今年も恒例「嫁さんと一緒に釣りに行く」という行事を実施した。対象魚は簡単に釣れて美味しい「小アジ」である。釣場を色々と調べたが、どうも明石や舞子周辺は良い情報が無かった。情報は無いが、いつも行ってハズレの無い岩屋港に行くことにした。釣れなくてもジェノバラインで明石港から岩屋港までの13分の船旅も楽しい。19時から娘がバイトしているワインバーに食事に行くことにしていたので、早めに行って早く帰ることにして、11時頃に自宅を出発した。
当初、昼食は明石で明石焼きを食べようかと相談していたが、私が土曜日に時々阪田釣具に行った際、魚の棚を歩くと、大勢の観光客で、どこの明石焼きの店も行列が出来ていたことを知っていた。ましてや連休となると、想定以上と思い明石焼きは取り止めにした。代わりに近くのスーパーで美味しい寿司を買って、現地で食べることにした。
JRで六甲道から乗車して、三宮で新快速に乗り換えたのであるが、線路に人が立ち入った…ということで、明石に7分遅れで11:59に到着した。餌を買って12:20の船に乗船するつもりであったので、その7分は大きかった。まず魚の棚の西側入口の南に、確か「黒潮」という釣具店があったので、そこで餌を買うつもりであったが、いつの間にか店が無くなっていた。次に向かったのが、ジェノバライン乗場西の「村由」だ。何とここもいつの間にか無くなっていた。
残りあと10分、道具を嫁さんに見張ってもらいえさセンターまで全力疾走、アミエビ2個と氷を購入し1000円でおつりをもらおうとした。支払いの際、おばちゃんがレジの使い方に失敗ばかりするので、「ちょっと急いでるねん」丁度払うは…と小銭で支払い、乗船場までまたまた全力疾走。久しぶりに思いっ切り走り2分前に戻って来れた。新快速が遅れて無かったら、こんな目に遭うことは無かったはずである。暫くすると船が桟橋に入って来た。
流石に連休のためか、通常の土日に比べるとお客さんは多かった。しかし、乗船してみると乗船出来るキャパシティーからすると、半分にも満たないぐらいであった。景色が一望出来る2階席はすぐに一杯になっていた。12:20出港、天気も良く暑くもない絶好の行楽日和であった。13分程で岩屋港に到着した。ふと一文字を見ると、複数の釣り人が居た。渡船が再開されたことをここで知った。
到着して釣り場を見ると、奥の方に2,3組の家族連れが居た。隣には若いカップルが、釣りをしながらスケボーしたり、犬と遊んだりしていた。後で水くみバケツを借りに来た時に話をしたのだが、地元の方で良くここに釣りにこられるらしい。夕方になると良く釣れるのかと聞くと、15時ぐらいから昨日はイワシが良く釣れたと言っていた。とりあえず用意をして、昼食の寿司を食べた。
寿司を食べ終わり、そろそろやってみよか…まず予想されたのが、ウリボーが釣れることであった。昔から小アジ釣りをしていると外道で良く釣れたが、ここ2年程は、沖で親である良型のイサギが釣れた。昔は、たまに釣れることはあったが、今年は結構たくさん釣れたことからして、海も水温が上昇して変わってきたのかもしれない。予想通り、釣り出してすぐにウリボーばかりが鈎に掛って来た。しかし、根気よく続けていると小アジが回って来て釣れることを知っていた。
周りの方は、飛ばしウキのサビキ仕掛けで釣っていた。昼間はこの釣り方が正解だと思う。50mほど前で、プレイジャーボートがメジロ釣りの餌釣りをしており、やはり沖では小アジが釣れていた。岸近くでは小アジはなかなか釣れないが、小さな群れが通る度に、5匹~10匹ぐらいパタパタと釣れた。私は釣れる時のピッチが速いので、15:30頃までの間に約40匹ほどの小アジをゲットした。これで今日の目標は達成出来ていた。
周りの方は、特に釣りにこだわった方も見受けられないような人ばかりであった。私が使っていたサビキは、こだわりもあって本当に良く釣れた。そして、帰る時間が近づいて来た16時前から、小アジの群れが岸にやってきた。入れ掛りが始まったので、嫁さんに竿を持たせ、私は魚を外すのと餌の詰め役となった。先程までは、ダブル以上で釣れることはほぼ無かったが、釣れ出すと殆どダブルで、トリプル、フォースまで発生した。
←釣りまくるおばさん(嫁さん)、釣れ過ぎて腕が痛いと言っていた。
この時間帯になると、地元の老人釣り部隊が集結してきた。毎日釣りをしているので、何時釣れ出すのか知っているのであろう。観察していると、釣れ出すまで仕掛けを入れずに待っていた、流石である。帰りの船の時間と釣れ具合を見て、16:40の船で帰ることを決めて釣り続けた。私が釣っていた時とはまるで違い、カゴに餌がはいっていなくても釣れるような状況が続いた。
ほんの20分程で60匹以上は釣れた。もうええやろ…と言うと、釣り過ぎて腕が痛くなって来たとの返事。さっさと小アジを全てナイフで絞めて氷水に漬けた。そして、釣り座周辺のアミエビを洗い流して片付けた。この頃になると、岸壁は釣り人で一杯になっていた。知っている人は知っている釣り場なのであろう。みなさん順調に小アジやイワシを釣り上げていた。家に帰って数えたのであるが、結果、小アジを122匹釣っていた。9月も後半となり、思っていたよりも型が良かった。
道具を片付けてトイレで手を洗った後、帰りの船の乗船の列に並んだ。桟橋を見ると、サイクリング帰りのお客がたくさん居られた。乗船ルールで一般のお客より先に桟橋に並ぶことになっているためだ。フェリーも無くなり淡路島に渡るためにはジェノバラインしか無い。この日、明石港のジェノバライン乗り場の東側に新しい乗降する桟橋と、新しい船を見掛けた。何かオープニングの祭典をやっているように見えた。帰る時、その船が岩屋港に係留されていた。
初めにちらりと書いたが、岩屋一文字への渡船が再開されていた。見ていると小さい漁船に手すりを付けた船が、人の運搬を行っていた。料金とかは知らないが、今まで通りの料金なら、カワハギやベラを釣りに行ってみようかと思う。
16:40発のジェノバラインで岩屋港を後にし、自宅には17:40ぐらいに到着した。帰ってすぐに刺身にして食べた。何より新鮮でコリコリしていて美味しかった。残りは、次の日にフライと南蛮漬けにした。この南蛮漬け、漬けて2日後ぐらいから美味しくいただける。
そろそろ10月を迎える。今年は、アオリイカが皆目釣れておらず、お金を払ってまで行くような状況にない。良心的な釣船は、出船を控える傾向にあるぐらいだ。季節の初めに悪くて、途中から良くなった経験はない。しかし、今の海の状況が本当にわからないので、何とも言えないことではある。経験のないような好転を体験してみたいものだと、ささやかな希望は残る。(今年は冷凍が出来ないと思われる)