりとなった。結果、私は真鯛16匹、ハマチ10匹、ヤガラ1匹、珍テスター鯛18匹、メジロ1匹、ハマチ6匹、毛糸先生、鯛5匹、ハマチ10匹であった。
港に帰り我々が魚を絞めていると、翌日乗船される方が船まで状況を見に来られていた。私の釣果を見て、大漁ですね…と言ってくれた。そして船頭に、明日の狙う魚や仕掛けを確認していた。明日は、今日ほど風が出なければもっと釣れるのではないかと思った。
←これが私一人の釣果である。3人の釣果を並べたら、この船のイケスの蓋が3個必要である。船頭さんは、写真を撮るため仲間の魚も置いて写したかったようであった。
帰宅して、珍しくハマチを刺身にして食べてみた。すると以外にも先週明石で釣ったハマチより肥えているためか、脂も乗っていて美味しかった。次に夕食で、鯛を塩焼きにしてみたところ、脂が乗ってジューシーで美味しかった。夏の鯛は塩焼きにするとスカスカで美味しくないが、冬の鯛は脂が乗って美味しい。
2週続けて同じような魚を釣ったため、何か沢山釣っても、いつもよりうれしく無かった。次回は、12/16の広島のウマヅラである。その後、鳴門のタイサビキを予定している。ただ、年内一回だけタチウオに行ってみたいと思っている。明石海峡周辺でウマヅラ釣りが始まった。釣果を見ると平均20cm程の型であった。広島で大型を沢山釣ってしまうと、釣行する気がしなくなってしまった。