2017年9月22日 純栄丸のアオリイカ

赤灯台

9月も後半となり、明石海峡周辺ではアオリイカ釣りが始まった。岸からではなく沖の船釣りでは、季節の初めからそこそこの型のアオリイカが釣れる。このアオリイカは、シーズンがスタートした直後が一番数を釣ることが出来る。その後は型は良くなるが、段々と数が落ちていく…というのが毎年のパターンである。アオリイカを釣ってみたいという人は、シーズンの初めに行くことをお勧めする。また、シーズンの初めの釣果で、その年の好調、不調を判断することが出来る。好調な年は20杯以上、逆に不調な年は1桁を目安にしている。今年は10匹台が多いので、良いとは言えないがまずまずかと思える。

←折角の釣行なのに、自宅を出た頃から「雨」が降り出し、結局、ほぼ最後まで雨が降っていた。

人気のある乗合船では、土日に釣行しようと思っても、満船の日が多く思い通りのスケジュールでの釣行は難しい。そこでサラリーマンの切り札「有給休暇」を取って平日に行くことにした。マアジ釣りのように撒き餌を使う釣りの場合は、お客が多い方が良いことが多い。しかし、それ以外の釣りの場合は、お客が少ない方が魚の釣れる確率は高くなる。

この日の集合時刻は13時ということであった。1時間前に現地到着を見込んで11:30頃に自宅を出発した。出発した頃から雨がポツポツと降り出した。須磨駅で南側の階段を降りると、しっかりとした雨が降っていた。階段で雨具を着て待合所まで歩いた。約10分程で到着、すぐに乗船順のチケットをもらったところ9番であった。乗船料を支払う際に、この日のお客の人数を確認すると9人ということで、私がラストであることがわかった。

暫く待合所の2階で待っていると、午前便が帰って来た。この日は、ハマチ、メジロ狙いであった。そこそこ釣れていたようで、氷を詰めている方のクーラーの中を見せてもらうと、ハマチ4匹とメジロが1匹釣れていた。青物がこのところ良く釣れていることは知っているのであるが、今の時期の青物は美味しいのか疑問である。乗船後に中乗りさんに聞いたところ認識は私と同じで、青物は10月以降、タチウオも11,12月が美味しいとのことであった。

13時前、船内の清掃が終わったところで乗船が始まった。しかし、乗船を待っているのは5人ほど…、一番の方から乗船したものの、私より前に乗船すべき人が居ない。暫くして乗船して良いとのことで乗船した。この日の潮は、前半は東流れで後半は西流れになることがわかっていた。風向きの予報は、東のち北東となっていた。純栄丸は釣る時間が長いし時季的に早いので、前半に期待して右舷ミヨシに座った。

13:30頃に船頭が乗り込みすぐに出船、まず最初は須磨沖からのスタートとなった。この時点での風向きは東で潮も西から東に流れており、予想通りミヨシが潮先になっていた。1,2箇所目のポインでは誰にも釣れなかった。しかし、3箇所目のポイントで私にファーストヒット。穂先にフッと重みを感じたので、合わせてみたところ何かが乗った。上がってきたのは、少し小さ目のアオリであった。船中の1ハイ目を釣ることが出来た。このポイントでの2流し目にもはっきりしたアタリが出て、この時期にしては良型のアオリが釣れた。

タックル

←開始早々2杯釣れた。潮先であったからである。

10人乗っていて、私しか釣れていない…。後半、どのような状況になるかであるが、どうも大きな期待は出来ないと感じた。次のポイントは垂水沖であった。このポイントでは、潮が既に西向きに流れていた。ということは、今度は私の釣座が一番潮後になった。流石にアオリで潮後は乗りが悪い、2杯目を釣った後、数時間は何も無かった。

暫く流し続けたがパッとしないので、船は更に西のポイントに移動した。このポイントは水深があるため、オモリを重たくするように指示が出た。ひと流し目はトモの方にヒット、2流し目は私に久々ヒット、岸を見ると、このポイントでは東流れになっていた。この周辺では、少し場所を移動すると潮の流れる方向が違う。

この日の目的は、釣ることは当然であるが、釣れているエギのカラーを知ることであった。昨年は、グリーン系が良く釣れていた。今年は???出船前に中乗りさんに聞いたところ、今年はコレというのが、今のところ無いようであった。ただ、話の内容と他船の釣果写真を合わせると「ピンク系」が良いということが予測出来た。

この日、スタート直後の2杯はピンク系で釣れた。潮先であったことが一番の要因と思われるのであるが、最後に決定的な事が起こるのであった。船は垂水沖に戻り流し続けた。潮は東から西方向で結構な速さで流れていた。私は何かアタリのカラーがあるのか、過去に実績のあったエギを順番に毎流しチェンジして試してみた。しかし、釣れたのは私が超鉄板と信じているエギで釣れただけであった。この時点で5杯であった。

19:00を過ぎた頃、不思議と強く吹いていた風が止まった。すると船頭が船の流しを横流しにしてくれた。右舷は皆さん潮先となった。この日は、ヒンク系のエギがベストと決断し、最後までピンク系のエギで通すことにした。そして、「次の流しで終わりにします」とのアナウンスが流れて、最後の流しが始まった。

まず、隣の方にヒット。暫くして私にはっきりとしてアタリが出てアオリをゲット、結構良型が足一本に掛って上がって来た。中乗りさんが外してくれて即投入、すると棚を取って1分もしないうちにまたまたヒット、これでこの流し2杯目、そして投入、オモリが底に着いたので、棚を取ろうとリールを巻くと重みが伝わって来て即乗り、3杯目をゲットした。その後、かなり浅いところに来たのであるが、棚を合わせて持っていると2杯釣れて、この流しだけで5杯ゲット出来た。

釣果

そして、この流しが終わったところで、沖上がりとなった。結果、10杯釣ることが出来た。全体的に良く無かったので、頑張った方であったと思う。トップはトモの方で12杯釣られていたようだ。この日釣れたアオリイカであるが、大きい物は既に胴長20cmぐらいあった。

気になるのが今後の状況である。私の予感では、そんなに良く無いと思う。釣る地域にもよると思われるが、今の時期で本日ぐらいの釣果しか望めないのであれば、絶対数が少ないと判断出来る。餌となる小アジは沢山居るのであるが、今年は青物が多いため、青物に捕食されるケースが多いのかも知れない。青物は活きたイカが好物である。

刺身

帰宅して、早速刺身にして食べた。一年ぶりのアオリイカの刺身、イカの王様と言える美味しさであった。切り口が本当に甘くて美味しかった。-60度フリーザーを購入するまでは、このイカを配っていたが、今は即冷凍し好きな時に解凍して刺身にしている。通常は10月中頃に釣行して冷凍用1年分を釣るのであるが、今年は難しそうである。

←右の刺身は剣先である。1杯だけエギに乗って来た。

10,11月と広島へウマヅラ遠征を予定している。魚の棚でエサの海エビ(川津エビ)の販売が始まったようなので、購入して冷凍する予定。楽しい釣りも準備が大変である。しかし、その先には他人が味わえない楽しみが待っているのである。