今年の釣りも後2回となった。明石周辺は、調べるとタチウオぐらいしか釣れていない。鳴門のマダイはムラがあるものの、釣れれば価値ある魚なので、選択するならマダイ釣りになってしまう。昨年の年末は良い目に遭ったため、今年も年末はマダイに行こうということが、2ヶ月ほど前から決まっていた。潮のことを考慮して28日と30日の2日にしようということとなり、2ヶ月前に予約したのであるが、さすがに早かったので思い通りに予約することが出来た。
この一週間ほど毎日釣果のチェックをしていたが、寒波による水温の急激な低下によるものか、釣果は落ちてきているようであった。前日に毛糸先生が確認したところ、トップで3匹だったらしい。また28日は、前日の状況から9時ぐらいまでしか釣れる潮が無いという情報も入った。しかし自然はどうなるかわからないので、想定外の釣果に期待するしか無かった。
朝4時頃に毛糸先生が迎えに来て下さり出発、次におにぎり男を迎えに行き鳴門に向かった。年末ではあるが、道路はガラガラで約1時間ほどで鳴門に到着した。この日は天気もまずまずの予報であったため、各釣船にたくさんのお客が集まっていた。我々は仕立てでの釣りなので、場所取りのために早く行く必要が無い。
この日のメンバーは、T一氏、W辺氏、おにぎり男、毛糸先生と私の計5名、仕立ては5人まで同じ料金なので、5人集めての釣行が安くつく。2ヶ月前に声を掛けたのであるが、すんなり「OK」の返事があり決まった。我々3名が到着した時には、他の2人は既に到着していた。5人合流したところで公平に釣り座の抽選を行った。私は5番目となり、左舷真ん中となった。
乗船して支度をしようとするも、現在の6時は真っ暗で手元が見えない。皆さん懐中電灯を持って来ており、その灯りで準備していた。6:20頃に船頭が来たので、鈎に刺すビニールをもらった。この船頭は「白」を基準に使っているとの事であった。実はこのビニール、各地のごみ収集用のビニール袋を形に切ったものだ。タイもごみ袋で釣られていると思うと可哀想な気がする。
この日のタックルは、竿:シマノ海春30-330、リール:電動シマノForceMaster400DH、道糸:ソルティガセンサー2号、先糸5号、幹糸4号、鈎素3号、鈎7号、枝鈎8本でオモリは35号。仕掛けの全長が10m以上あるので、船べりにマグネットシートが必須アイテムだと思う。実は、この日のために新しく竿(海春)を購入した。今までの経験で6:4か7:3調子で3m以上の長さがあり、かつ軽量の竿を使ってみたいと思いカタログで調べて決定した。
6:30出船、ポイントは港のすぐ前である。出船した時には、既にたくさんの船が集まっていた。船頭は少し走ったところでエンジンをスローにして、やって良しのブザーを鳴らした。皆さん一斉に仕掛けを下すのであるが、この釣りで一番厄介なのが10mほどある仕掛けをもつらさないで下す技術である。この釣りの基本として、船べりにマグネットシートを取り付け、枝針を順番に張り付かせてまつらないようにしている。
潮が9時ぐらいまでという情報があるので、朝イチから気合が入る。ここの釣り方は、一旦オモリを着底させ、ゆっくりと15mほど巻き上げるというシンプルなものだ。アタリは巻き上げの途中にコンコンと来て、そのまま巻き続けると鈎掛りして竿が海中に突き刺さる。魚が掛っても同じ速度でリールを巻くようにと教えられた。最初にアタリが出たのは何と私だ。オモリを着底させてから3m程のところで穂先にじわっと重みが乗った。電動で巻いていたのを止めて手動で続きを巻き上げた。
するとコンコンと穂先を押さえるアタリが続き、段々とアタリが大きくなって最後に穂先が海中に突き刺さった。やった鈎に乗った!バレる時は、穂先が海中に突き刺さった直後に穂先が跳ね上がるパターンだ。ビニールを噛みつつも鈎を咥えていないのだと思う。掛ってからは、引きに合わせて巻き上げるだけである。しかし、巻いても巻いても上がってこない。良く見るとリールのドラグ調整をしていなかったので、緩いままになっていた。
手応えからして良型のタイが掛っていることかわかっていたが、途中魚が走ったため毛糸先生の仕掛けまで絡めてしまった。上がって来たのは実寸49cmの綺麗なマダイであった。船中1匹目が良型であったので、更に続きが期待された。そして暫くすると今度はトモのW辺氏にもヒット、まずまずのマダイをゲットされた。続いて私に2回目のアタリが…、1匹目と同じパターンで当たってきたのだが、最後に突っ込んだ後、穂先が跳ね上がった。痛恨のバラしである。船頭の話によると、アタリがあっても結局半分はバレてしまうということであった。
その後、初挑戦のおにぎり男が連続でヒットさせ2匹ゲット。そしてT一氏、毛糸先生もヒットさせて、全員ボーズから脱出することが出来た。しかし、それから何も無い時間になることは想像もしなかった。9時ぐらいから同じことを繰り返すが、本当にアタリが出ない。どこの船もあっちに行ったりこっちに行ったりと、同じ状況なのが良く分かる。船は釣れないので、遂に橋より南のポイントまで走った。マダイ釣りでは初めてであった。
そのポイントで、おにぎり男が何やら大物を掛けた。私とW氏の仕掛けを絡めて上がって来たのは「サワラ」の80cm級であった。その後、T一氏も枝鈎を食いちぎられていた。恐らくサワラの仕業だ。しかし、その後は何もなく時間だけが過ぎて行った。最後に大橋北西付近のポイントで釣ったものの、何にも無しで14時を迎えた。そして沖あがりとなった。結果、T一氏4匹、毛糸先生3匹、おにぎり男2匹とサワラ1匹、W辺氏1匹、私1匹と全体的に納得の行かない一日であった。
釣れる潮が9時まで…と聞いていたが本当に当たった。今日は9時までであるが、30日は昼まで潮があると言っていたので30日に期待しよう。ただ、どうも風が強くなりそうなので、中止になるかもしれないとのことであった。出来れば少々風があっても釣行したい。
★新しい竿(海春)を使った感想⇒6:4調子で魚が掛ると5:5になる…と書かれていたが、魚が掛る前から5:5調子のような感じがした。柔軟性については思っていたよりも柔らかく、大きなアタリになると手元から曲がって竿が入ってゆくような調子だ。アタリは取り易いが全体的に柔らかいので、船の揺れに合わせて竿先を止めて持つのに疲れる。正直に言って、ちょっと無茶すると根本から折れてしまうような気がする竿である。