2012年12月1日 中鹿丸のカワハギ(スカパー番組収録)

茜香さんと

11月中頃、中鹿丸の船頭から電話があり、スカパー釣り番組の取材が入ったのだが、番組の中で女の子に釣りを教えれる先生役で出演してくれる釣り人が必要で、齋藤君を推薦したいのだが出れるか…という内容であった。収録日がいつなのか聞いてもらったところ、当初は、11月28,29,30日あたりであった。仕事の影響を考慮して、出来れば12月1日か2日では無理かお願いしたところ、12月1日でOKが出て出演させて頂くこととなった。ところで、何を釣る取材なのか確認したところ、「カワハギ」という答えが返ってきた。まだ半月先ではあるが、既に釣果は下降気味であり、ひょっとすると寒波が来てカワハギが居なくなっている可能性もあった。

収録の数日前に釣りビジョンの方から連絡があり、軽く打ち合わせをした。スカパーは一度も見たことがないので、番組の内容を知らないため、私が何を番組の中で表現したら良いのかをお聞きした。また、その番組のターゲットがマニアか素人かが一番確認したい点であった。答えは素人向きということで、教える内容についても自分なりにシナリオを用意することにした。カワハギ釣りはちょっと難しい釣りなのだが、女の子が何匹ぐらい釣れたら番組になるのか聞いたところ、5匹ぐらいが目標ということであった。よほど悪い日でない限り、このレベルはクリアさせてやると思った。

前日の11月30日は月末となるため、会社では何かと仕事上の報告がたくさんあり忙しかった。しかし、この日は早く帰宅しなければならない理由があった。それは「アサリ剥き」である。明石海峡では、海エビ餌で良く釣れるので、私はアサリを滅多に用意しない。しかし、日によってアサリでなければ釣れないこともあったので、保険の意味でアサリを準備することにした。なじみの魚屋にあらかじめ予約していたので、帰宅途中に受け取って帰った。夕食をさっさと済ませて作業を開始、エサ用に小粒を仕入れてもらったので、2キロ分を剥くのに1時間30分ぐらい掛かった。冷凍の餌も売られているが、やっぱり生には勝つことが出来ない。

集合は5:30ということに決まっており、私は電車釣師なので当然その時刻には行けない。船頭もそのことはわかっているので、わざわざ自宅の側まで迎いに来てくれた。4:50に出発し、5:20頃に乗船場に到着した。暫くすると釣りビジョンの方も到着され、準備に取り掛かった。まずは、番組のシナリオの説明があり、一日の収録内容を教えて頂いた。その順番、内容に従って発言することを自分なりに用意した。

出演の女の子は、彼方茜香(おちかた せりか)ちゃんだった。前日までにインターネットで調べてわかっていた。「関西発!海釣り派」という番組にレギュラー出演している元気でかわいい娘だった。今まで釣り経験が結構あると聞いていたが、実釣開始して竿やリールの使い方を見ると、かなり慣れていることがわかった。カワハギは初めてということであったが、この腕なら私が指導したら必ず釣れるという確信が出来た。

6:40出船、岩屋沖を目指し20分ほどでポイントに到着した。この時は風もなく、良く晴れていて割と暖かかった。船頭が帆を立て終わったところで「やってみよか」のアナウンスがあり釣り開始となった。私は、このポイントは水深が浅いので、当初カワハギが良く釣れるとは思いもしていなかった。むしろ後半に狙うポイントは水深があり、本命と思っていた。しかし、開始直後からこのポイントでカワハギが釣れ出した。私も茜香ちゃんにもヒットして、初の1匹目をゲットしてくれた。教える立場から、心の中でまずはボーズから脱出出来たとホッとした。

収録開始早々から予想外に良く釣れ、当初は目標を5匹に設定していたが、短時間ですんなりクリアしてしまった。次の目標は2桁としたが、それも1時間ほどの間にクリアしてしまい、このポイントだけで茜香ちゃんも私も10匹ほど釣ることが出来た。このポイントは活性があり、外道のトラギスやキューセンベラも釣れて、明石海峡で釣れる色んな魚を番組で紹介出来た。

このポイントも潮が止まると食わなくなったので、船は本日の本命ポイントに移動した。到着して確認すると潮が非常に速い状態であったため、一流ししてダメなことがわかり更に別のポイントに移動した。このポイントでは、磯近くに来れば魚の反応はあるものの、岩屋沖と違い活性は低かった。1時間ほど頑張ったが、カワハギは殆ど釣れなかった。潮が緩くなってきたので、再び本命のポイントに移動した。仕掛けを下してみると、まだ潮は少し速いぐらいであったが、仕掛けを海底で止める間をうまくコントロールすることにより、カワハギがコンスタントに釣れ出した。

茜香ちゃんには、釣り方についてワンパターンしか教えていなかったので、仕掛けを海底に置く時間を、さきほどまでより少し長めに取るように指導した。彼女はその指導通りやってくれ、調子を取り戻して釣れるようになった。ただ、このポイントは水深が30mぐらいあったので、どうしても「釣る」→「餌をつける」→「仕掛けを下す」に時間が掛かってしまうので、思ったほど数が伸びなかった。それでも、このポイントから移動する時点でトータル18匹も釣ってくれていた。当初の目標の4倍近く釣っていることになる。

潮が緩くなり、何故か釣れるカワハギのサイズが小さくなってきたので、船頭は朝の岩屋沖のポイントに移動することを決意した。後半は北西の風が強まり、海の水が白く濁ってきていた。そのためか、朝の活性がウソのようにアタリが少なかった。終わりの時間が近づいてきたので、茜香ちゃんとカワハギ一匹の早釣り勝負をやった。開始直後から私も彼女にもアタリはあるが、掛かってくるのはフグばかりであった。しかし勝負開始後、私が4匹目に釣った魚がカワハギで、私の勝ちとなった。以降カワハギは釣れず12:40頃沖上がりとなった。私は26匹、茜香ちゃんは19匹であった。もう一匹釣らせてあげて、20匹にしてやりたかった。

港に戻った後、残りの収録を行った。番組を知らなかったので、色んな場面を別に収録して編集していることを教えてもらった。ディレクターチェアーに茜香ちゃんと座って、カワハギ釣りや明石海峡の釣り物などの質問を受けて対談する場面を収録した。この収録が終了して本日の収録は全て完了となった。後で知ったのだが、この番組は30分と思っていたところ1時間で、しかもコマーシャルが殆ど無いらしい。つまり1時間釣りの状況が続けて放映されることとなる。考えてみると、トータル6時間ぐらい録画しているので、釣れている場面を編集すると、1時間は何とかカバー出来るだろうと思った。

今回、たまたまの縁で出演出来ることになったが、実は、一度は釣りの番組に出たいと思っていた。その理由は、自分が今まで研究して得たモノを発表する機会が無かったからだ。まずはこのホームページが発表出来るその一つであったが、言葉や写真だけしか伝えることが出来ない。やはり映像の伝達力は凄い強力である。その映像で今回は伝えることが出来ることが自分にとって非常に嬉しい。

放映は、ホームページを見ると、「初挑戦!明石海峡の船カワハギ釣り!茜香ちゃん名誉挽回なるか!?」というタイトルで、第一回目が12月20日の22:00からに決まった。スカパーなので何回も放映があるようだ。再放送も何回か予定されていた。スカパーのお試し試聴も出来るみたいです(無料)。見たい方は放映をご覧下さい。私のカワハギ釣りをモロに見ることが出来ますよ。(どのような映像かは、私自身わかりませんが…)