2017年7月25日 近藤丸のタコ釣り

シャワー

昨年は、マダコが良く釣れた。しかも、タコエギというルアーが出来て、使ってみたところ本当に釣れた。昨年は、専用ロッドは売り切れていて入手出来なかった。今年は釣る気満々だったので、早くから専用ロッドを予約して購入出来た。リールもジギング用片手ハンドルの新製品を購入し、準備万端であった。しかし、開幕して釣果を見てみると、トップで2桁に到達して居なかった。ええ…折角竿まで買ったのに全然釣れていない。新しい竿とリールは、セッティングされて竿立てに立てられたまま、出番を待ち続けているだけであった。

このままでは終われない、釣らせてくれる釣船は無いものか…すると毛糸先生が釣友のF氏からタコ釣りの良い情報をゲットした。そして、7月25日に東二見の近藤丸に行ってみます…との連絡が来た。25日は平日である。仕事の予定を見ると、絶対にやらなくてはならない仕事も無く休める状況にあった。職場のメンバに確認したところ、休んでも問題ないことが確認出来たので、有給を取って釣行を決めた。

東二見の釣船に乗るのは初めてである。ホームページを見ると、新造船のような綺麗な船であった。何より予約状況を見ると、土日は当然、平日も合わせて1ヶ月ほど先まで満船という人気であった。何でこんなに人気があるのか?それは、釣りを終わった時に、しみじみと感じられるのであった。

早く行くと、乗船場近くに車を駐車出来るということで、3時頃に毛糸先生が迎いに来て下さり出発した。自宅前は、出発前に雨が降った形跡があった。すぐに出発し、摩耶ICから高速に入り明石西ICに向かった。すると道中、須磨辺りで凄い雨、そのまま走ると何故か須磨の料金所では雨は降っていなかった。非常に局地的な雨であった。その後、明石西ICまでは、所々雨が降っていた。しかし、明石西ICを降りると雨の形跡も無かった。

一般道をカーナビを頼りに走り、10分程で東二見漁港に到着した。初めて乗船する船であったため、駐車場が何処なのか分かっていなかった。後で分かったのであるが、我々が到着した時は、乗船場近くの駐車場に止めることが出来る状況であった。そこまで行こうとしたが、手前の岩澤丸のお客がたくさん居られて、空いて無いと判断してしまった。

まだ、4時になっていないのに、岩澤丸には沢山のお客が集まっていた。この船は、先着順で乗船するルールになっているようであった。近藤丸のメジャーな駐車場は、ちょっと離れた所にある。我々はその駐車場に駐車したのであるが、早く到着したので誰も駐車してなかった。とりあえず車を駐車場に置いた後、荷物を担いで近藤丸の乗船場の前まで歩いて、船の前辺りに荷物を置いた。

すると薄暗い中、近藤丸の出船を待っていた方が私に話掛けて来た。「齋藤さんですか、尼崎のxxと申します。純栄丸でマアジ釣りで一緒に乗ってた者です。(すみません、名前覚えられませんでした)」、その方がまず話にされたのが、今回乗船する近藤丸が、タコを良く釣らせてくれる船であることであった。そのことを知っての乗船であることを聞かれた。私はタコ釣りに興味が無かったので知らなかったが、須磨辺りの乗合に来られる方は、タコ釣りに行くならば近藤丸が良く釣らせてこくれることを知っているようである。

岩澤丸はお客が揃ったのか、5時頃には出船した。近藤丸は集合が5時で出船が5:30ということになっている。出船前に船頭さんから、現在の状況と釣り方のレクチャーが10分ほどあった。船頭さんは毎日出船しているので、お客さんに最高のお土産を釣って帰ってもらうためのレクチャーをされた。毎日同じようなことを言っているのかは知りませんが、釣り方の「ここはどうすれば」という所を、情熱的にレクチャーされて、非常に勉強になった。事実、教えられたことをやってみたら、本当に良く釣れた。

5:30頃出船、10分ぐらい走っただろうか、ポイントは東二見人口島のすぐ前であった。海面を見ると、非常にたくさんの旗が浮いていた。みんなタコ壺漁のブイである。しかし、こんなに固まってたくさんあるのを見たのは初めてであった。そしてすぐに仕掛け投入の合図が出た。水深は、レクチャーの時に説明があった7mほどであった。朝イチは、潮が止まっているような状況であった。

タコエギ

この日のタックルは、竿:アルファタックル、海人エギタコ185、リール:シマノ、グラップラー300HG、道糸:PE3号、先糸10号、オモリ50号、タコエギ2本付けで狙った。専用の竿、リールでタコを釣るのは初めてなので、どんな感じで竿に乗りが伝わってくるのか、楽しみであった。

ひと流し目、私の丁度反対面の釣り座の方がファーストヒット、浅い水深なのに1kgはあるような良型のマダコを釣り上げられた。しかし、他の方には釣れず、すぐに近くの別のポイントに移動し、すぐに投入の合図が出た。それからタコタコ祭りが始まったのであった。

投入すると水深が浅いのでエギがすぐに底に着いた。道糸を張って竿を振ってエギを躍らせると、すぐにじわっと重みが竿先に伝わって来た。レクチャーで早合わせは絶対ダメとの教えを守り、少し抱かせてから合わせを入れた。リールのドラグはかなり絞めたつもりであったが、大きなタコが掛るとジリッと音を出して糸が出た。

釣れた

丁度、船頭の隣の席であったので、一定の速度で慌てず巻けばいい…というアドバイス通りリールを巻いた。上がって来たのは良型のマダコ。二見の沖では、こんな浅い所でこんな良型が釣れることを初めて知った。すぐにタコを外してネットに入れて仕掛けを投入した。着底してすぐにまたまた重みが伝わって来た。ホンマかいな、こんなに乗ってくるの?半信半疑で合わせを入れると、またまた良型のタコが釣れた。

←タコは手の届く所にくっつくので、写真撮影が難しい。

ここの釣り場はどうなっているのか?タコを外してネットに入れてすぐに投入、またまたまた重みが伝わって来た。よいしょ…エギに掛った。3連続良型のマダコをゲットした。何となく今日の目標をクリアしたような気分になった。今までタコ釣りに行った時の釣果を振り返ると、10杯釣ったとして、今日釣ったような良型は1,2杯混じるぐらいであった。しかし、今日はみんなデカイ。船頭が出船前に「今日は大きいタコが釣れるポイントばかり狙う」と言った言葉が本当に現実化していた。

それからだんだんと潮が流れ出した。タコにとって丁度良い速さの潮があるのか、一時は入れ乗りとなった。その後、潮が速くなると乗りも悪くなって来た。そして、根掛りやタコ壺漁のロープに掛ってしまうことが多発するようになった。遂に私もタコのロープに掛ってしまった。出船前のレクチャーで、根掛りしたら船べりに刺してある木の棒に、道糸をフリーにして巻き付けるように指示があった。実践しようとした際、誤って穂先に道糸を巻いてしまった。ほどこうとしたが、潮が速く糸が張ってしまい、穂先がザリッと音を立てて折れてしまった。

ああ…やってしまった。タコ釣りの道糸はPEの3号が標準であり、簡単に手では切れない強さである。この竿は、ガイド2個分折れても、タコ釣りは続行出来ると判断し、予備の竿にチェンジしなかった。その後、時間が経つにつれて潮が緩くなってきた。すると一時バタバタとタコの乗りが集中する時があった。この日、私からは左舷トモと右舷しか見えないが、コンスタントに皆さんタコを上げていた。しかも、ミニは居なかった。殆どが500グラム以上の良型ばかりであった。

釣果

12時前、潮向が反対に変わり、その流れ出しにも乗り乗りタイムがあった。その後、本当に速く流れ出したところで、沖上がりとなった。途中、ネットが一杯になったので、タコを絞めてクーラーに収めたが、その後、沖上がりまでの時間で、またまたネット一杯になってしまった。帰宅して数えると33杯釣っていた。しかも小さ目が2杯だけで、それ以外は良型のマダコばかりであった。

←21Lのクーラーがタコで一杯に…予想していなかった。

今年、乗合船のタコの釣果を見ていると、須磨辺りから出船する船の釣果は本当に良く無い。トップで20杯を超える日が見当たらない。そんな状況が当たり前と思っていて、これだけ釣れてしまうと、「タコ釣りは東二見」という概念が出来てしまった。今後、タコ釣りに行くなら、東二見に行くことにする。

東二見は、タコがたくさん釣れる土地柄もあり、人気のある釣船がたくさんある。その中で今回乗船した近藤丸の船頭さんは、本当に親切な方であった。また、元々が漁師さんなのだろう、知識が豊富で指導が上手いと思った。土日でもお客が来ない釣船の船頭に、どんなサービスがお客を魅了するか、一度乗船して勉強してみてはと思った。

釣果

帰宅して刺身にして食べたのであるが、本当に身に味があり美味しかった。タコは、釣り味に欠けるが、この食べる楽しみは大きい。これだけ良型が釣れると思っていなかったので、墨を取って冷凍したら、冷凍庫が一杯になってしまった。釣行日以降の釣果を見ると、爆発的に釣れていた。本当に東二見という所は、神秘的なタコ天国であることは間違いない。

近藤丸は、乗船料が6000円で駐車場もあり、帰りに氷もたくさんもらえた。出船時には、コーヒーも出たし、本当にサービスの良い船だと思った。須磨や明石より安くて沢山釣れる…、私の知識に新たな1ページが追加された。

出船前のレクチャー、関東の釣船では実施している所を知っているが、関西では初めてであった。タコ釣り初心者にとっては大きな味方となる。船頭としても、お客に釣って帰ってもらわなければ評価されない。そのためとは言え、船頭としての努力に「◎」をあげたい。

※注意:乗船場辺りは、本当に「蚊」が多かった。知らなかったので半パンツで行ったのであるが、黒い蚊が一杯飛んできて何匹殺したことか。デカく見えるのは、誰かの血を吸った蚊で、叩くと血がドバっと出た。スキンガードを用意して行った方がいいと思います。