遠征二日目、私は、目覚ましの電話コールをセットしていたのであるが、昨日の疲れか電話が鳴っているのがわかっているのに、すぐには受話器を取れなかった。それだけ神経をすり減らすほどの疲れる釣りである。皆さん出発の5時前にフロントに集合し、予定通り出発した。まずは、乗船場近くのいつも立ち寄るコンビニで食糧を購入した。そして5:40頃にすぐ近くのエビスマリンに到着、荷物を持って桟橋を降りて船に荷物を積み込んだ。
←友香丸である。去年から後方の左右両側に防風のカーテンが張られた。これで冬でも寒い思いをすることも無くなった。
乗船前に釣り座の希望を聞かれたので、左舷に4人並びたいと言うと、その通りに座らせてくれた。ミヨシから私、毛糸先生、Fさん、Mさんの順に座った。この日は満船で、8名が各釣座に座られた。この船は、氷がサービスとなっている。乗船してすぐに食糧や飲み物を冷やすため、氷をクーラーに詰めた。
皆さん揃ったのか、5:50頃に出船した。この日も切るエサとハサミとタッパーを持って、キャビンの後ろに移動した。防風のカーテンの効果は抜群で、航行中に今まで強風に悩まされていたことが、嘘のような快適さであった。途中、呉港の前を通過したのであるが、やはり自衛隊の海軍の船が数隻見ることが出来た。エサを切った後は、疲れを取るため仮眠した。
友香丸も出船して1時間ぐらいで周防大島東端を通過した。そのまま進路を西に取り暫く走った。そして、友香丸が良く行く変わった建物が並ぶ海岸近くのポイントに到着した。エンジンがスローになり、皆さん各釣座で準備に掛った。そして皆さん準備が整ったところで釣りがスタートとなった。
この日のタックルは、昨日と同じで 竿:がま船・うまづらはぎ3.3m、リール:小型両軸リール、道糸:PE12本撚り1号、仕掛けは幹糸4号、ハリス3号、鈎:がまかつのカワハギ王7号の胴突き6本鈎仕掛け。オモリは20号(深場では25号を使った)、エサは川津エビの胴の部分を鈎一杯の大きさにカットして刺した。
最初のポイントに期待したが、このポイントでは全くアタリが無く、何回か流したもののポイント移動となった。そして次に向かったポイントは、今まで行ったことの無い周防大島の南西のポイントであった。すぐ前に平郡島が見えていた。他の船が誰も居ないところでエンジンがスローになり、ポイントに到着したことが分かった。
←唇の皮一枚で上がって来たウマヅラ。この日は、大型が多かったので慎重に取り込むと、こんな掛り方の魚が何匹か居た。ラッキーとしか言葉が出ない。
最初に狙ったポイントでは反応が無かったが、次に狙ってみたポイントでアタリが出だした。棚の水深は35mで水深があるためか、アタリで合わせても鈎掛りが悪く、すぐにバレてしまう現象が続出していた。しかし、バラシを防ぐための方策は、慎重に取り込むしかないと思った。
水深が35mもあると、オモリも少し重たいものを使う方が、仕掛けが張るためアタリが取り易くなる。但し、穂先の許容範囲を超える程の重さにしてしまうと、アタリを表現出来なくなる。ここで私は、オモリを20号から25号に交換した。このことが良かったのか、アタリもはっきりと判断出来て、鈎掛りも良くなった。このポイントでは、途中から食いが立って来て、一流し1回しか仕掛けを下せないが、確実に食って来た。
←この日のウマヅラも型は良かった。小さいのはゼロであった。帰って料理したところ、キモの入りが昨日釣った魚より断然良かった。
友香丸は船べりに給水装置が無いため、釣ったら活きている間に絞めて、クーラーに収める必要がある。バケツの水は頻繁に替えるのであるが、長生きはしない。4,5匹釣っては絞めるを繰り返した。結果になるが、この日も食いが悪く、釣っては絞めるを出来たのは、このポイントだけであった。
暫く釣れ続いたが、ある流しから全く食わなくなってしまった。船は、周防大島のすぐ近くのポイントに移動した。しかし、このポイントでは殆どウマヅラは釣れなかった。その後も移動を繰り返すが、盛り上がることは無かった。各ポイントでポリポロリと釣れる程度であった。
時刻も13:30を回っていた。船は、良く釣れたポイント近くの別のポイントに移動した。ここがこの日の最後のポイントとなった。そして一流し目、F氏に型の良いカワハギがヒットした。次に私にも何やらヒット、ウマヅラほど顔を振らなかった。上がって来たのは、同じく大型のカワハギであった。
←最後のポイントで釣れたカワハギ、29cmあった。また、キモもパンパンで美味しかった。
その後、このポイントでは、ウマヅラとカワハギが混じって釣れた。攻めた棚によるのか、私は結局このポイントでウマヅラは釣れなかったが、カワハギを4匹ゲットすることが出来た。このカワハギ、穂先に出るアタリを見ていると違いが良く分かった。ウマヅラのようにじわっと重みが現れるのではなく、何かコンコンと突いているようなアタリが伝わって来た。
次の流しで終わります…最後にカワハギを取り込んだところで、この日の沖上がりとなった。結果、私は16匹、毛糸先生11匹、F氏10匹、M氏7匹であった。カワハギも各自釣れていた。
←30ℓのクーラーです。20匹でこれだけあります。
2日間の遠征1回目が終わった。今年はウマヅラの絶対数が少ないと思った。また、ポイントによりウマヅラが居る居ないがはっきりとしていた。事前に広島の釣船の釣果を調べていたが、大漁している船は無かったことからすると、やはり絶対数が少ないようである。次回は11月の3,4日に釣行予定であるが、水温が下がったとしても、そんなに期待値があがるとは思えない。
帰りの車中、数は上がらなかったが、ウマヅラの型が良かったことと、ウマヅラを掛けてから取り込むまでの魚の引きと、バレるかもしれないというスリルがたまらないということが、皆さんの共有出来る意識であった。アタリを取って上手くアワセなければ釣れない…ヘラブナ釣りも同様の部分があるが、私はウマヅラ釣りが一番面白いと思う。
帰宅して刺身を造ろうと思い、魚の鮮度を確かめると最後に釣ったカワハギが一番良かったので刺身にした。キモと刺身をポン酢で食べたのであるが、釣りをしていて最高の幸せを感じる瞬間である。ウマヅラとカワハギの最高の美味しさを知ってしまうと、釣ることと共に食することも楽しみになる。
このウマヅラは、内臓にアンモニアのような臭いがある。絞めた際にきちんと処置すれば、食べる時に臭いはしない。広島のお客さんは、そのことを良く知っており、皆さん処置されてクーラーに収められていた。釣っても食べても最高…ホンマ止められない釣りである。これからも、もっと研究してたくさんゲット出来るようになりたい。
次回は、西田釣船のメジロ、ブリ狙いである。昨年1m程のブリをゲット出来たので今年も楽しみである。今年はメジロが良く釣れている。タイも狙うのであるがどうなることか。結果を楽しみにしていて下さい。