先週、初めて参加したキスマッチで予選を通過してしまった。久々のキス釣りで、どのように釣れば良いのか手探り状態であったが、気合を入れて釣った結果、思っていた以上に釣ることが出来た。たかがキスと思いがちであるが、意外と奥が深いものである。過去に私が釣れず、隣の方が入れ食いした時があった。釣り方を見ていると、天秤で底を叩いて釣っていた。その時初めて、キス釣りは底を叩く釣り方が良く釣れることがわかった。以降、テレビで関東のキス釣りを見ていると、やはり同じように釣っていた。
仕掛けは、前回模索して作った物が良いと判断した。詳細は明らかに出来ないが、キスを釣るための要件に合致しているのだと思った。本日も同じ仕掛けを用意した。タックルも予選の時と同じ物でやることにした。エサは、船で支給される青イソメのみで通すことにした。
13:20頃に須磨駅に到着、ベランダから乗船場を見てみると、丁度船からお客さんが降りてくるところが見えた。歩いて乗船場に向かっていると、タチウオから帰って来たお客であった釣友のT木さんと偶然出会った。「暇潰しで勝つなんて、真剣にやってる人に申し訳ないですよ…」と言われてしまった。しかし、勝ってしまった限り「出るからには頑張って来ます…」と答えた。
乗船場に到着すると、お客の荷物を載せて軽トラが駐車場へと走って行った。待っている際、突堤の一番先から海中を覗いてみると、黒い大きな魚体が複数見えた。ボラだろうと思っていたが、よくよく見るとどうも平たいことがわかった。真剣に確認したところ、正体は「チヌ」であった。群れで移動しているのか10匹は居たのであるが、暫くするとエイが現れて群れはどこかに行ってしまった。
軽トラが戻って来て、いよいよ決勝戦の乗船順を決める抽選が始まった。私は予選と同じく「5番」を引いた。決勝は8人しか居ないので丁度真ん中ぐらいであった。1,2番の方は左右ミヨシに座られた。3番目の方は右舷トモ、そしてくじは5番だが次は私で左舷トモに座った。この日の風と潮の予想していた方向からすると、一番潮先になる釣り座であった。
着席後、回って来た奥さんに船代を支払い準備を開始、と言っても竿掛けのセッティングと竿を伸ばして天秤と仕掛けをセッティングするだけであった。ソウハチ君が来てエサの青イソメを支給してくれたので、すぐにパックを開けて仕掛けにエサを刺した。そして出船を待っていると14時に出船となった。
14時頃出船、ポイントを目指す。ポイントはこの日も須磨沖であった。10分ほど走ったところでエンジンがスローになった。船を静止させるとすぐに「やって下さい」とのアナウンスが流れ釣り開始となった。風は西南西で、潮は引き潮で恐らく潮先であったと思う。結構風が強く波があった。キスマッチは4時間なので、船頭は「18:09で納竿とします」とのアナウンスも出した。
←決勝戦は8人なので、片舷4人となる
第一投、オモリを着底させて仕掛けが馴染んだところで、穂先を上下にトントントンと振り、オモリで海底を叩く。そして、スッとオモリを持ち上げてアタリを待った。出船前に船頭が「午前の後半は2枚潮だった」と言っていたが、仕掛けを投入後、道糸の角度・方向を見ていると、前後左右と一定の方向に安定させるため、操船されていた。
釣り始め、私にアタリは無かったが、隣の方がキスをコンスタントに釣り上げていた。何でアタリが無いのだろうかと、ちょっとあせっていると、暫くしてやっとのことで1匹目をゲットすることが出来た。キスも群れでいるのか、その後は連続して食って来た。しかし、1時間過ぎた頃に中間発表のアナウンスがあり、トップ18匹ということであった。その時点で私は10匹程であったので、半分しか釣ってないなあ…。ただ、この日は釣れてくるキスの型が先週と違い、相対的に大型が多かった。
パターンが掴めてきたのか、時間が経つにつれて調子も上がって来た。初めの1時間、私は不調であったが、後半になってくると、周りより私の釣るペースが上がってきているように思えた。ただ、競技に関係無い魚も良く釣った。「ホウボウ」「トラギス」「マルアジ」「メックリ」「ハモ」「チャリコ」…、結果的にこの魚がキスであったなら、優勝出来ていたことになる。
16時を過ぎた頃からもコンスタンとに釣れ続き、17:45頃にソウハチ君が計数にやってきた。クーラーと生簀のキスを数えると35匹であった。その後納竿までに4匹追加して、合計39匹で決勝戦を終えた。船上で発表があり、優勝は45匹、2位は44匹、そして私が3位で39匹という結果であった。初めの1時間、もう少し釣り方を考えて釣っていれば、優勝戦線に参加出来るぐらいの釣果を出せたと思った。
初めに述べたように、キス釣りも奥が深い。久々にキス釣りに来て予選は勝てても、キス釣りが好きな方の上を行くためには、研究と練習が必要だと思った。中々面白かったので、来年も挑戦してみようと思った。今回の釣りを教訓に、今のスタイルの改善すべきことを思いついた。来年は、自分が不足しているしている技術を改善して参戦する予定である。
下船後、表彰が始まった。優勝、2位と続き、3位まで商品があるとは思っていなかったので、呼ばれた時はビックリであった。商品は「乗船3000円割引券」であった。今後、タチウオが美味しくなって来たら釣行して使わせてもらうつもりである。その他、参加賞が全員に配られた。
魚釣りはどれも楽しい。魚種により好き嫌いはあるだろうが、知識を得るために嫌いな釣りも実践してみることもお薦めしたい。そこで得た知識は、自分の好きな釣りに活かせることもある。
来月、9月22日に広島の釣友から誘いがあり、早々と安芸にウマヅラ釣に行くことになった。初めての釣船なので、釣行の情報はお知らせしたいと思っている。もし、ここで良く釣れたなら、神戸からの走行距離が1時間短縮されることになる。