数年前から、嫁さんと一度は台湾に旅行に行こう…という計画をしていた。昨年、職場で個人別に長期の休暇を取ろうということになった。当然、仕事のことを考慮して、他人に迷惑を掛けない日程という前提である。丁度良かったので、嫁さんの仕事のことも考慮して調整した結果、1月15日~17日に行くことを決定した。
←今や台北の観光地で日本人に人気№1の九份。宮崎駿のアニメ「千と千尋の神隠し」で有名になった古い街だ。
台湾は結構南に位置するため、台風の影響を良く受ける。そのため、日程が潰されないように、行くなら冬にしようと決めていた。今回は、台湾に初めての旅行であったので、少々費用は高いが、観光が付いているツアーに参加した。また、宿泊するホテルもちょっと贅沢なところにした。
出発日前日の14日から、日本列島は今シーズン最強の寒波に見舞われていた。明日、空港までの交通機関に影響が出ないか心配であった。当日朝起きると、夜に吹いていた強風も収まっていた。ネットで鉄道の運行状況を確認こしたところ、遅延も発生してなかった。集合時間から逆算して、自宅を6:20に出発した。自宅を出ると寒波の影響で寒い…大阪駅で関空快速に乗り換えて、予定通りの時刻に関空に到着した。
まずは旅行会社のカウンターへ行き、搭乗の手順を聞き、荷物を航空会社(CATHAY)に預けて出国の手続きを済ませた。それから出発までの時間は、免税店でのショッピングが出来る。今回の旅行で香水と現地で飲むお酒とブランド物のキーホルダーを買う予定にしていた。しかし、キーホルダーだけは希望するものが無かった。関空の免税店の店員さんは、日本人が殆どと思っていたが、今は中国人の方が多く見受けられた。(しかもかなりの美人だった)
搭乗して窓から外を見ると、粉雪が舞っていた。そして、10:45予定通りピットから出発、一路台北に向かった。離陸後、明石海峡大橋の上空を通り、鹿児島の上空を通過して海上を直線的に飛行していた。往時は離陸後、約3時間のフライトであった。機内では暇なので映画を見ることにした。何を見ようかと検索するとアニメ「君の名は」があり、見た事が無かったのでそれを見た。
機中昼食となる機内食が出たが、期待していた程の食事では無かった。日本と台湾では1時間の時差がある。そのため現地時刻の13時頃(日本時間14時頃)に桃園国際空港に到着した。入国手続きを済ませて出口を出ると、旅行会社の現地係員が待っていてくれた。もう一組の参加者を拾って、ホテルには寄らずにそのまま九份に向かった。
初日の台北市内の天候は曇りであったが、九份に近づくにつれて雨模様になって来た。添乗員の話によると、九份は非常に雨の日が多いとのことであった。到着後、階段を暫く上がると、この観光地の売り物「赤ちょうちん」が見えて来た。そして広場のような所から周りを見渡すと、旅行雑誌で見た景色を見ることが出来た。アニメ「千と千尋の神隠し」に使われたことが良く分かる景色であった。この界隈にある茶店でお茶を飲んだ後、暫く散策して車に戻った。
次の観光は、小籠包の夕食である。台湾で一番有名な「ディンタイフォン」に行って食べた。日本を初め海外にも進出している有名店である。大阪にも出店しているらしい。小籠包をはじめ、シュウマイやチャーハン、スープの付いたコースであった。食べた感想を正直に申し上げると「そこまで感動するほど美味しく無かった」、人それぞれ感想は違うので単に私の意見として扱って下さい。相対的に味付けが日本より薄く感じた。
←ディンタイフォンの小籠包です。
添乗員は日本に2年間留学していたということで、日本のことを良く知っている。その添乗員の説明によると、台湾の味付けは日本より薄目になっているらしい。ただ、ペットボトルの紅茶などは、お茶の成分が少なく砂糖の量がかなり多めであり、非常に甘いと言っていた。実際にペットボトルを買って嫁さんが飲んだら、かなり甘いと言っていた。
食事が終わった後は、士林夜市への観光であった。集合場所と時刻を指示された後は、自由散策となった。私達は、文林路と大南路をうろついてみた。売られている物は、日本のコピー商品が多かった。屋台で印象的であったのは、日本人では耐えられない臭いであった。その正体は、「臭豆腐」の料理であった。添乗員は日本の納豆は臭くて食べれなかったと言っていたが、この臭いはそれどころでは無いように思えた。文化の違いとしか例えようがない。
←本当にアメヨコを歩いている感覚に似ていた。
ホテルに戻る前にコンビニ(セブンイレブン)に行き、飲み物とスナック菓子を買った。その際、台湾ではレジ袋に入れてくれないことに気付いた。添乗員に聞いたところ、台湾では袋は別料金を払って買うらしい。ホテルに戻って旅行雑誌で知ったのであるが、この夜市の中に屋台ゲームがあって、「エビ釣り」があるようだ。行く前にこの情報を知っていたら、エビ釣りが楽しめたのにと思うと、非常に残念であった。釣ったエビはその場で焼いて食べれることが出来ると書いてあった。一日目の観光は、結構凝縮されたものであった。
2日目は台北市内観光である。今回JTBのツアーに参加したのであるが、その時の参加者の人数によって、10人ぐらい乗れる車や、人が多い時は観光バスを手配しているようである。この時は、12人ぐらい乗れる車で一日観光した。まずは、チョンリエツー(日本の靖国神社のような所)へ衛兵の交代式を見学した。毎日朝9時から一時間毎にセレモニーが行われるとの説明があった。我々が見たのは、その一回目の9時の交代式であった。門前に立っている兵士は微動もしない。写真の制限は特に無く、観光客は自由に兵士と写真を撮っていた。
次に向かったのは、有名な国立故宮博物院であった。ここの目玉は「翠玉白菜」である。展示されている物は他にも沢山あり、一通り見ようと思うのであれば、数日掛るとのことであった。添乗員は、特に有名な展示品をピックアップして案内してくれた。その中で私が凄いと思ったのが象牙の彫刻だ。一本の象牙から何層も回転する球状に作られている作品は、製作に120年、3代かけて作られたと聞いて凄いと思った。
←これが有名な白菜、素材は翡翠で、白菜にキリギリスとイナゴが彫刻されている。子孫繁栄を意味しているとのことであった。大きさも小さい物であった。
見学が終わった後は、台湾・中国茶の試飲…と言っても、結局は土産物屋へ連れて行かれることを意味する。その店には「お茶の先生」と言われているやり手のオバハンが居て、テーブルを囲んで売っているお茶を説明しながら飲ませてくれる。現地のお茶屋に行けば、同じ物が安価で買えるかもしれないが、時間も無いし値段からそんなにボラれて無いので少し購入した。
パイナップルケーキも、ここで売っていた物は、試食があり美味しかったので購入した。添乗員の話によると、安物のパイナップルケーキのパイナップルは、何と大根で作られているらしい。私は他にカラスミを1つ買った。結構高価(4000円ぐらい)だったが、食べたかったので買った。
お土産を買った後は、リージェントホテルでフカヒレ入りスープのランチであった。前菜、スープ、シューマイ、チャーハン、デサートのコースであった。この店のどの料理も本当に美味しかった。特にフカヒレスープの味は、今回の旅行の中で一番美味しかった。台湾のスープは、昨日ディンタイフォンで食べた物も、胡椒を入れていることが印象的であった。食事の後、リージェントホテルの宴会場への階段を見た。先日、福原愛さんが婚約のお披露目をしていた場所である。添乗員の話によると、日本人の記者が周りにたくさん居たと言っていた。
次の観光は、龍山寺であった。このお寺では無料でおみくじを引くことが出来る。半月の形をした木片のような物を2つ選択して投げる。その木片には裏と表があって、投げた結果、裏と表の組み合わせが出たらくじを引き、もう一回木片を投げて裏表が出たら、引いた番号のおみくじをもらえる。(3回まで挑戦可)私は、一発でおみくじをゲットすることが出来、しかも「上吉(日本の大吉)」であった。
この寺で、偶然面白い物の撮影が出来た。おそらくファッション雑誌の撮影をしていたのだろうと思うが、モデルさんが2人ポーズを取っていた。周りにはカメラマンが2,3人居り、写真を撮っていたので便乗して私も写真を撮った。何となくファッション雑誌の1ページのような写真が撮れた。その後、ホテルまで送迎してもらい観光は終わった。
2日目は夕食が付いていないので、自分で好きなところで食べることになる。私は海鮮の美味しい物が食べたかったので、添乗員に店を紹介してもらい、予約も入れてもらった。台湾では海鮮居酒屋を「熱炒(ラーチャオ)」と言う。殆どの店に水槽があり、好きな素材を選んで、調理方法も指定出来る。素材毎に値段が書かれているのでボッタクリされることもない。私は、折角の旅行であったので、一番高価な「ロンシャー(伊勢海老)」をスープと炒め物にしてもらった。ここでのロンシャーは、オマールエビであった。
スープは、日本の白みそを使った味であった。炒めた胴や爪は、結構薄目の味付けで美味しかった。台湾では、ビールの注文は店員さんに頼むのではなく、自分で冷蔵庫から取ってくるルールになっていた。店員さんに「ビール」と言ったら冷蔵庫を指差したので、そこで初めて自分で取ってくることに気付いた。私は知らなかったのであるが、ホテルに戻って旅行雑誌を読むと、確かにそのことが書いてあった。
3日目は、出発まで自由行動である。折角来たのだから、何か観光しよう…何処へ行こうかと調整した結果、台湾のスカイツリーである「101」に行くことにした。また、タクシーで行くのではなく、地下鉄に乗って行くことにした。地下鉄の自動券売機は、日本語表示出来るようになっていた。目的地までの料金を確認してお金を入れると、切符ではなくコインの形をしたトークンと呼ばれるものが出てくる。自動改札では、このコインをかざして入鉄し、出る時は、コインを入れる穴に入れると扉が開いて出ることが出来る。
台北ではこの地下鉄(MRT)の路線が発達しており、安価で便利である。ただ、地下鉄の椅子が日本と違い、クッションなしのカチカチの椅子であった。進行方向も日本とは逆向きであった。ホテル側の駅から101のある駅まで、迷うことなく行くことが出来た。
旅行雑誌に受付は5階と書いていたので、5階で受付を済ませたのであるが、現在はB1でも受付出来るようであった。5階からエレベータに乗る際には、ほぼ満員のお客が乗っていた。このエレベータは日本の東芝製で、世界一高速のエレベータということであった。ギネスの認定書がエレベータの扉の横に飾られていた。籠の中の気圧の調整も出来るようで、耳が変になることも無かった。
展望台からの景色は流石だと思った。360度、台北の街が見渡せた。床が一部ガラス張になった所があり、その上に立つとちょっと恐怖感が襲って来た。一通り景色を見た後、B1まで降りようとすると、帰りは階段を下りて別の階からエレベータに乗るようになっていた。その乗場までの間、台湾の土産物が並んだ所を通らなくてはならないように仕組まれていた。嫁さんと「さすが商魂たくましいな…」と感心した。
地下はフードコートになっており、色んな食べ物が販売されていて、テーブルに座って食べれることが出来る。台北で食べたかった食事であと一つ「牛肉入りのラーメン」が残っていた。旅行雑誌に101の地下の店が紹介されていたので、その店の牛肉入りラーメンを食べた。意外とあっさりしていて美味しかった。
この後、ホテルに戻って空港まで送迎してくれる添乗員を待った。すると、定刻より少し早く迎えに来てくれた。桃園国際空港には約40分ぐらいで到着した。添乗員の説明によると、街から近い松山空港は廃止され、この桃園国際空港が拡大されるようである。また、地下鉄がこの空港まで2017年2月中に開業されるらしい。台北の駅でチェックインして荷物を預けれるようになると言っていた。
出国審査を終えた後、嫁さんは残った台湾のお金で、簡単なお土産を免税店で買っていた。そして現地時刻の17時頃にテイクオフ、帰りは偏西風に乗るためか、2時間のフライトであった。さすがに関空に到着すると、寒さを感じた。帰りは三宮まで高速バスに乗り、JRで六甲道まで帰って来た。現地には、まるまる2日間しか滞在しなかったが、台北は治安も良く、思い出の残る旅行になった。有名な観光地を足早に廻ったので、もしまた行くことがあれば、行っていない観光地に行きたいと思っている。
1月26日からSKYが6月30日までの格安チケットの販売をスタートした。昨年、神戸⇔札幌のチケットを往復11,000円で買えた。今年も予約することが出来て、11,000円で購入することが出来た。これで今年もすすきのに行くことが決定した。