今年は本当にメバルが釣れない。今まで昼間のメバルが釣れなくても夜釣りは安定して釣れていたが、去年ぐらいから夜釣りも釣れなくなってしまった。そうなれば、費用対効果という意味では「カサゴ」が一番間違いない釣りモノである。そこで潮を見て5月23日に2人で予約したが、他にお客が無く流れてしまった。3人集まれば出船…土日に3人集まらない釣船って商売になっているのか?エサを準備していたので、2週間後の6月7日に3人集めて予約した。
これで出船は確定したので、後は当日が悪天候にならないことを祈るだけであった。しかし、釣行を阻止するのは天気だけでは無かった。天気は完璧、朝、毛糸先生が迎いに来て下さり出発、途中、アコウ狙いのため明石釣餌センターの前で「活け海エビ」があるのか確認して、乗船場に向かった。5:30頃に到着すると船頭は既に来ており、船の機械場に入って何やら作業中であった。
乗船して[何しとん」と聞くと、「昨日の夜釣りの帰りからエンジンの調子がおかしい…」との回答。エンジンオイルが減ってしまっているので補充したが、ゲージが上がらないようであった。エンジンルームの水を排出するとオイルが…、「悪いけど今日は無理や」、他の岩屋の釣船は空いて無いのか聞いたが、岩屋の船は土曜定休でアウト。この船は、天気以外のリスクも積んでおかなければならない。仕方なく退散することとなった。
連休から一度も船釣に行っていなかったので、何狙いでも良いので久々に釣行する気になっていた。たまたま職場に臨時で社員が増員されたので、13日は有給休暇が取れることになった。有給が取れるのは半年ぶりぐらいだ。今の時期、釣り物は「タコ」か「キス」である。年に一回ぐらいはタコに行ってみようと、実績の高さと出船率が桁ハズレに良い「仙正丸」に予約を入れた。
一番電車に乗り須磨駅で下車、海側の階段を降りると白い軽トラが待ってくれていた。私以外のお客が一人あり、二人を積んで乗船場まで運んでくれた。海岸はもうすぐ海開きなので、あちこちで海の家が組立中であった。乗船すると左舷ミヨシが広く開けられていた。私は喫煙しないので、ここを開けてくれていたのだと思う。2人が乗り込むとすぐに出船した。
大潮の時のタコ釣り場は、淡路島の西浦である。海は穏やかだし、エンジンも良いのでポイントまで20分ほどで到着した。潮を確認した後、「やってください」のアナウンスで釣り開始となった。朝イチは北から南に流れる潮で、風向きは西北西であったため、左舷ミヨシが潮先となった。テンヤを投入して1,2分後、テンヤの動きが止められて穂先がジワ~と入ったので大合わせするとタコが乗った。500グラム程のタコで船内の一杯目である。すると船頭が「前で一杯上がりました」のアナウンス。全員に期待を持たせるのが上手いなあと思った。
その後、一時間程の間に同じような型のタコを3匹追加したところで、潮の流れが南から北への流れに変わった。こうなると私の釣り座が一番潮下となり、不利な状況となった。この日のお客は12人ぐらいで、潮先とか関係なくコンスタントに釣れているように見えた。周りの方もポロポロと釣っておられ、特に反対側の右舷のミヨシの方が良く釣られていた。結果的にこの方が竿頭のようであった。(15杯)
船は、潮が変わってから潮の緩い所を求めて南の方に徐々に移動しながら流した。しかし潮の速さは段々と速くなり、遂に船頭も諦めて11時頃にキス釣りに行くことを決断し、船は塩屋の沖を目指した。私は予約の際に、タコオンリーを確認していたので、キス釣りのタックルは一切持参していなかった。移動中に、船頭から天秤、仕掛、エサが全員に配られた。当然、無償での配給である。こんなサービスが乗船率が上がる要因なのであろう。どこかの船頭に知ってもらいたい気がする。
塩屋の沖に到着し、すぐに釣り開始となった。しかし、このポイントも潮の流れが非常に速いことが釣っていてわかる。岸からだいぶ離れているのでわかり難いが、暫くすると須磨の東の沖まで流れているような状況であった。タコ釣りの80号負荷の竿に30号の天秤を付けてのキス釣り、アタリがわかるか不安であったが、キスのブルッというアタリは強烈なんですね。竿がアタリで曲がったりはしないが、手元まで良く伝わってきた。一匹目から20cm程の良型キスをゲットすることが出来た。
昔、キス釣りと言えば、底にオモリが着いた後、少しオモリを底から切って持っておけばいいと思っていたのだが、以前、河合釣船で良く釣る方の釣り方を見ていると、トントンとオモリを小刻みに叩いた後、少し底を切って持つという釣り方で、非常に良く釣っておられたので、その際、真似をして釣ってみたところ本当に良く釣れた。今回も同様の釣り方を実践してみたところ、周りは釣れないのに、私ばかり数を伸ばすことが出来た。
沖上がりの前、中乗りのソウハチ君に「今年もキスのバトルがあると思うので、是非参加して下さい」と言われた。午後からということなので、一回参加してみようと思う。天気も良くそこそこ風もあり、すがすがしい釣りが出来た一日であった。13:20に沖上がり、釣果はタコ9杯とキス14匹(帰りに3匹放流)であった。
夕食にタコを茹でた後、酢の物とぶつ切りにして食べた。キロも無い大きさが要因なのか、意外と柔らかくて美味しかった。やはり明石海峡のタコは美味しい。噛めば噛むほどに味が出てくる。この釣りも奥が深いとは思うが、アオリイカ程に達成感が無く、研究してみようという気にはならない。
来週は、まだエサが残っているので、カサゴ釣りに行きたい。カサゴは夏に肥えて美味しい魚ということを、知らない方が多い。刺身は勿論、煮付けや空揚げも非常に美味しい。プラス活きた海エビを用意出来れば、アコウも狙いたい。28日は西田のおっさんの船で鯛狙いだ。どうも釣れていないようであるが。