前回の釣行から約1ヶ月が経った。8,9月は、船釣りの良いターゲットが無い。この時期、タチウオは抱卵しているし、青物はまだ脂が乗っていない。そのため、釣りに行くなら、いつでも行けて、いつでも帰れる場所にしている。ということで、今年も恒例「嫁さんと一緒に釣りに行く」という行事を実行した。対象魚は簡単に釣れて美味しい「小アジ」である。今回も、いつ行ってもハズレの無い岩屋港に行くことにした。ジェノバラインで明石港から岩屋港までの13分の船旅も楽しい。夕方の時合を狙って、13:20に自宅を出発した。
今回は、ジェノバライン14:20に乗船を決めていたので、JRの快速で六甲道から明石まで乗車することにした。30分程で明石に到着し、改札を出て南側の新しいビルの2階から陸橋を渡り、魚の棚の入口に到着した。そこから魚の棚の魚屋でウマヅラの餌となる川津エビが販売されているかチェックしたが、この日は販売されていなかった。
魚屋を越えた路地から、ジェノバラインの乗り場まで歩いた。現在、ジェノバラインの乗り場近くで、釣り餌を入手出来る店が無くなったので、前日に自宅近くのポイント摩耶店に行ってアミエビを買って来て用意していた。ジェノバラインの乗り場へは、予定通りの出港10分前に到着した。
←ジェノバラインの2階席、見晴らしの良さは抜群!明石海峡を360度見渡せる。
嫁さんが往復の乗船券を買ったところで、14:20発の乗船案内アナウンスが流れた。暫くすると、岩屋港を出港した船が、明石港の桟橋に接岸した。淡路島はこのところサイクリングで有名である。たくさんの自転車のお客さんが降りて来られていた。
皆さん降りられたところで、岩屋港行きの乗船が始まった。まずは、サイクリングの方から乗船され、その後に一般のお客の乗船となった。嫁さんと、行きは2階席に座り、明石海峡の景色を見ようと言って2階席に座った。14:20出港、船は岩屋港に向けて出港した。
出港してすぐに、8月26日にアナゴ釣りに行った明石港のポイントの前を通過した。アナゴは簡単に釣れると思って行ったのであるが、悲しくもアナゴボーズに終わってしまった。釣れたのは毛虫みたいな生き物3匹であった。もう40年ぐらい前になるが、この辺りではアナゴは簡単に釣れたのであるが…今は昔と違うことを痛感した。
←奥に見える灯篭のような物は、昔の明石灯台である。電気の無い時代に活躍していた歴史を、見て感じることが出来る。
明石港を出ると、船はスピードを上げて穏やかな海を滑るように走った。昔の話になるが、過去の播但汽船時代の船は、客室も質素で、船底には確か畳だけのような船室があった記憶がある。逆に一等席もあったことを覚えている。今は13分で到着するが、昔は30分ぐらい掛っていた。景色を見ながら嫁さんに昔の話をしていると、すぐに岩屋港に到着した。
到着して一旦ジェノバラインの出口を出て、乗船場前の護岸に入った。釣り場を見ると、何故かここに来ると何時も座る場所が空いて居たので、この日もここに座ることにした。嫁さんに「俺らが来る時は、何でここが空いてるのかな?」と聞くと、「ホンマ何でやろねぇ…」と会話が出た。
準備に掛ったところで隣の釣り人を見ると、小アジが釣れていたので、初めから釣れることが予測出来た。アミエビは昨日からクーラーの中で融かしていたので、釣り場に到着した時は、半分ぐらい融けていた。タックルをセッティングする前に持って来た小ザルに融けたアミエビを入れて余分な水分を落とした。
バッカンに海水を汲んで、竿にリールをセットし、糸を通してサビキと底カゴを付けてセッティングが完了。カゴにアミエビを詰めて第1投…サビキがなじんだところで早速アタリが来た。ブルブルと穂先を震わせて上がって来たのは小アジであった。昨年は同じ時期としては型が大きかったが、今年は平年並みのサイズであった。
←小鯛がカゴに頭を突っ込んで出られなくなったようだ。
それからず~っと入れ食い。小アジに混じって、青アジ、ウルメイワシ、小鯛、サンバソウなどが食い付いてきた。ただ、何故か毎年居るはずのウリボーが1匹も釣れなかった。7月に西田釣船で親魚は良く釣れたのであるが、今年は何故居ないのかはわからない。
この釣場では、飛ばしウキを付けて投げなくても竿下で十分釣ることが出来る。しかし、流行りなのか私以外の釣り人は、皆さん飛ばしウキで投げて釣っていた。私が座った場所は、ジェノバラインの乗り場から一番近い所であり、私が入れ食いしているところが気になるのか、入れ代わり立ち代わり私の側まで見学に来られていた。その中には、サイクリングに来ていた外人の方も居て、私の釣りを熱心に見ておられた。
14:40ぐらいから釣りを開始したものの釣れ過ぎて、1時間も掛ることなく100匹は釣れてしまった。夕方まで釣るつもりで来たのであるが、たくさん釣り過ぎても、後の処置に困るだけである。持って帰る分は釣れたので、嫁さんと交代…と言っても、竿を持って上げ下げするだけ、餌詰めと魚外しは私の役割である。
←帰宅して数えたところ、147匹であった。
誰が釣っても釣れる釣れる、やっぱり岩屋港は良く釣れる。本当に今までここに釣行して、釣れなかったことは一回も無い。ただ、良く釣れると言っても、少しはコツがある。それは使うサビキである。小アジと言えどもそんなにアホでは無いと思っている。今までの経験で、やはりハリスは細い方が良く釣れる。また、アミエビを撒く釣りには、魚皮よりスキンのサビキの方がよく釣れる。釣具店で300円以上する商品なら安心して使える。
←釣りまくるおばさん(嫁さん)、この日は遠慮がちに20匹ほど釣ったところで、もうええは…と竿を返還した。
夕方が近づくにつれ、釣り人が段々と増えて来た。我々は十分に釣れたので16:40の便で帰ることにした。釣っていたのは約1.5時間であった。秋の一日、楽しく過ごすことが出来た。後は帰って南蛮漬けを作るだけである。
16:40発のジェノバラインで岩屋港を後にし、自宅には17:40ぐらいに到着した。帰ってすぐにゼンゴ、エラ、ハラワタを取って素揚げにして、南蛮酢に漬け込んだ。そして2日後に食べたのであるが、本当に美味しかった。小アジでも、クーラーに入れる前に、面倒であるがナイフで絞めて持ち帰ると、美味しさに差が出る。一度試して頂きたい。
今年のアオリイカの状況が気になるところである。現在の釣果を見ていると、今年は少し悪いように思える。良く釣れる年であれば、この時期トップ20杯以上が続くはずであるが、そんなに釣れていない。7000円も出して釣行して1,2杯しか釣れなかったらやってられない。状況を見て自己判断するしかない。