今年初のウマヅラ遠征だ。今回の大きな出来事は、このHPで知り合った広島の方と一緒に釣りをすることであった。ヤフーのメールアドレスを取得して公開すると、思っていた以上に色んな所からメールが届いた。その中の一人が、今回のTさんであった。私のHPにたどり着いたキーワードは「ウマヅラ」と聞いた。確かにカワハギでHPを書かれている方は結構あると思うが、ウマヅラは、まだまだメジャーではない。しかし近い将来、脚光を浴びる魚種だと思っている。広島では、明石と同様に結構メジャーな釣り物である。
いつものように、12日の午前1時に毛糸先生が迎いに来て下さり出発。六甲道駅で金魚さんを拾って成金竿男の家へ、そして高速に入って山陽道を広島に向け走った。途中一回休憩して廿日市インターには5時頃に到着、一般道をカーナビを頼って廿日市港の乗船場に5時20分ぐらいに到着した。まだ暗かったが、たくさんの方が乗船の準備をしていた。
私がつい最近、美咲丸のHPを見た際は、出船時刻が6:00となっていたので、その時刻に合わせて準備をして5:45頃に桟橋に行った。そこで初めてTさんにお会いした。このHPを公開していなければ、一生知り合うことの無かった人である。私はどのような方か、会ったことが無いのでわからない。するとTさんの方から声を掛けてくれた。初めまして…そこからは釣りの話がひたすら続いた。
話している中で、美咲丸は本日6:30出船ということであった。確かHPには、6時と書かれていたはずなのに…。同じ桟橋から出船する船は、さっさと6時前に出船して行った。桟橋には、美咲丸に乗船するお客だけが待っている状態となり、人数を数えると12人で満船になっていることがわかった。色々と話をしていると、6:15頃に美咲丸が迎いに来た。この船の座席は、船頭が指示を出す。我々の予約が早かったこともあったのか、左舷ミヨシから5人分が割り当てられたので、ミヨシから私、Tさん、毛糸先生、金魚さん、成金竿男の順で座った。
6:20出船、いつものように屋代島の東辺りを目指して走った。道中1時間程の間、更にTさんに広島の釣りのことを色々と教えてもらえた。そして7:20頃にエンジンがスローになり、みなさん一斉に準備に取り掛かった。船はその後ゆっくりとポイントに向かって走り、お客の準備完了を待った。
だいたいの準備が整ったところで、「はい、22mです」のアナウンスがあり釣り開始となった。潮流が読めなかったのか、ひと流し目は誰にもアタリは出なかった。しかし、2流し目から天国モードに入った。ひと流し目で釣れなかったので、今日は食いが悪いのかな?と思ったが、いやいや広島はこんなモンではない。すぐに入れ食いが始まった。余り敏感に早めのアタリを取ると1匹しか釣れないが、しっかりとしたアタリを取ると、ダブル・トリプルで食って来た。
釣れるのは、当然の「広島サイズ(平均30cm)」なので、引き味も抜群「オ・モ・シ・ロ・イ」としか言葉が見当たらない。何よりウマヅラとは思えないほどはっきりしたアタリが出て、一時間程の間に20匹ほどゲット出来た。こんな状態が帰るまで続けは、今日は3桁釣れるのではないかと思った。しかし、世の中そんなに甘くはない。段々とアタリが渋くなり、餌だけ取られるか、鈎掛りしても途中で口切れにより外れてしまうような状況となった。
船頭は見切りを付けて近くの他のポイントに移動した。しかし、盛り上がりも無かったので、暫くすると先程良く釣れたポイントに戻った。だが状況は前と変わらず、別のポイントに移動した。移動の間は、皮むきと内臓除去作業である。開始早々20匹も料理することになった。こんな釣果、明石海峡ではあり得ない。料理をして「肝が入っている」ことがわかってホッとした。気温が高い割には良く入っていた。Tさんが9月14日に釣ったウマヅラには、肝は入っていなかったらしい。
次のポイントでは24mのアナウンスであった。朝イチのポイントでは、中に25cmぐらいのも交じっていたが、このポイントでは、ダブル・トリプルは殆ど無かったものの、良型ばかりであった。型が良いからと言って大きなアタリが出るわけではない、ウマヅラは微妙なアタリの時が多い。朝イチのようなアタリが出るのであれば苦労はしないが、やはりウマヅラのアタリをきっちりと取る技術は、本当に難しく経験が必要だ。暫くすると、このポイントも食いが渋くなったので更に別のポイントに移動した。
3つ目のポイントでは、タナは28mの指示が出た。その水深に仕掛けの上が合うように仕掛けを下す。釣ってみて仕掛けの長さ3m程の内、上の鈎に頻繁に釣れるようであれば27m、下なら29mと自分なりにタナを合わせて釣ることが釣果アップに繋がる。ちょっと糸が斜めになることが多かったので、指示タナより1mほど深くするタナに合わせると完璧に食って来た。
朝イチは、たくさん釣れたのでマイ玉網を使わなかったが、やはりウマヅラ釣りでは玉網で取り込むのがベターである。途中で良型のウマヅラを水面で何回かバラしてしまった。周りの釣友が水面で何回もバラすところも見た。たくさん釣れるからと言ってサボってはいけない。途中から良型は掬うようにしたのだが、何回か掬った瞬間に鈎が外れることがあった。掬っていなければ、逃げられていたことになる。
釣れる日は、時間が経つのが早い。7:30頃から釣り初めて、ふと時計を見ると12時を回っていた。あと2時間、場所移動の間にサンドイッチとおにぎりを食べて釣りに集中する。この日は、一番最後のポイント以外は、どこも良く釣れた。帰る前には、料理したウマヅラで27リットルのクーラーが満杯状態となった。最後のポイントでは4,5回流したが、何の反応も無かった。13:45頃「これで最後にします」とのアナウンスがあり、流し終わったところで、沖上がりとなった。
朝イチのポイントで20匹程、その後のポイントでも一か所だいたい10匹程釣れ、私はトータル51匹であった。他のメンハーは、朝イチのポイントで良く釣っていたが、その後のポイントで数を伸ばせていなかった。毛糸先生は好調で40匹台、何故か金魚さんと成金竿男は20匹台であった。我々は左舷で釣っていたのだが、どうも右舷の地元の方々はあまり釣果を伸ばしていない状況であった。
今回、Tさんも私と同じタックルで挑戦された。初めのうちはコツが掴めていなかったが、途中からアタリも取れて釣れるようになった。ただ、アワセが弱かったので、途中で良くバレてしまっうことが多かった。ウマヅラの口は固いので、しっかり掛け合わせしなければ鈎先が貫通しない。また、鈎先が傷むと掛りが悪くなるので、数匹釣って良くバレる時は鈎先をチェックするように。あと、鈎のチモトにはアロンを付けておくと、結び目が回ってしまわないので安心である。
広島は神戸から遠いが、期待を裏切ることは無い。本当に充実したウマヅラ釣りが出来る。メールアドレスを公開してから、広島のウマヅラ釣りに関する質問が結構届いた。明石海峡では思ったように釣れないので、私のHPを見て行きたくなったのだと思う。何も知らずには遠征には行けない。分からないことは調べて、それでもわからないことは、知っている人に聞けばいい。私は、秘密の部分以外は、聞かれたら答えます。