今年は珍しく、5月までに船釣りに良く釣行している。長期間釣りをしないと、どうしてもストレスが溜まり精神的に良くないことがわかった。そのため状況にもよるが、2週間に一回ぐらいは釣行することにした。同じ釣船に通うのも良いが、違った船に乗ってそれぞれの船の特徴を確認するのも、評価する上で必要である。今回は、仙正丸に行くことにした。タチウオの際は、必ず乗船している船だ。中乗りさんは居るし、設備も充実しておりサービスも納得の優良な釣船だと思う。それゆえ、土日は特に満船になることが多いため、今回の予約は早めに入れた。
←濃霧の須磨沖?視界は200m未満…何処に居るのか東西南北も分からない状況であった。
朝4時に起床し、準備して自宅を5:20に出発した。出発した時点で、六甲山を見るも真っ白の濃霧が掛っていた。JR一番電車で須磨まで乗車、徒歩で乗船場に向かう途中、船頭さんが軽トラで迎いに来てくれた。荷物を積み込んで乗船場に向かいすぐに到着、乗船すると中乗りのソウハチ君に、右舷トモから2番目に座るように指示された。
座って乗船料を払い準備に取り掛った。その際、沖を見ると「真っ白」であった。今の時代は、殆どの釣船にGPSやレーダーが搭載されており、きちんと見ながら操船すれば、衝突の恐れはない。暫くして出船、船は濃霧の中、結構ゆっくりとした速度でポイントに向かった。港の前にある防波堤を通り過ぎてすぐに360度周りが「真っ白」という状況になった。
まず一箇所目のポイントは、船の速度と走行時間から須磨沖だと思った。ひと流し目は何も釣れなかったが、2流し目、2mほど底を切って持っていると、クックックッと穂先にアタリが出てメバルが掛った。上がって来たのは、20cmぐらいのメバルであった。続くのかなと思ったが、その後、私にはアタリが無かった。
ポイントを移動しながら仕掛けを下すも、右舷では、ポロリポロリと小型のメバルが一番下の鈎に掛っている状況であった。時間が経つにつれて、船は西の方向に移動していると思った。そして暫く移動すると霧の切れ間から明石海峡大橋が見える瞬間があり、今居る場所が分かった。このポイントでは、ひと流し目にメバルが釣れていたが、すぐに潮が止まってしまい、釣れたのはその一流しだけであった。
暫くその周辺で狙ってみたもののメバルは姿を現さなかった。船頭はメバルを諦め、カサゴ狙いのタックルへのチェンジの指示を出し、冷凍のイカナゴが配られた。私も遅れないよう、メバルのタックルを片付けてカサゴのタックルにチェンジした。
ポイントは、東浦の沖であった。この時点では霧が薄れて岸が見える状況となった。しかし、時より雨が降るような天気が続いた。「やって下さい」のアナウンスで釣り開始、すぐに私にアタリが出て船中1匹目のカサゴが釣れた。そしてすぐに下して探ると2匹目が来た。この調子が続くのかなあと思ったが、カサゴも居る場所と居ない場所があるのか、次に釣れるまで間が空くこともあった。
潮が緩くなり海峡筋のポイントに移動してからは、結構コンスタントにアタリが出だした。周りのお客さんは、冷凍イカナゴが餌なので、アタリが出ても鈎に掛らなければ、エサが無くなっているので回収してエサを付ける必要がある。私は魚の切り身なので釣れるまでエサが取られることが無く、回収の時間のロスが殆ど無くコンスタントに釣れ続けた。
この日は、全体的に釣果が良く無かったためか、13:30頃まで釣らせてくれた。そのため、カサゴを何とか20匹以上ゲットすることが出来た。13:30頃に沖上がりのアナウンスがあり、この日の釣りは終わった。結果、メバル1匹、カサゴ22匹、ワニゴチ1匹であった。しかしながら、いつものように一生懸命メバルを狙い、1匹しか釣ることができなかったのは寂しかった。
この日釣れたワニゴチを、夕食でから揚げにして食べてみた。広島で釣ったワニゴチは、身に味が全くなく、二度と食べたくないと思ったが、明石海峡で釣れた物は、意外と味があって美味しかった。同じ魚でも、釣れる場所、時期により美味しかったりマズかったりするが、このワニゴチも同じことが言えると思った。カサゴはから揚げ、煮付けともに非常に美味しかった。私は、メバルよりカサゴが大好きである。