今年は結婚して25周年ということで、2人で旅行しようということになった。海外も含め色々と検討したが、海外は円安になったし、治安も良くないので国内にしようということになった。何処に行くか…沖縄は行ったことが無いので行ってみたいが、9月は台風が良く通る。その他となると選択肢は北海道ぐらいしか思い当たらない。ただ札幌は何回も行っているので、他の所に行きたいなあ…2人で出した答えは「函館」であった。以前から一度は行ってみたかったが、札幌から特急で4時間近く掛るので敬遠していた。今回の旅行は4日間を予定していたので、函館からスタートして札幌(余市、小樽を含む)に行くことにした。
神戸から函館には飛行機は飛んでいないので、出発は伊丹からとなった。また、需要が少ないのか、機種は「ボンバルディアCRJ200」という50人乗りの小型ジェットであった。小さい機種ではあるが、スピードは大型機と変わらず、1時間40分程で函館空港に到着した。降りる時は飛行機の階段で、到着ロビーまで徒歩というのが初体験であった。空港の建物は最近改装したのか、田舎の割にかなり綺麗なものであった。
次の日は市内を観光するので、バスと市電2日間乗り放題パスを購入し、バスと市電を乗り継いで函館駅に向かった。路線バスは、どこでも走っているバスと変わりなかったが、市電は、レトロ、低速、老人がキーワードになってしまう乗り物であった。但し、車掌さんの親切さには感動した。お客さんからの質問や要望には、ダイヤそっちのけで対応されている姿は、都会の車掌にはあり得ないものがあった。都会の人間として一番苦しかったのが「低速」と「必ず信号で一回分止まる」ことであった。直通バスであれば、20分ぐらいで行けるところを40分でやっと到着した。
ホテルは朝市のすぐ奥の場所にあり、朝市の建物の前を通って行ったのだが、15時を過ぎていたので殆どの店は閉店していた。朝市は5時から開店し15時には閉店と書籍に書いてあった。ホテルにチェックインした後、夕食の食材を仕入れに「自由市場」に行った。こちらは17時までとなっていたが、16時を過ぎると魚屋の半分近くが閉店していた。まだ開いていた店を一巡して仕入れる食材を決めた。津軽海峡産のマグロ、ボタンエビ、イカ刺し、ヒラメの刺身とおにぎりを買って帰った。イカ刺しと言っても剣先イカではなく、函館ではスルメイカなので、高価ならおかしいと思うべきである。買い物の帰りに駅前のバスターミナルに立ち寄り、函館山に行くバスの時刻を確認した。
初日は、函館山の夜景を見ることしか予定していなかったので、さっさと見て、帰ってから夕食にすることにした。函館山にはロープウェイで行くのがメジャーであるが、フリーパスではロープウェイには乗れないのでバスで行くことになる。18時発の山上行きに乗るため17:45頃にバス停に行くと、既に椅子は一杯で10人ぐらい立っていた。乗車すると17:50ぐらいに発車した。ええ…定刻り10分も早く発車なんて考えられない。すぐにわかったのだが、満席になるのがわかっていたらしく、臨時便を定刻に出すようであった。
途中のバス停からドンドンとお客が乗ってきて、ロープウェイ山麓駅のバス停で満員の状態に。しかもここから山道なので景色を見るより立っていることで大変であった。途中数か所の綺麗な夜景が見れるスポットで、バスは一旦止まってくれた。そして10分ほどでやっと山頂に到着したのだが、展望台には、ガラガラの街中にこれだけの人がどこに居たのか?と思えるぐらいの人が集結していた。特に中国人観光客が多く見受けられた。
来た限りは夜景の写真を撮ることに必死となった。しかし、展望台には落下防止の柵があり、その高さが三脚よりも高く、カメラを固定できなかった。そのため、完璧な夜景は写すことが出来なかった。なお、神戸の人間から言わせてもらいますが、六甲山からの神戸の夜景の方が、明るさやスケールが大きいと思った。しかし、一度は見たかったので見れて良かった。この人の多さから、帰りはロープウェイで下山し、教会を観光しながらホテルまで歩いて帰った。海岸沿いには、色んな観光客向けの施設が作られていて、ライトアップが綺麗であった。帰ってニュースを見ると、函館本線で貨物列車が脱線しており不通になっていることを知った。
2日目の朝、朝食の前に朝市見学と駅に運航状況の確認に行った。すると大沼公園駅までのバスの代替輸送と、そこから臨時の特急が走ることを確認出来た。我々は15時の特急に乗車予定であったが、絶対に札幌まで移動したかったので、11時頃の代替バスに乗ることを決めた。朝市の感想は、札幌や小樽と同じく、観光客相手の商売を展開しており、カニ、メロン等どこに行っても同じ物が並んでいた。一つ面白かったものがあった。それは「イカの釣堀」である。釣ったイカは購入しなくてはならないが、その場で刺身にしてもらえて食べることが出来る。その日の相場があるのか、一杯1,060円とか値段が書いてあった。(スルメイカにしては高過ぎる…)
ホテルをチェックアウトした後、荷物を駅のコインロッカーに入れたのだが、小さいロッカーに入らなかったので、大きいロッカーに入れると、利用料が何と700円!田舎なのに何でこんなに高いのか…。荷物を預けた後、観光を予定していた五稜郭に行ってみた。市電の五稜郭駅前は、函館駅前より都会っぽかった。五稜郭は、非常に綺麗に手入れされた公園であった。すぐ隣にタワーがあるのだが、別に見どころもないので上がらなかった。11時前に函館駅に戻り代替輸送の列に並んだ。たくさんの方が並んでおられたが、すぐにバスに乗車出来て札幌に向けて出発した。
40分程で大沼公園駅に到着したのだが、それから駅で1時間ぐらい待たされた。特急は7両編成で全員座れると思っていたが、我々が空き席を探しながら座れたのは、一号車の一番座席であった。座れない方もいくらか居られた。中途半端な時刻だったので、我々も他のお客さんも、昼食の準備を出来ずに列車に乗られた方が多かったのだろう。車内では駅弁の販売があったのだが、それがメチャ売れ…注文を取って歩くお姉さんの手には、びっしりと予約を書いた注文書が見えた。私も注文したのだが、満面の笑みであった。最近の駅弁は車中で注文を取り、製造拠点の駅から積み込みお客に渡すというシステムを取っていることを知った。売れ残りのムダも減るし、作り立ての弁当を提供することが出来る。それも全て携帯電話の普及によるものである。
そして列車は15:50に札幌に到着した。改札で特急料金について半額を返金してくれた。ホテルに到着した時は、疲れがどっと押し寄せてきた。何でこんな目に遭わなくてはならないのか…。夕食まで時間があったので、大通り公園に「さっぽろオータムフェスト」を見に行った。さっぽろの「食」のお祭りで、屋台がたくさんあり、本格的な料理を作って販売していた。ビールを飲もうかと思っていたら、ワインの試飲販売に呼び止められ、たくさん試飲したので、結局何もお金をつかうことなく帰った。
夕食はジンギスカンを食べる予定を立てており、良く行く「札幌ジンギスカン」に行った。ここのジンギスカンは、肉も新鮮で美味しいと思う。夕食後、ホテルに戻って身だしなみを整え、私一人お楽しみのニュークラブに行った。どこに行こうか迷ったが、情報誌の「ナイツ」を見ても、感動するような娘は居なかったので、DMを送ってきてくれるクラブBJに行くことにした。
DMを見て、まずはMEGU嬢を指名したが長期休暇中…であった。次に指名したのはMEI嬢で、指名されて非常にご機嫌モードであった。楽しくひと時を過ごすことが出来て、一年ぶりに天国モードになった。この日は疲れていたので一軒だけとして、帰りに今まで行った店を何軒か外から見て回ったが、三分の一ぐらいは店の名前が変わっていた。また、街を歩く人が以前より更に少なくなっている感じがした。
3日目は、小樽経由で余市に行ってみた。まずは南小樽駅で降り、オルゴール館の前を通って小樽方向に向かって歩いた。嫁さんがガラスの食器を買いたいということで、久々に北一ガラスに立ち寄った。店内にはガラスの製品がジャンル別にびっしりと並んでいた。嫁さんは欲しかった食器とお土産を購入していた。次は御菓子の六花亭に立ち寄った。私は、空港には無い限定品をお土産に買った。更にブラブラしていると、観光スポットには中国人観光客が戻ってきており、中国語がやたら飛び交っていた。
小樽から余市行きの時刻を聞いていたので、11:30頃にちょっと早めの昼食となった。小樽と言えば寿司であるが、寿司は飽きているし、ちょっと高過ぎる気がするので、前回と同じく「麻ほろ」でラーメンを食べた。私は、ここの塩ラーメンが気に入っている。海産物で取ったダシが非常に美味しい。
昼食後、12:20小樽発の普通で余市に向かった。2年前にニッカの工場見学に行ったところ、綺麗で良かったので嫁さんを連れて行った。30分毎にガイドが付いて案内してくれ、最後に無料でウイスキーの試飲もさせてくれる。嫁さんもここは良い観光スポットだと納得していた。(入場料が無料というのが凄い) ただ、前回の時も書いたが、JRの列車が2時間に一本ぐらいしか無いので、事前に帰りの時刻を調べてから行くように。
夕刻、札幌に戻ってきた。私には個人的な目的があった。それはソ○プに行くことであった。数日前からネットで土曜の出勤スケジュールを確認しており、指名順も決めていた。一番指名は、やはり人気なのか予約出来なかったが、2番目の指名で予約出来た。今回の店は「ロイヤル・ヴィトン」すすきのでは高級店である。さすがのサービスで、納得の90分が過ぎて行った。安価でサービスの良かった英国屋が無くなってしまったので、満足度を求めるなら、高級店に行くしか無い。
最終日の4日目は、海産物を自宅に送ること、白い恋人の工場見学に行くこと、美味しいスープカレーを食べることが目的であった。まずホテルをチェックアウトした後、すすきの市場にあるなじみの鮮魚店に行き、好みの海産物を注文して送ってもらった。今年は、ウニが不漁で非常に高価であったので、ウニは買わなかった。通常で2000円ぐらいであったバフンウニの海水パックが、当日は4000円であった。空港で同じ物がなんと6000円~8000円で売られていた。
次にすすきのから地下鉄に乗り、白い恋人パーク(石屋製菓)に行ってみた。外観はメルヘンチックな建物ではあるが、その中に実際に製造する工場があり、見学コースで、そのラインを見ることが出来た。ただ、このパークに飾られている品物は、社長が趣味で集めた物が多く見受けられ、チョコレートと関係無い物が多かった。
札幌と言えば「ラーメン」、「ジンギスカン」、そして「スープカレー」が有名であるが、何回も行っているのにスープカレーだけは食べた事が無かった。今回は、白い恋人パークの近くにある琴似の有名店「らっきょ」に食べに良く予定を立てていた。12時前に行ったので少し待つぐらいで座れたが、その後は長い時間待たされるぐらい、お客さんが次々に来られていた。初めて食べたスープカレーは、思っていたより美味しかった。辛さを段階的に選べるのも良かった。
スープカレーを食べた後は、予定を考えていなかった。帰りの飛行機は19:10発なので、それまで何処に行こうかと相談した結果、北海道大学のポプラ並木を見に行くことにした。大学は札幌駅の北側にあるのだが、広大な敷地で、入り口からポプラ並木まで、かなりの距離があった。しかし、キャンパスを歩いてみて、大学でこんなに綺麗なところはあまり無いだろうと思った。
空港で、函館で食べる予定であった「あじさいの塩ラーメン」を食べ、19:10に千歳をテイクオフ、予定通り21:05神戸に着陸した。列車の事故には参ったが、4日間好天に恵まれて楽しい旅行が出来た。初めての函館では、とても印象的なことが多かったので、心に残ることがたくさんあった。日本国内、狭いようで色々と特徴があるものだと、つくづく思った。
来月は、広島に遠征である。先月から表紙にメールアドレスを公開したら、広島の方と連絡するようになった。その方とウマヅラを一緒に釣ることとになった。インターネット、メールはお手軽ですばらしいものである。