13日の月曜は、11日と比べると天国と地獄ほどの差が出た。青物釣りには良くあることであるが、瀬に付くマアジなので、そこまでムラが出るとは思っていなかった。余りにも悪かったので、17日の結果次第でマアジは終了すると聞いていた。その17日の結果はトップ18匹であったので、まだいけると思った。心の中でもう1回30匹以上釣って、マアジ釣りを終わりにしたいと思っていた。17日の夜、中学の時の友達と焼肉を食べていたところ、毛糸先生から電話があり、まあまあ釣れているので明日行ってみますか?とのことであった。私も行く気になっていたので、それでは行きましょうということになった。
10:45に迎いに来て頂き出発、乗船場に着くと朝便はタチウオに出ていたので船は無かった。午後乗船の順番は、乗船場の角に順番札があり、その順番に乗船するルールとなっている。私が札を取りに行くと「2番」であった。余りにも天気が良く日射が強いので 、近くの木陰で昼食を済ませた。12:30には戻ってくるので、12:10頃に乗船場に向かった。乗船場には既に10人ぐらい集まっていた。暫くすると朝便が帰ってきた。着岸していきなり奥さんが「私、タチウオボーズやった…」との発言。他のお客さんも誰一人として良い表情の方は居なかった。トップで一桁だったようである。
皆さん下船されたところで、午後便の乗船が始まった。私達は2番目に乗船し、右舷のトモから2,3番目に座った。この日のお客は18人と聞いていた。乗船者の集まりは良く、12:40頃には全員集合していた。アミエビをたくさん積み込み13時出船、ポイントを目指した。そして10分もしないうちにエンジンがスローになった。皆さんアミカゴに餌を詰めてアナウンスを待っていた。
東西に走りながらポイントを確認した後、「やって下さい」とのアナウンスがあり釣りがスタートした。2人とも1,2,3流し全て確実にヒットさせ、この時点で毛糸先生も私も5匹であった。 数を数えていたのはその時までで、それからもコンスタントに釣れ続き、二人とも数を伸ばして行った。すると途中で奥さんが特製の大型生簀を用意してくれた。普通は桶であるが、青いボックスの大きいのを2人に貸してくれた。しかし、その生簀もすぐに一杯になったので、次は別荘探しである。オオトモには誰も座っていなかったので、そこに桶を置かせてもらうことにした。
そこで私は失敗した。10匹入れて水を出していたのだが、桶が割れていて水が漏れていたのだ。そのことに気付かず暫くして見に行ったところ、時既に遅しで殆どのマアジが瀕死の状態になっていた。瀕死のマアジはシメてクーラーに収め、また新たに穴の開いてない桶に10匹入れて置かせてもらった。 この10匹は帰るまで元気に泳いでいた。
好調に釣れ続く中、大きなアタリが出た。初めぐ~んと突っ込んだのでサバだと思っていたら、どうもちょっと違う。何かなあと思いながらあしらっていると奥さんが玉網を持って来てくれ、前の方でセイゴが上がったのでセイゴてはないかということであった。サビキのハリスが細いのでちょっと慎重になったが、上がってきたのは何とマダイ、後で検寸すると43cmあった。 今年、マダイボーズであったので、思わぬところで脱出できたのが嬉しかった。
この日は、13時から15時ぐらいまでが時合と聞いていたが、その時間を越えても釣れ続いていた。但し、海釣公園沖のポイントでは潮が良く流れていたため、磯の前でマアジが釣れるのであるが、そこで釣れなければ根掛り…というパターンが続いた。 みなさんかなり仕掛けを失っていた。前回、かなり痛い目に会ったので、磯の場所についてヤマを覚えていた。そのため磯の前で釣った後は、磯を通り越してから仕掛けを入れるようにした。すると磯の後ろでもポロポロと拾うことが出来た。
この日も魔性サビキのパワーは凄かった。皆さんサビキにオキアミを刺して釣っておられたが、私は一切エサを付けること無く釣れ続いた。一匹釣れた後、皆さんはエサを刺さなくてはならないが、私はその作業が無い分、手返しが早くなる。しかもオキアミを刺している釣り方以上にヒット率も高いので、結果的には大きな差となってしまった。
後半、またまた大きなアタリが来た。今度は初めからマダイだとすぐに分かった。クンクンと顔を振りながら上がってきた。そんなに大きくないことはわかっていたが、奥さんが来て掬ってくれた。上がってきたのは33cmのマダイであった。マダイ釣りに行ってボーズを食らい、マアジ釣りで2匹も釣るという何とも喜んでいいのか悪いのかわからない状況であった。
釣れたら当然生簀に投入するのではあるが、大型の生簀でもマアジを15匹入れると酸欠を起こしていた。マダイも2匹入っているので尚更であった。一回でも横を向いてしまうマアジは、すぐにシメてクーラーに収めた。クーラーには2個氷を入れており、海水を半分ぐらいまで張っていたので、シメたマアジを綺麗に冷やすことが出来ていた。
ふと船から大阪の方を見ていると、稲妻が良く見えた。その雲は、南から北に向かって流れているようであった。 後で知ったのだが、大阪近辺は大雨と落雷が酷かったらしい。こっちには来ないことを祈っていたが、途中で雨が降ってきた。しかし、雷は引き連れていないようであった。結構雨が強くなってきたので、雨具を着て釣り続けた。マアジには雨など関係なく釣れ続いた。暫くして雨が止んだ後に綺麗な虹が出ていた。こんな綺麗な完全な虹を見たのは久々であった。
時計を見ると17時、毛糸先生に今日は何時までか聞いたところ、19時帰港ということであった。まだ2時間近くある。船頭は何箇所かポイントを転々と移動しながら流してくれた。その全てのポイントにおいて、 マアジを釣ることが出来た。13日は、どのポイントもさっぱりだっただけに、これだけ釣れることが不思議であった。
そして、穂先も見づらくなってきた18:30に納竿となった。道具を片付けて別荘のマアジを連れ帰り、せっせとマアジをシメた。途中奥さんが来て、マダイの寸法を測らして欲しいということで、シメたマダイを手渡した。写真を写して測ると43cmあった。もう一匹は33cmということをHPで知った。後はマアジの数である。11日の69匹を信じない人が居たので、今回は奥さんと一緒に数えてもらった。結果58匹であった。
今回は、毛糸先生にトモに近い釣座に座ってもらったが、何故か潮後になる私の方がアタリが多かった。帰りの車中で毛糸先生が、何故私の方がアタリが多かったのかという疑問を抱いていた。結論として、私が意識せずに釣っている行動の中に、何か理由があるのだろうということに落ち着いた。
今回で今年のマアジ釣りは終了とする。今年の反省点は、マアジを釣りたければ、マアジだけ狙いに行く船に行くべきであった。タコ釣りはどうでも良かったので、もっと早くマアジ狙いだけの船に行くべきであった。何時になるかわからないが、次回釣れる年は、このことをしっかりと 実行するようにしようと思った。
逆に大成功を収めたのが「魔性のサビキ」の開発であった。刺しエサを付けているより良く釣れるサビキなんて、まず今まで経験上無かった。知っている釣友にも教えてくれと言われたが断った。どれだけ研究と実験をしてわかったことか、そのことを考慮していたら聞けないことである。この世の中、答えだけ聞けるなんて、そんなに甘いことは無い。