先週、川津エビを買いに魚の棚に行った。すると普段は600~800グラム1000円であるが、キロ1000円で購入することが出来た。最安の状態である。毎年9月に一番たくさん獲れるはずなのに、全くと言っていいほど市場に出回らず、やっと最近出回るようになった。私はウマヅラ遠征に行くことが決まっていたので、岩屋の漁師に頼んで、自分の使う分は確保していたが、それ以外にも行く可能性があるため、もう一回分確保した。今回購入した川津エビの3分の1ぐらいは小さくて、カワハギ用として冷凍した。
その帰りに中鹿丸の乗船場に遊びに行った。アオリイカのお客さんが既にたくさん集まっていた。この日の朝便はカワハギに出ていたことを知っていたので、今日は釣れたのか船頭に聞いてみた。すると回答は、トップで40匹ということであった。問題は「型」である。明石海峡では、そんなに型の良いカワハギは釣れない。しかし、この日は25cmぐらいのが釣れたということであるが、釣果にも書かれていた通り最少は13cm…、この大きさが良くわかることになるのであった。
そこそこ釣れていたので、27日はカワハギに行くことにした。高価なカワハギ専用ロッドも使わずに置いておくのも勿体ないし、カワハギ用に出来た餌のエビも使ってしまいたかったためだ。また、明石海峡では、10月であっても、12月であっても釣れるカワハギの型は殆ど変らないので、早い時期の方が活性があるし、青ベラなどの美味しい外道も良く釣れる。
一番電車で明石まで乗車、そして徒歩で乗船場へ。6:10ぐらいに到着したのだが、当日のお客は15人ということで、既にたくさんの方が集まっていた。但し、カワハギということで常連の方は来て居らず、見たことの無いお客さんばかりであった。みなさんカワハギ専用ロッドを用意しており、この釣りが特殊でオタク的な人気があることが良くわかった。この日は予約順に乗船したのだが、この日のベストポジションはミヨシなのだが、先に乗られた方はトモに集結していた。
6:30出船、キャビンに入って船頭に状況を聞くと、先週は岩屋沖で良く釣れたということであった。この日もまずは岩屋沖からスタートとなった。ポイントに到着し、帆を立てた後、すぐに「やってみよか…」のアナウンスで釣り開始となった。この日のタックルは、竿:極鋭205、リール:ステファーノ200、道糸1号、オモリ25号、幹4号、ハリス2.5号、鈎5号の4本仕掛け。
潮は殆ど流れておらず、食い気もあまり無い。しかし、釣れるポイントがあって、その周辺に流れてくるとバタバタとカワハギが食って来た。カワハギも潮が緩過ぎるとあまり食わない。1時間ほど釣ったが、そんなに数は伸びなかった。このポイントでは磯ベラが多く、大型が数匹釣れた。
船頭も諦めてポイントを移動した。花博の下辺りを広く流した。しかし、ここもパッとしなかったが、深い場所では型の良いカワハギが上がったようであった。但し、ここのポイントでは、何故か餌がアサリの人にしか釣れなかったようである。私は「海エビ派」で、アサリも持参しているが、刺し餌は海エビが殆どである。そんなに食いに差が出る気がしないし、早く餌を刺せるだけ海エビの方が手返しが早く出来るため効率が良い。
あまり盛り上がりの無いまま、時間だけが過ぎて行った。そして10時を過ぎた頃、私が一番良く釣れると思っていたポイントに移動した。初めは潮が緩く、食いが良くなかったが、潮がほどほどに流れ出すと食い気が出てきた。水深が30mほどあったので、釣れても釣れなくても手返しに時間が掛る。出来るだけハズレを食らわないように慎重に釣るが、カワハギや他の餌取りが餌をドンドン取って行く。
オモリをトントンとした後、一瞬間隔を空けてオモリを持ち上げると、クッと重みが乗ったらそのまま早巻することで鈎掛りさせるのが私の釣り方である。カワハギ師さん達は、軸の細い鈎とか使われているが、私は丈夫な「カワハギ王」を使っている。今まで色んな鈎を使ってみたが、明石海峡では、そんなに仕掛けに凝ることなく釣れることが分かったので、丈夫な鈎を使っている。
この辺りでは、カワハギ以外に大型の青ベラ(キュウセンベラの雄)が良く釣れる。とても綺麗で派手な色をしているためか、美味しく無いと思っている方が多い。船頭の話によると、この日のお客で、青ベラを釣ってもポイポイとリリースしている方が居たそうである。帰るまでイケスで活かしておき、シメて帰り刺身にすると、ビックリするぐらい美味しい。はっきり言ってカワハギの刺身より美味しい。塩焼きも絶品で私は大好きだ。
同じポイントを何回も流すが、2時間ほどはずっと同じように良く釣れた。但し冒頭にも書いたが「13cm~」が3分の1ぐらい占めた。30mもの水深がある場所で13cm、何やねんこの大きさは…。早く巻き上げるため、釣り上げると目が飛び出てしまっているため、リリースも出来ない。可哀想だが持ち帰って食べることが、せめてもの感謝の気持ちである。
潮が速くなってきたので、船はまたまた花博の沖辺りに移動した。このポイントでは、青ベラとトラギスが良く釣れた。トラギスと言っても、今年は何故か型がいい。20cmぐらいある大型ばかりであった。名古屋フグも型が良かった。持ち帰って鍋に入れたのだが、これも美味しかった。秋は美味しい魚が良く釣れ、10月が一年で釣行回数ナンバーワンである。
非常に良い天気に恵まれ、かなり顔が日焼けしてしまうほどであった。13時「悪いけど置こか…」のアナウンスで置き上がりとなった。カワハギは5,6匹リリースしたがイケスには44匹居た。その他、青ベラ、トラギス、チャリコ、名古屋フグと美味しい魚をたくさんゲットすることが出来た。しかし、どう考えてもカワハギのサイズは相対的に小さい。大きくなる頃には、太平洋に出て行くのだと思っている。
今年のカワハギは今回1回目であるが、これで終わりにする。今後は、私の命にしている「ウマヅラ」に集中する。来週は、仲間も楽しみしにしている一大イベント「広島遠征」だ。たくさん釣って、地元の釣り人をビビらしてやろう。