中鹿丸は、9月初めからアオリに出ていた。釣果を見ると、シーズン初めなのに、大した結果が出ていなかった。他の乗合船も出漁し始めたが、数、型ともにイマイチとの評価であった。タチウオはというと、どうもムラがあり安定していない状況が続いていた。このところアオリはトップで2桁釣果が続いていたので、20日に今年初のアオリに行くことにした。毛糸先生を誘うと、今年はオリジナルのアオリ竿を制作したので、その初釣りが出来ることを楽しみにしておられた。
15時に迎いに来て頂き出発、渋滞することなく30分ほどで乗船場に到着した。既に車がたくさん止まっていたので、今日は満船かと思ったが、お客は以外と少なく10人ほどであった。16:30に予約順に乗船が始まった。このアオリイカ釣りは、特に潮先が有利となるので、その日のポイントの潮の向きと風向きからベストの釣り座を予測して決める。
近年は、インターネットの普及で天気予報も繊細になってきており、行く釣り場近くの予報を見ることが出来るようになった。そのため、予測はしやすくなってきているが、実際の風向きについては結構外れることが多い。この日も予報によると「東南東」であったが、実際は「北北東」であった。
淡路の岩屋付近は、潮が島に沿って流れるため、大まかに言うと北向きか南向きに流れる。そのため予報の「北」と「南」が外れると全く逆になってしまう。この日、予報が当たっていたらトモが有利となる潮であった。先に乗船された方はトモに座られたが、天気図からして私の予想は北寄りの風と予測してミヨシに座った。結果、これが当たった。
出船前に船頭に今年の当たりエギは何か?聞いてみたが、これという鉄板は無いとのことであった。17時出船、20分程でポイントに到着した。潮の流れを見た後、「ハイやって、深さはnnメートル」のアナウンスが流れて釣り開始となった。この日のタックルは、竿:自作1.7m、リール:ステファーノ200、道糸1号、オモリ:20号、エギ3.5号、ハリスは5号3mである。
ひと流し目、底を2回取り直して穂先をにらむと、フッと重みが乗った。すかさず合わせるとガッチリとアオリが掛った。クイックイッと竿を曲げながら上がって来たのは、胴長17cm程のアオリイカであった。ひと流し目からボーズを脱出出来たことが何より嬉しかった。
次の流しはハズレ、その後周りで釣れているエギを見ると、本当に皆さん違ったエギを使っている。一杯目に釣れたエギでは釣れないので、別のエギにチェンジするとポロっと釣れた。このエギが当たりなのかと次の流しもそのままでやると釣れない…、どうしたらいいのか迷ってしまった。そこで思いついたのが、毎流しエギを替えてみる作戦。そのうちあるエギに替えた途端、一流しで4杯釣ることが出来た。結局その後もそのエギで通すことで、コンスタントに釣ることが出来た。
アオリイカの型は、胴長17~22cmで、結果15杯ゲットすることが出来た。今の時期を考えて8Lのクーラーを持って行ったのであるが、本当に丁度良い大きさであった。帰宅して早速刺身にして食べた。一年ぶりのアオリはやっぱり美味しかった。結構数が釣れたし、大きさもそこそこあったので、大半は冷凍にした。そして後の方で説明するが「イカキムチ」も作って食べた。酒のアテには最高の一品である。これがあると飲み過ぎ注意である。
今後の予想であるが、今年はアオリイカの数が少ないし、型が小さいという状況にあるため、今後そんなに良くなるとは思えない。釣りたいなら早めに行く方が賢明かもしれない。10月がアオリイカの山場である。あと2回ぐらい釣行して、今年の冷凍を確保するつもりである。
イカキムチの作り方をよく聞かれるので再度説明する。
←混ぜ合わせる前の状態
①胴長20cmまでのイカを3,4杯刺身にする。耳やゲソも食べ易い大きさに切り、塩(好みの塩加減、私はだいたい小さじ2杯程度です)をふって手で混ぜ合わせ、2時間ほど冷蔵庫で寝かせる。
②野菜(人参、生姜、にんにく、桃の缶詰)を刻んで用意しておく。にんにくは1欠けで十分、他の具は好みで量を調整する。良く高価な白桃の缶詰が売っていないと聞くので、高級スーパーに見に行ったら、確かに最近売ってないようであった。下の写真の明治屋の物が一番高いランクであった。これでOKです。
③2時間経ったら野菜とイカを混ぜ合わせる。そしてその中にコチジャンを混ぜ合わせて行く。初めからたくさん入れるのではなく、味加減を見ながら足して調整する。そして最後に桃の缶詰のシロップをほんの少し入れて混ぜ合わせる。刻んだ桃にも甘さがあるので、シロップもたくさん入れないように。これで出来上がり。当日より次の日の方が、味がなじんで美味しいように思える。
←混ぜ合わせた状態。