8月1日、特別何の日でもないが齋藤家ではちょっと特別な日であった。それは娘の就職内定の日であったからだ。親として大学を卒業させるまでが義務と思っている。その後は自分で決めて生きて行って欲しい。まずその第一歩が就職だ。この内定が決まるまで、逐次今日何があったのか教えてくれた。経団連の会社が8月1日から就職活動解禁と言っていたが、娘の話を聞いていると、8月1日は表面上の形であり、大企業ももう既に内定者を出しているのが実態であった。その中の一人が娘であった。
今年は好景気で売り手市場である。企業も採用枠を広げて、出来るだけ優秀な新人を取りたいのは言うまでも無い。学生も出来るだけ安定した大企業に就職したいと思っている。企業も建前から「面接」ではなく「面談」を早くから実施していた。その中で是非とも取りたい生徒を見つけると、2次,3次,4次…と「面談」が続き、8月1日は形だけの面接に行くことで、事実上の内定となっていた。当然、強制力は無いので、他の会社に行きたければボイコット出来る。息子も大企業に就職していて、聞いたところ欲しい生徒を既に押さえている…と言っていたので8月1日は何なのか?と思う。
前回7月24日からの釣果を見ていると、右肩下がりになっていた。かつて浦島丸に行っていた時は、9月の初めまで釣れていたので、どうしてもその頃まで釣れ続くと思ってしまう。毛糸先生と相談の結果、8月1日の午後に行くことにした。午後便も早い者勝ちの乗船順となっているので、自分の座りたい場所を確保したければ出来るだけ早く行くことが必要である。12時集合なので、10:30頃までには行くことをお薦めしたい。我々が到着した10:30で、乗船順が6,7番目と告げられた。
私は待ち合わせ小屋2階に行ったことが無かったので行ってみた。すると、入口には秋田犬のような犬が寝ており、人が上をまたいでも全く動じずに寝続けていた。窓からは海岸から海が一望出来た。机の上に双眼鏡があったので、覗いてみると須磨沖に純栄丸が居た。時刻も11時を回っていたので、クーラーに氷を詰めて乗船の準備に入った。この氷を船が用意してくれるサービスについて、釣船であればある意味当たり前と思えるのであるが、意外とサービスの無い船もある。夏場だと、帰る時に氷が無いと困るでは済まないことになる。
11:30頃に船が港に戻ってきた。午前便は、10時ぐらいまで皆目釣れていなかったらしい。しかし、その後釣れ出してトップで20匹ほどと言っていた。一旦午前便のお客が降りた後、スタッフがアミエビ等の汚れを洗い流して掃除が終わった後、順番に乗船が始まった。我々2人は左舷トモと2番目に座った。前回、餌を付けて釣っている人が好調であったので、この日はサビキだけでは無く刺し餌も用意した。用意したと言っても持参したのは「ウマヅラ用の海エビ」である。事実、この船の常連も同じ餌を使っているということを聞いた。
←準備が終わったので浜辺を見ると、ビキニのお姉さんが波打ち際で愛犬と遊んでいた。このくそ暑い日は、釣りよりこの犬になりたいと思った…ワン!
12:15頃出船、港を出る時も帰ってくる時もオイルフェンスを開閉してもらわなければならない。その度にゴムボートで来て開閉してくれるようであるが、分かっていることなので、事前に準備しておくか、遠隔で操作出来るものにして欲しい。須磨の釣船は時間が短いので、待っている時間が勿体ないと思ってしまう。
港を出てすぐに一つ目のポイントに到着した。午前便が最後に釣っていた付近だと思ったので、釣れる期待が大きかった。しかし、何回か流したものの誰にもマアジは釣れなかった。船は釣れなかったのですぐに長田沖を目指して走った。しかし、この長田沖も潮が良くなく釣れなかった。暫く釣ってみたものの釣れないので須磨沖に戻った。釣れるのかどうか全く分からない状況であった。この時点で2人ともまだボーズ…、想定外の展開であった。
暫く流し続けた後、毛糸先生にヒット。本日お初のマアジをゲットされた。餌に食いついていたということであった。私もサビキに餌を付けていたが反応は無かった。しかし、その後アミエビを詰め直して投入すると、すぐに私にも待望のアタリが来た。慎重に上げるとマアジであった。魚を外してすぐに投入すると、釣れる時は釣れるモンで、餌なしのサビキで2匹目をゲットした。
この頃からやっと釣れ出した。原因は、潮が初めは東向きであったが、変わって西向きに流れ出したからである。帰りに船頭に聞いたところ、西向きの潮が良く釣れると言っておられた。それから毎流し釣れるようになって来た。ただ、魚の数が少ないためか、餌の付いた鈎に掛ることが多かった。釣れる時はサビキだけで十分に釣れるのであるが、食いが悪いと釣れないことが分かって来た。
この日は、変わった外道が良く釣れた。まず私が何故かアコウをサビキで釣った。次に毛糸先生が「真鯛」かも知れないと竿を大きく曲げてあしらっていたので、玉網を持って待機していると上がって来たのは「チヌ」であった。表面が黒か赤で価値が全然違う。周りに誰か持って帰るか聞いたところ、誰もYESと言わなかったので即放流された。その次に釣れたのが何と「ウマヅラ」だ。私の得意な魚であるが、何もこの時期にサビキで釣れなくてもいいのに…。最後は毛糸先生がデカイふぐを釣った。中乗りさんに聞くと食べれるということで持ち帰った。
その後、順調に釣れたが、24日ほど入れればアタリがあるという状況では無かった。この日はマルアジも少なかった。但し、サバは結構釣れていて、私は計5匹釣り持って帰った。毛糸先生の話によると、味噌煮にしたら美味しかったというので試してみる。釣れ出して1時間ほどで、マアジを7匹ゲット出来ていた。
須磨沖のポイントで食わなくなったので、船は最後に長田沖に向かった。そして釣り始めると潮が変わったせいか、このポイントでもマアジが釣れ出した。そんなに入れ食いとまでではないが、ポイントに入ると大勢の竿が一気に曲がった。しかし、食いが立ったのは一時だけで、その後はポロリポロリの状況であった。その後、誰にも食わなくなったので須磨沖に移動して数回流したところで、納竿の時刻を迎えた。
結果、マアジ18匹、アコウ1匹、ウマヅラ1匹。毛糸先生がマアジ15匹、チヌ1匹、フグ1匹であった。帰り際、船頭の話によると、マアジは釣果がかなりきつくなってきたので、間もなく終了になるかもしれないと言っておられた。6月は本当に良く釣れたらしい。来年はもっと早くからチェックするようにしよう。
帰って会社の同僚にマアジをプレゼントした。塩焼きにすることを勧めたら、食べた後すぐにメールが来た。「ウマ過ぎ!」という内容であった。味をわかってもらえる人にプレゼントするのは、釣って来た側としても嬉しいものだ。