10月22日は、台風21号の影響により西田釣船の釣行が中止になってしまった。今回は行きたい…と思うも、一週間ぐらい前から天気予報を見ていたが、寒気と低気圧の影響で、釣行が危うい予報となったいた。そしていよいよ2日前、何とも言えない予報だったので、船頭と前日の19時の天気予報で、行くか中止にするか決定することにした。
←鯛釣り用の活け川津エビ、意外と大きいエビより小さい方が良く当たる。
前日の19:30頃、船頭から電話があり、「明日は雨やけどどうする…」と問われた。船釣りの敵は風である。雨は、現代の雨具で問題は無い。しかし、あくまでも天気予報なので、明日の朝の状況で行くか中止にするか決めることにした。もし、出船出来ない状況であれば、駐車場の開門が5時なので、それまでに連絡するようお願いした。また、この日参加のメンバーにも、駐車場には連絡が来るまで入れないように連絡した。
前日に連絡した際、一つテンヤの鯛釣は芳しくないということで、出船出来たら鯛の胴突きの餌釣りと、メジロ、ブリ狙いの二刀流で攻めることにした。ここで出船時間の調整に失敗した。一つテンヤの釣りをするなら、暗い時間から釣れるが、胴突きの鯛釣は暗いと釣れない。当初、一つテンヤの釣りに行くことを想定して、出船を5:15としていたが、5:45頃にすべきであった。
出船を、垂水漁港の桟橋から5:15と決めていたので、毛糸先生に4:00に迎いに来て頂き出発した。出発の時点から弱い雨が降っていた。道中、高速には乗らずに国道を走り、メジロ・ブリ用の氷を購入するため塩屋のフイッシングマックスに立ち寄った。まだ、集合する時間より早かったので、店内の商品を見て時間を潰した。
4:30頃に船頭に電話したところ、風はそんなに吹いておらず出船することになった。すぐに皆さんに電話して、駐車場に入ってもらうようにした。また、出船が5:30頃に変更となったことも伝えた。我々が駐車場に入ったら、既に皆さん駐車されておられて、準備が進んでいた。この日のメンバは、珍テスター、青物男、M氏、毛糸先生と私の5人であった。
皆さん準備が出来たところで、雨で濡れるのを避けるため漁協建物の下に移動した。そして釣り座の抽選を実施し、その後は釣りの雑談が続いた。5:30頃に西田釣船が迎いに来てくれたが、まだ暗いということで、6:00まで準備を済ませて出船を待った。胴突きのタックルは、30号負荷の7:3調子の船竿に、道糸:PE2号、幹糸:6号、ハリス:4号、鈎:小鯛の9号程度の枝3~4本鈎仕掛け。船頭の話によると、小鯛が多いので下鈎はエビを鼻掛けせずに尾掛けで良いとのことであった。
6:00前に出船、淡路島の北端にあるポイントを目指した。このポイントでは、秋に小鯛中心に鯛が良く釣れる。風は東北東で、釣りに支障が出る程も吹いていなかったが小雨が降っていた。ひと流し目、隣の珍テスターに真鯛がヒット、30cm程のレギュラーサイズであった。私は、仕掛けを上げてみると、4本全てのエサがタイに噛まれてちぎられていた。この時は、仕掛けを止めて持っていた。
過去にも同じような状況になったことがあり、このような時は仕掛けを止めて待つのではなく、オモリが着底したら、ゆっくりと10mほど巻き上げると、鯛がエビを食いに来た時のアタリが良く分かる。巻いていると、まずはジワッとモタレと言うか重みが乗ってくる。その後も船の揺れに負けないようにコントロールしてゆっくりと巻き続けると、コンコンとアタリが出ながら穂先が海中に突き刺さって行く。このタイミングで大きく合わせると、しっかりと鈎掛りする。この日はこのパターンでずっと釣れ続いた。
船頭の話によると、潮の関係と思われるが朝に良型の鯛が混じると言っていた。私は2流し目に小型が3連で釣れたが、船頭の言葉通りその後は暫くの間、良型の真鯛を釣ることが出来た。一番大きな鯛は40cmを超えており、明石で、この時期にこれだけの型が釣れたら優秀な方だと思った。
但し、このポイントでは、鯛と一緒にハマチが居るようである。間違いなく鯛のアタリで合わした後、上げる途中でハマチが食って来た。後半のメジロ、ブリ釣りのために体力を残しておかなければならないのに、結構体力を消耗させられた。ハマチとマダイのセットが3回発生した。
10:00に完全に潮が止まったところで、この後ブリ狙いまでの間、どうするか皆さんと相談した。その結果、釣り続けるならハマチ釣りしかない…ということで、岩屋港に入って休憩することにした。この時点で、私は真鯛17匹、ハマチ5匹であった。皆さんも真鯛・ハマチをコンスタントに釣っておられた。
ジェノバラインの待合所で暫くの間、釣り談義と今後の釣行予定を立てた。皆さん釣行されるエリアが違うので、時期と釣り物について、知らなかった情報をゲットすることが出来た。その中で、昨年情報を頂いた赤穂の真鯛サビキとイワシ飲ませのアコウ釣りに行きたいと思った。
11時近くになったので、西田船頭の携帯に電話してみたものの繋がらなかった。仕方なく私が西田さんの船まで歩いて行った。すると繋がらなかった時は、明日のお客との電話をしていたということであった。携帯の設定をどのようにしているのかは知らないが、繋がらなかったら行くしかないことを知っておいて欲しい。船は私を乗せてジェノバライン横の岸壁に着け、皆さん乗り込んで準備を開始した。
そして11時頃に皆さんメジロ・ブリの準備が整い出船した。釣り始めは潮が殆ど動いて居ないということで、去年とは違う瀬戸のポイントで釣りを開始した。タックルは、竿:剣崎TRAD 80-270、リール:GRAPPLER 300HG、道糸:ソルティガセンサー8ブレイド3号、ハリス:シーガーFX10号、鈎:がまかつヒラマサ・ブリ王14号、オモリは80号で統一した。エサは、船頭が用意してくれた活けイカを使った。
須磨の純栄丸も青物狙いの時は、活けイカを準備していたと聞いてはいたが、ポイントの近くで釣っていた名田屋のお客が仕掛けを投入している瞬間を船頭と見ていると、やはりイカを付けているのが確認出来た。船頭は、過去に実績のあったポイントに到着したところで、開始の合図を出した。
ひと流し目、私にアタリが来たが、ガシガシしただけで、穂先が引き込まれることは無かった。その直後、隣の珍テスターの竿に食い込むアタリが出た。暫く食い込ませると一気に穂先が引き込まれ、合わせを入れ電動のスイッチが入った。電動も強力な機種で強引に巻き上げていたが、それでも途中巻き上げられない状況であった。
私はさっさと仕掛けを回収し、助っ人になった。隣とお祭りしていたのをほどいて、魚が水面に出てくるのを待った。すると水面にブリと言える魚体が姿を現した。慎重に引き寄せた所で私の差し出す玉網に魚が収まった。玉網を持ち上げると重い!一発目からブリが釣れたので、船上は期待に湧いた。
2流し目、毛糸先生にヒットした。同じタイミングで私の竿にも異変があるが、毛糸先生とお祭りしているのかな?と思って毛糸先生の竿先を見るもどうも絡んでいない、すると穂先を持ち込むアタリが出たが、結局鈎掛りまで至らなかった。惜しいアタリであった。
3流し目からは結構潮が流れ出し、私の釣り座が潮先になっていることがわかった。こうなると居たら絶対に食ってくることが予測出来た。すると想定通り、食いアタリが出て硬い穂先が引き込まれた。慌てることなくイカを食い込んでいることを確信して合わせを入れた。するとハマチとは違う重量感が伝わり、メジロが掛ったことが感じられた。
昨年は、リールにアブの9000CLを使っていたのであるが、今回使ったGRAPPLER300HGは、本当に巻き上げが楽であった。タコ釣り用に買ったのであるが、ブリにも使えるかもと思って使ったところ、やはり適合していた。次の流しも同じようなアタリが出てメジロを追加することが出来た。強い引きを味わったので、この時点で結構腕の自由が効かない状況になったいた。
残り時間も少なくなり、エサのイカも少なくなった。そして、残っているエサを探したが、結構大きなイカしか残っていなかった。エサが大きいと、食い付いてくる魚も大きい。期待してこの大きなイカを付けて投入した。そして暫く流したところで、グイッと穂先に重みが乗った。根掛りならそのまま穂先が入って行くが、暫く重みが乗ったまま停止していた。
その直後、一気に穂先が海中に入り、15mぐらいリールから糸が引き出された。今までのメジロとは全く違う引き方であった。これはブリと確信し、根掛りの無いポイントなので、ドラグを少し緩めにして慎重に巻き上げた。ドラグを緩めているし、相手のパワーが強いので、巻いては糸が引き出され…を繰り返した。腕はもう棒のようになって力が入らなくなってきた。始めはスタンディングで対応していたが、これ以上の頑張りは出来ないと思い、椅子に座って巻き上げた。
横には珍テスターが玉網を用意して魚が姿を現すのを待っていてくれた。そして道糸が10mを切り魚が沖に走って姿が見えた。デカい!、やはりブリであった。竿が硬いのでそのまま強引に引き寄せ、珍テスターの差し出す玉網に収まった。腕は更に棒状態になっていた。
その後は、潮がかなり速くなり、たくさん釣れていたこともあるのであろう、船頭が次の流しで終わろか…ということで、流し終わったところで沖上がりとなった。今年一番の大漁で終わることが出来た。私の釣果は、鯛17匹、ブリ1匹、メジロ2匹、珍テスター、ブリ1匹、メジロ1匹、鯛8匹、毛糸先生、鯛10匹、メジロ3匹、青物男、メジロ1匹、鯛5匹、M氏鯛6匹という結果で終わった。
←5人分の釣果である。珍テスターが初めに釣ったブリは、生簀で死にそうになったので、先に絞めてクーラーに収めたため写真には写っていません。しかし、明石でこれだけ釣れれば文句は出ない…。一番大きなブリの重量を測ったところ8.2キロあった。
鯛は小型が殆どであるが、秋の鯛は肥えて脂が乗っているため、一年で一番美味しい季節である。沢山釣れた時は、一夜干しにして冷凍にしている。この干し物も、夏のアジの干し物と同じく何時食べても美味しい。
船頭も高齢なので、これだけの魚を絞めるのは過酷である。そのため絞めるのは私が担当し、船頭には、型の良い魚の神経抜きをお願いした。その結果か、私は疲労で翌日のヘラブナ釣りの例会を休んだ。余り釣れ過ぎるのも辛いことになる。
沢山釣れたのは嬉しいのであるが、持ち帰る時のクーラーが死ぬほど重かった。また、これだけ大きな魚だと、料理が大変なことになる。通常のまな板では、まず料理が出来ない。対策として、クーラーの上で3枚におろすことにした。それでも頭を落としているにも関わらず、左の写真の状態であった。
このブリを3枚に下ろし、メジロ2本と鯛17匹もウロコを取ってハラワタを除去したら夜になっていた。疲れている状態での料理は更に疲れを蓄積させた。しかし、私の仕掛けに掛ってくれた魚達、感謝の意味で食べきるようにすべきである。刺身や切り身にして近隣の方に配ったが、その量が多過ぎて、もらった側もびっくりしていた。
翌日は、朝から小鯛の干し物作りを実施した。天気も良く程々風もあって、干し物作りには最高の天気であった。残りの魚は、生で食べる分と冷凍にする分と振り分けて、切り身にして冷凍にした。-60度のフリーザーは、ガラ空きであったが、今回の魚で満杯になってしまった。今回釣ったブリ、3日後まで刺身にして食べたが、味は落ちなかった。流石に天然のブリは違うと思った。
来週は鳴門の鯛カブラを予定している。今回は胴突きの仕掛けで釣ったが、カブラで釣る鯛も奥が深くて面白い。秋から冬にかけては、美味しい魚が釣れるので、どうしても釣行回数が増えてしまう。