今年もあとわずか。今、明石海峡周辺で狙えるターゲットとしては、タチウオ、ウマヅラ、ハマチ、タコぐらいか…。先週、広島から帰りの車中で、最近タチウオがそこそこ釣れているし、今年はタチウオに殆ど行っていないので、来週タチウオに行こうということになった。しかし、土曜日が近づくにつれて冬型の気圧配置が強まり、時化の日が続いた。また、今年一番の真冬並の寒さが続いた。そして当日を迎えた。
5時頃に毛糸先生が迎いに来て下さり出発、途中、須磨のえさ光でテンヤを購入してゲート前に5:40頃に到着した。2台前には成金竿男が待っていた。5:45にゲートが開いて海岸を少し走って乗船場近くの駐車場に到着した。すぐに身支度を済ませて荷物を持ち、乗船場まで歩いて行った。
乗船場は地続きの堤防の先端付近なのであるが、先端では地元の釣り人が釣りをしていた。横で見させてもらうと、サビキで小アジを釣っていた。カゴにアミエビを詰め、仕掛けを下すと確実に小アジが上がっていた。昼間でもこんなに釣れるのか聞いたところ、昼は釣ったことが無いのでわからないとのことであった。
乗船場に皆さん揃ったところで乗船順の抽選となった。しかし、8人のグループが居るので、申し訳ないが左舷に座らせてもらうということで、事実上右舷の抽選となった。我々は4人で予約しており、毛糸先生が番号を引いた。結果11番…残りの人数は10人ぐらいだったので、乗船は最後となった。乗船すると前の方が空いて居たのでミヨシから2番目に私、そして毛糸先生、成金竿男のお友達、成金竿男の順に座った。
船代の集金が終わったところで出船。一路南の方向に向かい船は走った。20分ぐらい走り、一箇所目のポイントに到着、船の方向を決めたところで「はい、やって下さい、深さは73mです」とのアナウンスで釣り開始となった。この日のタックルは、竿:古い竿だが「剣崎V30-320」、リール:シーボーグ400、道糸:ソルティガセンサー2号、先糸:フロロ6号、テンヤ:40号にエサは冷凍イワシ。
釣り始めた頃は、まだ太陽が出ておらず、また、冬型の気圧配置で北寄りの風が吹きメチャメチャ寒かった。体が寒いのではない、空気に直接触れる手と顔が寒いのであった。ひと流し目は誰にもタチウオは釣れなかった。2流し目、左舷ミヨシの方が船中で1匹目を釣った。私は、アタリが無かったが、毛糸先生はアタリがあったが食いに来なかったということであった。
そして船は少し場所を移動し、3流し目となった。ここから入れ食いが始まるのであった。底まで下すと76m程で、すぐに3m巻き上げて電動チョロ巻を続ける。底から8mぐらいのところで「コ~ン」と穂先にアタリが出て、そのまま巻き上げを続行すると、「コンコン」や「テンヤを上に持ち上げアタリ」が出て、しばらくすると「グッグッ」と締め込んだところで大アワセすると鈎に乗った。
だいたい掛けた瞬間の重みで型の大きさは判断出来る。110cmを超えてくるととんでもない引きをする。時には竿をのされてしまう程である。本日の一匹目は80cmほどの型であった。魚を外し、すぐに準備していたもう一つのテンヤに付け替えてすぐに投入する。竿をロッドキーパーに掛けてテンヤを降ろす間に、もう一つのテンヤにイワシを付けると効率的に釣ることが出来る。
テンヤが底に着いたら3m上げてチョロ巻というパターンを繰り返すのであるが、その後は、底から3mから30mぐらいでもアタるようになった。こうなってくると、早く掛け合わせて効率良くテンヤを降ろすと数を伸ばすことが出来る。3m切って電動のレバーを入れた瞬間から当たって来ることも珍しく無い状況となり、途中で空アワセになっても、エサが残っていれば続けて当たってきて、投入したらほぼ100%タチウオが釣れ上がって来た。
食いの渋い時は、イワシのシッポが無いだけでも触りに来ないこともあるのに、とりあえずエサが残っていたら食いに来るように思えた。私は、この3流し目だけで10匹ゲットすることが出来た。しかし、釣れたタチウオの型は後に釣れる型と比べると小さかった。
タチウオ釣りは、メバルやハゲ釣りと違いひと流しの間隔が広いことが多い。長い時は1時間ぐらい流していることもある。しかし、どうも映っているポイントが狭いのか4,5流し目は3,4匹釣ると同じポイントを流し直していた。その後は、潮が緩くなったのか、そのまま長い間流しっぱなしで釣り続けることとなった。
この頃、タチウオの食いは絶好調で、降ろすとすぐに確実に当たってきた。後は、どうやって鈎掛りさせるかが腕の見せ所になった。この魚、一匹一匹パターンが違う。テンヤを持ち上げるアタリや、いきなり引き込むアタリもある。食いの良い時に多かったのが「持ち上げアタリ」であった。
チョロ巻していると、テンヤの重みが無くなってしまう…こういう時、私はハンドルを巻いてテンヤの重みを感じるまで巻く、更に巻くとタチウオがテンヤに噛みつき、グッとアタリが出たところで大アワセする。このパターンでだいぶ釣ることが出来た。何よりコンコンという小さいアタリしか出ない時は、巻き上げを止めて様子を見るとか、巻き上げ速度を一時的に速くしてみるとか、何かアクションを付けないと食ってこないように思える。
そして後半、一匹釣れた後ロッドキーパーに掛けてテンヤを降ろし、ほぼ底に着いたので竿を手に持つと「ゴン」と強いアタリが出た。チョロ巻をスタートさせると穂先が巻いた分、根掛りしたように曲がって行った。すると更に「ゴン」と押え込んだので大アワセした。巻き上げにかかったが、凄い引きで竿を立てることが出来ない。何とかふんばって竿を立てると顔を激しく振るしぐさが伝わって来た。
これはデカい!ウマヅラの釣り方を教えて欲しいと何回も私のところに来たソウハチ君、抜き上げて欲しい時には何処に行ったか見当たらない。毛糸先生が船頭に声を掛けて呼んでくれ、抜き上げてもらいドラゴンサイズをゲットすることが出来た。それからも暫く入れ食いが続いた。
しかし、10:30を過ぎるとアタリが少なくなってきた。アタリも掛け合わせ出来ないような単発的なものに変わった。そして11時頃からほぼ西の強風が吹き出した。明石海峡をそのまま抜けてくるような強風である。船が大きいので釣りは続行出来たが、アタリもなくなり魚影も消えたということで11時頃、早いが沖上がりとなった。
何匹釣ったのかわからなかったが、最後の方では船のイケス(整理ボックス)が一杯になって、手を洗うことが出来ない状態であった。沖上がり後、ソウハチ君が数えてくれ34匹ということがわかった。そのままだと21Lのクーラーに入り切れないし、タチウオの頭は危険なので、港に帰る道中切って捨てた。ポイポイ捨てると船の後ろをたくさんのカモメが着いてきて、その頭を拾って食べていた。
強い西風のため、船は速度を上げることが出来ず、ノロノロと時間を掛けて港に戻った。荒れた天気は予想出来たが、釣れている間は、意外と風も弱く相対的に皆さん良く釣っておられた。この釣り、たくさん釣るのも嬉しいが、たくさん釣ると比例してエサも良く使う。2パックまでは船代に含まれるが、3パック目からは1パック300円であり、この日は追加2パック分使った。良く釣っていた人の殆どが追加していた。
メンバーに釣果を聞くと、毛糸先生20匹、成金竿男22匹、お友達も20匹は釣っておられた。34匹は頭とシッポを切り捨てたのであるが、21Lのクーラー満タンであった。帰りに氷を少しもらったが、これだけ寒かったら別に必要でもないように思えた。帰宅して鮮度の良い物を刺身にしてみた。久しぶりなこともあり、コリコリとしていて大変美味しかった。本当にこのタチウオの刺身はレモン醤油が良く合う。
34匹…とりあえず腹を開いて内臓を除去した。この魚、頭を落とすとそれ以外の部分は食べれる身である。こんなにあっても自宅だけで消費出来るものではない。私と嫁さんの実家、近所の魚好き、行きつけの美容院のスタッフにプレゼントしたが、まだたくさん残っている。夜にタチウオのシャブシャブを初めて食べてみた。我が家では初めてであったが、思っていたより美味しかったので、新しい我が家のメニューに追加された。
今年、残りの釣行予定は、28日に鳴門へ真鯛を釣りに行く予定である。最近の釣果を見ると釣れ出しているので楽しみである。冬場の真鯛は脂が乗っていて非常に美味しい。自然が相手なのでどうなるかわからないが、行ったら結果の報告をします。